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2017年12月 投資信託の資金フロー

提供元:三菱アセット・ブレインズ

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投資信託は個人の資産形成における中心的な金融商品として多くの人が利用している。投資信託の資金流出入などの動向は、資産形成を考えるうえで重要な情報だろう。

そこで、毎年1000ファンド以上の投資信託を評価・分析する三菱アセット・ブレインズより、以下で2017年12月における投信市場の動向(注)についてご紹介する。

(注)ETF、DC専用、SMA専用、公社債投信等を除いた公募投信

1.投信市場における資金の流出入動向

「2ヵ月連続の資金流入」
2017年12月の資金流出入動向は約4,400億円の流入超と、前月に引き続き純流入となった。

資産別では株式を中心に資金が流入した。国内株式では、好調なパフォーマンスの中小型株式関連ファンドに幅広く資金が流入し、外国株式では、先月に引き続きロボット関連テーマ型ファンド、インドなど特定の新興国株式への流入が目立っている。

資金流出では、不動産投信(REIT)やハイイールド債券からの流出が継続している。金利上昇を懸念する動きに加え、純資産残高の大きい「フィデリティ・USリートファンドB(為替ヘッジなし)」が11月中に分配金削減を行ったこと、また、ハイイールド債券も11月下旬~12月にかけ分配金削減が複数ファンドあったことにより、高分配を求める投資家からも支持を集めることができなくなっている。

これらと比べると金額は小さいものの、国内債券も3ヵ月連続の資金流出となり、12月の流出額は拡大した。日銀は長期金利を0%程度に誘導する金融政策を実施しているが、近いうちに金利誘導目標を引き上げるとの観測が強まっており、債券価格の下落を懸念する動きが広まっていることが主な要因。

個別ファンドでは、12月の新規設定ファンド「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド」(約1,440億円)が1位となり、「ひふみプラス」(約520億円)、「ダイワ/ミレーアセット・インド株式ファンド―インドの匠―」(約460億円)が続いた。

「ひふみプラス」はここ数か月、常に上位にランクインしている。また、3位の「ダイワ/ミレーアセット・インド株式ファンド―インドの匠―」は経営者の質を最重要視しインドの中小型株へ投資するという特徴を持つファンドである。

(図表1)主要資産の資金流出入動向(過去3ヵ月と直近月)

※合計には、グラフ表示していない、その他資産も含む

2.投信市場のパフォーマンス動向

「リスク選好の動きが継続し株式関連が上位を占める」
12月は外国株式のリターンが首位となった。

米国トランプ大統領の公約の一つでもある大型減税を謳った税制改革法案が上院・下院で可決されたことや、FOMC(米国連邦公開市場委員会)において2018年の政策金利引き上げが緩やかになることが確認され、市場に安心感が広がったことを受けたもの。

2位はエマージング株式、3位は国内株式と上位は株式関連が占めた。前月に引き続き債券は低調なリターンとなったが、全ての資産でリターンはプラスを示した。

個別ファンドでは、国内株式の中小型グロース系のファンドが好調。また、外国株式では資源価格の上昇をうけてMLP等のエネルギー関連テーマ株の上昇が目立つ。

国内株式の月次リターン上位3ファンドである「小型株ファンド」「日興グローイング・ベンチャーファンド」「SBI小型成長株ファンド」は6ヵ月、1年間のリターンでも好成績を収めており、いずれも「エンジェルジャパン・アセットマネジメント社」の投資助言による。中小型成長株運用に特化した同社の高い銘柄分析能力がパフォーマンスに大きく寄与した模様。

(図表2)パフォーマンス上位5資産のランキングと実績

3.新規設定ファンドの動向

「当月の設定額は5ヵ月振りに高い水準」
12月の新規設定は40本、設定額は約1,500億円となった。設定本数は先月(39本)とほぼ同水準だが、設定額は先月(約200億円)を大きく上回る水準となった。

当月資金を集めたのは「新興国ハイクオリティ成長株式ファンド」(AM-One)で、設定当初約1,000億円の資金を集めた。これは2017年に設定された全てのファンドの中で最大規模の設定額である。新興国で競争優位性のあるハイクオリティ成長企業を対象とした投資に特徴があるファンドが人気をあつめ、月末時点では更に残高を約1,500億円まで伸ばしている。

12月も、つみたてNISA向けのファンドとして、農林中金<パートナーズ>つみたてNISA・シリーズやEXE-iつみたて・シリーズが設定された。これにより、つみたてNISA向けのファンド数は当初(10月初)の103ファンドから直近1月12日付では135ファンド、ETFを加えると138ファンドに増加した。

(図表3) 新規設定金額、設定本数の推移

最後に、12月の資金流入上位15ファンドを掲載しておく。

(図表4) 資金流入上位15ファンド一覧

(三菱アセット・ブレインズ)