徹底解説!ロボアド比較

ユーザーの半数は、20~30代の投資若年層!?

10万円からスマホでスタート「THEO」人気の秘密

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THEOを運営する、お金のデザインの北澤直氏。「投資未経験の人にぜひ使ってもらいたい」と話す

THEOを運営する、お金のデザインの北澤直氏。「投資未経験の人にぜひ使ってもらいたい」と話す

自分自身で株やETF(上場投資信託)を売買するのではなく、その人の目的やスタイル、投資における目標に応じて、AIが運用してくれたり、アドバイスをくれたりする「ロボットアドバイザー(通称ロボアド)」。すでに色々なサービスが市場に出ているが、その実態はどんなものなのだろう。投資初心者にとっては、手軽に始められそうな反面、本当にロボに任せていいのか不安もあるはずだ。

そこで今回は、2016年2月にローンチされたロボアド「THEO[テオ] 」について、提供会社であるお金のデザインの北澤直氏に詳細を聞いた。

■5つの質問で投資方針を分析し、あとは自動運用

THEOは、日本国内の「投資一任型」とされるロボアドにおいて、預かり資産額が上位の人気サービス。「これまでに無料診断を26万人以上が体験し、現在は1万以上の口座が稼働している」と北澤氏はいう。

「投資一任型」とは、投資運用業者が、ロボアドで提供される顧客の運用志向に基づき、顧客に代わって投資運用するもの。THEOも、最初にウェブ上から5つの質問に答えて、個人情報や契約締結の郵送、指定口座への入金を済ませれば、運用が開始される。以後は作業も発生せず、運用の成り行きをスマホなどで見守るのみ。10万円から運用可能で、北澤氏は「プロの資産運用を、少額からスマホで簡単に行えます」と語る。なお、解約禁止期間などはなく、スマホなどからいつでも運用をストップできる。

では、具体的にどんな運用をするのだろうか。まず5つの質問では、「年齢」「資産運用の経験」「投資した資産が値下がりした場合の考え方」などを聞く。そこから「ユーザーが資産運用に何を求めるかを分析し、その方針にあったポートフォリオを作成します」(北澤氏)という。

「THEOで運用するのは、米国上場の海外ETFのみ。より広い地域で細かく分散投資をするのがTHEOの目的であり、そのためにこの方法を選択しています。なおユーザーは、3000万円以下の運用であれば預かり資産額の1%を年間運用報酬として支払う形です。その他のコストはかかりません」(編集部注:3000万円を超える部分には0.5%)

5つの質問からユーザーの投資に対する志向を分析し、ポートフォリオ作成に反映する仕組み

5つの質問からユーザーの投資に対する志向を分析し、ポートフォリオ作成に反映する仕組み

■若年層が投資のスタートに選ぶケースが多い

THEOの資産運用は、株中心の「グロース」、債券中心の「インカム」、実物資産中心の「インフレヘッジ」という3つのポートフォリオで形成され、それぞれ細かくETFを組み合わせて国際分散投資を行う。グロースならメキシコ株や中国の大型株など幅広い地域のETFが組み込まれており、最大30種類を超える組み合わせとなる。

そして、3つのポートフォリオの割合を、質問で判明したユーザーの運用志向に合わせて調整していく。トータルでは231通りの組み合わせがあるという。

「市況に合わせて、リバランスは毎月、リアロケーションは適宜実施しています。リバランスは3つのポートフォリオの割合を保つために行い、各ポートフォリオの中のETF構成を組み替えるのがリアロケーションです。たとえば、イギリスのEU離脱の際は、グロースとインフレヘッジは値下がりしましたが、インカムは値上がりしました。こういった場合には逆相関が働き、インカムの割合を上げるなどの調整が行われます」

3つのポートフォリオの割合や、その中身となるETF銘柄の構成割合を自動で調整していく。ユーザーが運用途中で何かをする必要はない。

3つのポートフォリオの割合や、その中身となるETF銘柄の構成割合を自動で調整していく。ユーザーが運用途中で何かをする必要はない。

気になるのはこれまでの運用実績だが、同社公表では81.4%のユーザーが6%以上の収益率を確保しているとのこと(※)。同調査では、ユーザー満足度も8割を超えているようだ。

※THEO1周年記念HPより。2016年12月1日基準日の円建てで見た収益率データ。追加の入金をしたことがない全てのユーザーの運用開始以来の運用成績。

グロース、インカム、インフレヘッジという3つのポートフォリオそれぞれの収益を示したグラフ

グロース、インカム、インフレヘッジという3つのポートフォリオそれぞれの収益を示したグラフ

ちなみに、ユーザーの半数以上は20~30代で、およそ9割が投資未経験者。預け金額も10万円が約4割と、少額なのも特徴だ。

「投資に興味のなかった人がTHEOをきっかけに資産運用を始めてもらえれば本望です。そういったサービス設計をしてきましたし、投資教育としてユーザーにニュースレターなども配布しています。現在はスマホで完結できる手軽さが軸になっていますが、今後はもう少し説明が欲しい方向けに、地方の銀行などと連携してフォロー強化する形も考えています」

若い初心者が、投資の入り口として手軽に始められる。THEOはそんな位置付けのロボアドといえそうだ。
(有井太郎)

【THEOのデータ】(2017年3月31日現在)
・サービス開始 :2016年2月
・口座数    :1万2件
・利用者層   :20~30代中心
・預かり資産額 :約50億円(2017年12月末時点。投資顧問業協会公開データより)
・サービスタイプ:投資一任運用型
・投資対象   :米国上場ETF
・最低投資額  :10万円~
・手数料    :3000万円までは預かり資産運用額の1%、3000万円超からは0.5%(年率、税別)

※記事の内容は2017年4月19日現在の情報です