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投資信託のトレンドが分かる!

2017年11月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2017年11月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「3ヵ月振りの資金純流入」
11月の資金流出入動向は2,600億円の流入超と、3ヵ月ぶりの純流入となった。

資金流入では、米国税制改革法案が可決されるとの見方や、国内企業決算の堅調などから、外国株式、国内株式を中心に資金が流入した。

また、エマージング(新興国)資産には、将来的な経済成長への期待や、高水準のインカム収入を求める投資家需要などから、安定的に資金の流入が続いている。2016年6月以降約1年半にわたり資金流出が継続していた外国債券も、前月に続き2ヵ月連続の流入超に転じた。

一方、資金流出では、不動産投信(REIT)からの流出が拡大した。

2016年11月に大型ファンドで分配金の引き下げが相次いで以降、13ヵ月連続して資金が流出している。当月は「フィデリティ・USリート・ファンドB」で分配金の大幅な引き下げが再度実施されたことにより、流出額が拡大した。

ハイイールド債券においても、資金流入をけん引していた「フィデリティ・USハイ・イールド・ファンド」が分配金の引き下げを実施した影響により資金流出が拡大した。将来的な金利上昇による影響も懸念されており、一頃のような人気はみられない。

個別ファンドでは、資金流入額上位から「ひふみプラス」(約380億円)、「野村PIMCO・世界インカム戦略ファンド A」(約360億円)と続き、以降は「ロボット・テクノロジー関連株ファンド」(約280億円)、 「グローバル・ロボティクス株式ファンド(1年決算) 」(約280億円)、「グローバル・ロボティクス株式ファンド(年2回)」(約260億円)など、ロボット関連、情報技術関連のテーマ株ファンドが続いた。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「リスク選好の動きが継続し株式関連が上位を占める」
11月の金融市場は、注目されていた米国トランプ大統領のアジア各国の歴訪では目立った成果はなかったものの、日本及び米国での景気拡大や企業業績の成長期待を受け、日米両国の株価は高値圏で推移した。

米国では良好な雇用環境や堅調な住宅市場動向、税制改革への期待からNYダウ指数は連日で史上最高値を更新、日経平均株価も国内雇用環境の改善などが好感され25年10か月ぶりの高値を記録した。

不動産投信(REIT)も上昇した。米国の利上げペースは緩やかになるとの見方から米国の長期金利が落ち着いた動きとなるなか、株式市場の値上がりを好感して国内外でリスク選好的な動きが強まり、また、国内不動産投信の割安感などが意識された。一方、先月に引き続き、債券は低調な推移となっている。

個別ファンドでも日本株式ファンドの上昇が目立った。特に、中小型株関連ファンドが良好な相場環境を背景にリターン上位に位置した。また、ベトナム株式指数が約10年ぶりの高値を記録したことを受け、エマージング(新興国)株式におけるベトナム関連ファンドも上位に食い込んだ。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「設定本数は先月からやや増加するも設定額は下回る水準」
11月の新規設定は39本、設定額は約200億円となった。

設定本数は先月(32本)からやや増加したが、設定額は先月(約560億)を下回る水準となった。設定本数、設定額ともに2017年1月とほぼ同水準であり、昨年の平均(本数43本、設定額780億)と比較するとかなり低調となっている。

個別ファンドでは「深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)」(日興アセット)、「いちよしジャパン・ベンチャー・ファンド」(三菱UFJ国際)がそれぞれ約90億円の資金を集めた。

「深セン・イノベーション株式ファンド」は、中国のシリコンバレーとして知られる深センに着目し、イノベーション企業の成長性をテーマとしたファンド。また、「いちよしジャパン・ベンチャー・ファンド」に投資助言を行う「いちよしアセットマネジメント」は、ボトムアップ・アプローチによる中小型株運用に強みがある。

つみたてNISA向けのファンドとしても、たわらノーロードバランス・シリーズやニッセイ・インデックスパッケージ・シリーズが設定されている。つみたてNISA向けのファンド数は当初(10月初)の103ファンドから直近12月13日付では129ファンドにまで着実に増加している。

(図表3) 新規設定金額、設定本数の推移

最後に、11月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4) 資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)