為替リスク、投資初心者にはハードル高し…

AI投資ツール「ロボアド」利用の注意点は●●!?

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「クロエ」では1口座につきポートフォリオを10個まで持てる。「PC購入のため短期で投資したい」「老後資金のため長期運用したい」など、期間や投資目的によって分けられるのだ ※この画像はサイトのスクリーンショットです

「クロエ」では1口座につきポートフォリオを10個まで持てる。「PC購入のため短期で投資したい」「老後資金のため長期運用したい」など、期間や投資目的によって分けられるのだ
※この画像はサイトのスクリーンショットです

個人投資家の運用スタイルやリスクの取り方に応じて、適切なポートフォリオを推奨、運用してくれる「ロボットアドバイザー(通称ロボアド)」。操作が簡単で、コストも抑えられるため、初心者向けともいわれるが、具体的にはどのような投資を推奨してくれるのだろうか。ロボアドを提供しているエイト証券の代表・飯盛信文さんに聞いた。

■ロボアドが扱うのは米国株が中心

「国内のロボアドは、米国市場のETF(※)を使ったものがほとんどです。そもそもロボアドは大きな儲けを出すことより、安定的に資産を守りながら増やすことを念頭に置いているため、比較的安定性の高いETFを用いることが多いのです。その点で、米国市場はETFの銘柄数も取引量も多く、流動性も高いため、さまざまなケースのポートフォリオを組みやすいといえるでしょう」(飯盛さん・以下同)
※TOPIXなどの株価指数に連動する金融商品

一方で問題点もある。米国市場の商品を購入するということは、当然米ドルでの運用となる。そのため、ETFの価格変動だけでなく、為替相場にも影響されてしまう。たとえ米ドルで地道に積み上げたとしても、投資した時よりも円高が進んでいれば、円に両替した時に損してしまうこともあるわけだ。

ならば、国内のETFを使えばいいのだが、そう簡単でもない。まず、海外株や金、原油などの一部の銘柄では、現状、流動性が低い。また、国内ETFの約75%が2万円以下で売買が可能ではあるものの、5万円以上のETFも10%程度あり、ある程度分散させてポートフォリオを組むと費用が平均70万~80万円かかってしまう。そのため、為替の問題はありつつも、米国市場のETFが中心となるのだそうだ。

■現在のロボアドで留意すべきこと

では、実際にロボアドを契約するにはどんな流れとなるのか。

「ロボアドはウェブやアプリ上で契約を行います。5~10個程度の質問に答えていくと運用やリスクに対する考え方をAIが把握し、ポートフォリオを作成。納得いけば契約となります。その後は、個別の専用ページで購入したETFの銘柄や構成比率、投資推移を確認できます。もちろん好きなタイミングで契約を解除することもできますよ」

ちなみに、質問では予定している運用期間など基礎的なものから、「インフレと投資リスクについての考え方で、最も当てはまるものを選んでください」、「『最終的に大きな利益が見込めるのであれば、運用期間中は大幅な目減りしても構わない』という考えに、あなたは賛同できますか?」など、運用の方法を聞くものが続くという。ただ、これは投資になじみがなかった人にはなかなか難易度が高いかもしれないが…。

ここまで一般的な国内のロボアドについて触れてきたが、いくつかの課題を解決しようとする動きも進んでいる。たとえば、エイト証券が2017年1月中に提供を開始する、新たなタイプのロボアド「クロエ」だ。

これまでのロボアドとの大きな違いは、東京証券取引所に上場されているETFでポートフォリオを組む点。国内ETFを使うため、為替に影響されないのが特徴。国内ETFは費用の問題もあったが、今後の需要を見込んで最低1万円という少額から始められる仕組みとなっている。登録の際の質問も小難しいものはなく、年齢・年収・「車を買うため」「結婚資金のため」など運用目的を入力し、投資期間や金額を選ぶだけで、ポートフォリオが作成される。

初心者向けといわれているロボアドが、さらに進化し始めている。小額から始められるものも今後どんどん増えていくだろうから、これをきっかけに投資を始めるのもいいかもしれない。
(有竹亮介/verb)

記事提供/『R25』

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