徹底解説!ロボアド比較

長期・積立・分散を軸とするサービス

「WealthNavi」“お釣り投資”も始まるロボアド

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ウェルスナビ・代表取締役CEOの柴山さん。自身の運用パフォーマンスなどもセミナーで公開している

ウェルスナビ・代表取締役CEOの柴山さん。自身の運用パフォーマンスなどもセミナーで公開している

個々の要望に適した資産運用を自動的に実行してくれるサービス「ロボットアドバイザー(通称ロボアド)」。投資初心者でも簡単に使えるのが大きな魅力だ。もともと海外で火が付いた金融サービスだが、国内でも複数の企業が参入している。ロボアドを活用するのであれば、それぞれの特徴を把握してから選びたいものだ。

今回は“働く世代の資産形成をサポートする”というキャッチコピーを掲げている「WealthNavi」のサービス内容を、ウェルスナビの代表取締役CEO・柴山和久さんに聞いた。

■サービスの流れ・システムは?

「『WealthNavi』は“長期・積立・分散”を考え方の軸として世界経済全体に投資を行うことで、世界経済の成長率+1~2%のリターンを得ることを目指すロボアドです」(柴山さん・以下同)

「WealthNavi」は最低100万円から始められ、資産リスクや流動性などの観点から厳選された米国上場のETF6~7銘柄に投資していく。

口座開設前には、「年齢」「年収」「運用の目的」などリスク許容度を計る6つの質問から導き出される“運用プラン”を無料で診断することが可能だという。口座を開設した後は、「目標金額」と「リスク許容度」を設定。口座に入金すればロボアドによる運用が開始され、最適なポートフォリオの構築や米国の証券取引所への発注はもちろん、積立・分配金の再投資、銘柄のリバランス、税金の最適化も自動的に行ってくれる。

運用中は、自分が保有しているETFや追加で購入された銘柄、資産の推移などの状況をサイトで逐一確認することができ、自分のタイミングで売却することもできる。

「WealthNavi」の無料診断では、現時点でリーマンショック並みの金融危機が起こった場合のシミュレーションを見せてくれる。利用前から最悪の事態を提示してくれるところも特徴だ

「WealthNavi」の無料診断では、現時点でリーマンショック並みの金融危機が起こった場合のシミュレーションを見せてくれる。利用前から最悪の事態を提示してくれるところも特徴だ

ポートフォリオ構築のために使われているアルゴリズムは、柴山さんがマッキンゼーに勤めていた頃、海外の機関投資家をサポートしていた際に使っていたものとほぼ同水準の精度のものを設計したという。

ちなみに運用手数料は預かり資産の評価額の1%(3000万円を超える部分は0.5%、年率、消費税別)。売買や為替、積立に追加の手数料はかからない。預かり資産は80億円を突破(2017年3月末時点)するなど、2016年7月の正式リリース以降、順調に増加しているようだ。

■気になる過去の運用益は…?

2016年1月に招待制でサービスを開始してからの運用パフォーマンスは、スタートしたタイミングやリスク許容度によって差は出るものの、2017年3月末時点で基本的に上向きのようだ。

「WealthNavi」サービス開始後の運用実績(リスク許容度3、運用開始時の投資額100万円、月々の積立3万円の場合) 出典:ウェルスナビ

「WealthNavi」サービス開始後の運用実績(リスク許容度3、運用開始時の投資額100万円、月々の積立3万円の場合)
出典:ウェルスナビ

ただし、これはあくまで直近1年間の実績。「WealthNavi」は長期的には+3%~7%の利益に収れんされるように設計されているため、「もっと先々までのシミュレーションなどで判断し、長期保有を前提として投資するかを決めてほしい」と柴山さんは言う。では、長期保有の目安とはどのくらいなのか。

「当社が出した試算から考えると、10年以上保有することで、元本割れの恐れが小さくなります。積立の場合、複利効果によって保有すればするだけリターンが大きくなりやすいので、1年でも長い方が有効でしょう」

ちなみに、同サービスでは“長期”に加えて“積立”“分散”を軸にしているが、なぜその考え方を大切にしているのだろうか。

「“積立・分散”は安定的な投資に大切なファクターです。一度に大金を投入するより、積立で定期的に買う方が『高値掴み』のリスクや為替リスクを軽減でき、特に投資初心者に有効な投資手法です。『WealthNavi』では全国300以上の金融機関から自動積立が可能なことに加え、特許取得済みの『リバランス機能付き追加投資』機能などがお客様の効率的な運用をサポートしており、当社の既存ユーザーの約4割に積立を利用いただいています。そして、投資対象を1つの銘柄に集中せず、グローバルに分散させることで、世界経済の成長を上回るリターンを得られます。『WealthNavi』は実質的に約50カ国、1万1000社以上の国際分散投資を行えます」

■新サービス「お釣りで資産運用」も開始

なお、今年の春から、より少額から始められる投資初心者向けのロボアドサービス「お釣りで資産運用ができるサービス」も展開予定とのこと。

「例えばコンビニでアップルペイを使って324円支払う場合、自動的に400円に切り上げてお釣りの76円を積み立て、一定条件ごとにロボアドが自動で投資に回すというものです。積立は投資初心者にこそ有益だということが実感できると思います」

ロボアドによる自動運用だけでなく、投資初心者のニーズをくみ取る新しい切り口も模索している「WealthNavi」。投資の入り口として初心者でも取り入れやすいサービスになりそうだ。

(有竹亮介/verb)

【Wealth Naviのデータ】(2017年3月末現在)
・サービス開始 :2016年7月(2016年1月~7月は招待制)
・口座申込数  :約1万5000件
・利用者層   :30~50代中心
・預かり資産額 :約80億円
・サービスタイプ:投資一任運用型
・投資対象   :米国上場ETF
・最低投資額  :100万円~
・自動積立金  :1万円/月~
・手数料    :預かり資産の評価額の1%(3000万円を超える部分は0.5%、年率、消費税別)

※記事の内容は2017年4月24日現在の情報です

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