仮想通貨は申告する必要ある?

確定申告でしてしまいがちな勘違い5選

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一般的に企業に所属しているビジネスマンは、年末調整によって支払う税金が計算されるため、確定申告をする必要はない。しかし、医療費控除や住宅ローン控除を利用することで、税金の還付が得られる場合もあるため、確定申告してみようと考えたことのある人もいるのでは?

ただし、税金に関しては細かいルールも多いため、間違った方法で確定申告をしてしまうことも。ファイナンシャルプランナーの加藤梨里さんに、確定申告初心者がしがちな勘違いを、教えてもらいました。

損しないための勘違いチェックリスト

□確定申告の受付締切は3月中旬?
「確定申告の受付は2月中旬から3月中旬までと思われていますが、これは納税の期間。税金の払い戻しを求める還付申告書は、申告対象の年の翌年1月1日から5年以内であれば、いつでも受け付けてくれます」(加藤さん・以下同)

例えば2017年に支払った医療費が10万円超(※1)あれば、2018年1月1日から2022年12月31日までは医療費控除の申告ができるということ。3月を過ぎたからといって、「去年の分の医療費控除はもうできない…」と落ち込む必要はない。

(※1) その年の総所得金額等が200万円未満の人は、総所得金額等の5%の金額

□共働き夫婦は医療費控除を個々に申告すべき?
「共働きで、どちらかの扶養に入っていない夫婦も、2人合わせて年間の医療費が10万円を超える場合は、まとめて控除できます。その場合、収入が多く、税率が高い方が支払いを負担して申告しましょう」

所得税の税率は、所得が多いほど高くなる。医療費は所得額から控除されるため、税率が高い人が医療費控除を適用した方が、より大きな節税効果を期待できるのだ。

□副業収入は20万円を超えたら申告が必須?
「会社員なら、本業の給料は給与所得、副業は雑所得に分類されます。雑所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります(※2)。しかし、その20万円は収入すべてではなく、必要経費を除いた金額が該当します」

つまり、副業のための交通費や備品代を除いて20万円を超えていなければ、確定申告をする必要はないということ。いざという時に経費であることを証明するため、レシートは残しておくと安心。

(※2) 給与所得、退職所得を除く各種の所得金額の合計額が20万円を超える場合。また、給与収入が2000万円を超える場合は、他の所得の金額に関わらず確定申告が必要となる

□投資を始めたら、絶対確定申告しなきゃいけない?
「金融機関の口座の種類によって、確定申告の要否が変わってきます。多くの場合は、株式や投資信託を保有するだけであれば、基本的に確定申告をする必要はありません」

まず、NISAで投資をしている場合には最長5年間、つみたてNISAの場合は20年間、非課税となるため、確定申告は不要。

一般口座で投資している場合は、確定申告は必須。一方、特定口座を開設し、「源泉徴収あり」を選択している場合は、証券会社が自動的に税金を支払うため、基本的に確定申告は不要。特定口座でも「源泉徴収なし」を選択している場合は、確定申告が必要になる。

ただ、投資で損失が出た時には、「源泉徴収あり」の口座でも確定申告する方が有利になることも。複数の証券会社で株式や投資信託を保有していて、あるものは利益が出ていて、あるものは損失が出ているような時に損益通算ができるからだ。また、その年の株式投資などでトータルの損失が出た場合も、確定申告をすれば翌年以降に損失を繰越控除できる。そうした制度を利用するために、あえて確定申告するという選択肢もある。

□仮想通貨は利益が出た時点で課税される?
「仮想通貨の利益は、原則として雑所得に該当するため、仮想通貨の売却などによって確定した利益が他の所得(給与所得・退職所得を除く)と合わせて20万円を超えると確定申告が必要になります。ただし、仮想通貨を単に保有しているだけであれば課税対象ではないので、申告も必要ありません」

申告が必要になる仮想通貨の利益とは、主に次の3パターン。(1)安い時に買った仮想通貨を高く売却した時、(2)安い時に買った仮想通貨が値上がりした後に、仮想通貨で買い物をした時、(3)安い時に買った仮想通貨が値上がりし、時価が高い別の仮想通貨に交換した時。これらの取引で利益が出て、他の所得と合わせて20万円を超える場合、確定申告が必要になる。

確定申告の知識がないと、勘違いしてしまいそうなことばかりだが、少なくとも還付の申告はまだまだ猶予がある。今からでも遅くないから、まずは2017年にかかった医療費や投資で得たトータルの損益などを、確認するところから始めよう。

(有竹亮介/verb)