徹底解説!ロボアド比較

明確な「目標」を定めて、達成を目指す

【ロボアド】ユーザーが考える余地を残した「MSV LIFE」

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資産形成のため、個々のニーズに沿った投資運用を行うサービス「ロボットアドバイザー(通称ロボアド)」。自動的に運用してくれるため、投資初心者でも簡単に使えるのが大きな魅力だ。昨年からロボアドサービスを立ち上げる国内企業が現れ始めたが、各社の特徴が知りたいところ。

今回は“一人ひとりに寄り添う資産運用サービス”「MSV LIFE」について、同サービスを運営しているマネックス・セゾン・バンガード投資顧問の代表取締役社長・大原啓一さんに聞いた。

■口座開設までのシステムは?

「『MSV LIFE』はお客様のリスク許容度に応じたポートフォリオを提示・運用するだけでなく、『○年後に○万円貯める』などの長期的な資産計画をしっかりサポートすることを目的としたサービスです」(大原さん・以下同)

一般的なロボアドサービスは投資運用して資産を増やしていくものがほとんどだが、「MSV LIFE」は資産を増やすための“ためる”、資産を増やした後に使いながら投資も行う“そなえる”、資産を使いながら投資運用する“たのしむ”という3タイプから選ぶのが特徴だ。

現状はユーザーの約70%が“ためる”、約27%が“そなえる”、約3%が“たのしむ”プランを利用しているそう。20~40代の資産形成には“ためる”が適している

現状はユーザーの約70%が“ためる”、約27%が“そなえる”、約3%が“たのしむ”プランを利用しているそう。20~40代の資産形成には“ためる”が適している

実際、口座開設は、それぞれのタイプのなかの「300万円ためる」「結婚資金」「30代からそなえる」といった項目から、目標を選ぶところから始まる。もちろん、項目にあるものだけでなく、個々に目標をカスタマイズすることも可能だ。目標を決め、リスク許容度を測るための5つの質問に答えると、目標を達成のための資産計画のシミュレーションが表示される。

ページ上部のグラフは、点線が積立のみの場合の金額、黄緑の線が投資運用した場合の予想平均額となる。緑のラインが目標額だ

ページ上部のグラフは、点線が積立のみの場合の金額、黄緑の線が投資運用した場合の予想平均額となる。緑のラインが目標額だ

また、「MSV LIFE」最大の特徴は、利回りやリターンの額ではなく「目標達成確率」が表示されるところだ。この確率が80%以上でないと、契約締結に進めない設計になっている。例えば、「10年後に500万円貯める」という目標を立て、毎月の積立額を2万円とすると、10年後の元本は350万円で、500万円まで増やすことは難しいため、達成確率は22%程度と出てしまう。

そのため、シミュレーションページでは目標金額や運用期間、毎月の積立金額、運用戦略(リスクレベル)を調整できる。運用期間を12年、積立額を2万3000円にすると、「500万円貯める」という目標達成確率は80%に上がり、契約に移行できるわけだ。ちなみに、積立額を1000円単位で調整できるのも「MSV LIFE」ならでは。

「ただポートフォリオを見せるだけでは、お客様も理解できないと思うんです。『なぜその期間が必要なのか』、『なぜリスクをとらなければいけないのか』を視覚的に表すことで、納得して運用していただけると思います。目標によっては、高いリスクをとらなくても達成できるということも知っていただけると思います」

最低投資金額は1万円と、数あるロボアドサービスのなかでもかなり低い。20~30代でも始めやすい金額だろう。また、ユーザーが負担する実質コストは年間で1%未満(税込み)。今後、運用残高が積み上がれば、さらに手数料を下げ、ユーザーの運用負担を軽減する方針だ。

「長期の運用であればあるほど、コストは重要な部分なので、1%未満にこだわりました」

■サービスのイメージは“カーナビ”

契約後のアフターフォローは、専用サイトやアプリで見られるマイページで行われる。進めている資産計画の達成確率は毎日更新され、運用状況が悪化して64%以下まで下落すると、「計画を見直しましょう」というアラートが表示される。運用途中での投資金額の追加や積立額の見直し、リスクレベルの変更などが可能だ。

「『MSV LIFE』のイメージはカーナビです。ゴールまでのルートを検索するだけでなく、実際に走り始めて道が混雑してきたら、別のルートを提案します。目標に対して、今どの辺りを走っているかをお客様に伝えていきます」

資産計画の段階でも運用を開始してからも、手放しで自動運用してもらうのではなく、ユーザー自身が運用の方向性を考える機会が設けられている。

「長期的な投資は人生を考えた上で行うものだと思います。『MSV LIFE』は一任型のサービスではありますが、お客様にも当事者意識を持っていただきたいので、すべてお任せいただく形ではなく、少し考えていただく余地を残しています」

■各種金融機関でのサービス展開を予定

2017年5月現在、ユーザーの6割以上が20~40代。そして、全体の約90%が毎月積立を利用している。

「20~40代の方のほとんどは毎月給料が入るので、最初に大きな額を投資するより、月々の積立を考慮した計画の方が現実的です。1000円単位で積立額を調整できるシステムも評価していただいています」

現在はマネックス証券の口座でのみサービスを利用できるが、今年度から国内のあらゆる銀行・証券会社でサービスを利用できるよう展開していく予定。給料が入る口座からそのまま積み立てできるようになれば、投資のハードルが低くなるといえるだろう。

明確な目標に向けて道筋を示し、伴走してくれる「MSV LIFE」。将来のライフイベントのため、選択肢の一つに入れておくといいかもしれない。

(有竹亮介/verb)

【MSV LIFEのデータ】(2017年5月現在)
・サービス開始 :2016年9月
・利用者層   :20~40代中心
・預かり資産額 :約15億円
・サービスタイプ:投資一任運用型
・投資対象   :国内外上場ETF
・最低投資額  :1万円~
・自動積立金  :1000円/月~
・手数料    :運用資産残高の1%未満(年率、消費税込み)

※記事の内容は2017年5月27日現在の情報です