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現在と将来の収支状況をチェックできる

【ロボアド】第三者目線で収支&運用を見直す「資産の窓口」

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「価格.comでパソコンを選ぶ感覚で、金融商品を選べるサイトを目指しました。投資信託などは比較検討が難しいので、同じような商品はまとめて、判別しやすくしています」(荻野さん)
「価格.comでパソコンを選ぶ感覚で、金融商品を選べるサイトを目指しました。投資信託などは比較検討が難しいので、同じような商品はまとめて、判別しやすくしています」(荻野さん)

質問に回答していくことで、回答者の資産状況やニーズに合ったポートフォリオや金融商品を提案してくれる「ロボアドバイザー(通称ロボアド)」。

今回は、消費者の視点に立ち、投資だけでなく収支も見直せるロボアドサービス「資産の窓口」について、同サービスを運営している財産ネット代表取締役の荻野調さんに聞いた。

将来のライフプランと現在の収支を確認

運営会社の財産ネットが投資信託を運用、販売する金融機関ではないこともあってか、提供するロボアドである「資産の窓口」は消費者にとっての使いやすさを追求し、無料かつ匿名で、あらゆる金融商品を公平に扱うことを目指しているとのこと。

「『資産の窓口』は特定の金融商品を売るためのものではないので、第三者視点で使えることを第一に考えました。質問項目も専門的な内容だと答えられない人が多いと考え、スタートは自分自身の現状を見直すものだけで構成しています」(荻野さん・以下同)

「資産の窓口」にアクセスして、まず表示されるものが6本のスライダー。「年代」「世帯年収」「現預金/長期国債など」「株式投資・FX投資他」「自宅など」「銀行ローン等」の値を、スライダーを動かして回答していく。自身の資産状況を入れるだけだから、金融知識などは必要ない。

結果を診断するにはメールアドレスを登録する必要があるが、これは自分の診断結果を保存するためのIDとなるだけ。氏名や連絡先などの個人情報は、記入せずに診断できる 画像提供/財産ネット
結果を診断するにはメールアドレスを登録する必要があるが、これは自分の診断結果を保存するためのIDとなるだけ。氏名や連絡先などの個人情報は、記入せずに診断できる
画像提供/財産ネット

スライダーを動かして出てくる結果は、予測されるライフプラン。投資していない場合と、投資した場合が比較できる。

「将来になんとなく不安はあるけど、自分の親がちゃんと生活を送れているから、資産運用をしなくてもいいと考えている人は多いと考えられます。でも、誰しも余裕のある生活は送りたいはず。運用すれば余裕が生まれる可能性が高いことに気付いてもらうため、ライフプラン診断を表示しています」

将来のライフプラン診断は、統計局の家計調査を基に算出され、現状のまま時が過ぎた場合に資産が底をつく時期も表示される 画像提供/財産ネット
将来のライフプラン診断は、統計局の家計調査を基に算出され、現状のまま時が過ぎた場合に資産が底をつく時期も表示される
画像提供/財産ネット

続いて、「収支を改善する」を選択すると、支出状況を確認できる。統計局の家計調査と世帯収入を基に、支出の内訳が表示される。最初は平均値が入っているため、実際の家計に数値を合わせ、バーが赤くなると使いすぎだ。

「金融資産の運用を始めて意味があるのは、余裕資金が1000万円を超えてからと考えています。例えば、年間3%利益が出たとしても、元手が100万円なら利益は3万円。それなら、毎月3000円食費を減らす方がラクですよね。まずは資産形成を始められるくらいの余裕を作ってもらうため、支出改善できる仕組みにしています」

「生命保険や住宅ローンは乗り換えや借り換えしやすく、大幅に支出を抑えられる部分です。ページ内で乗り換えの案内も提示しています」(荻野さん) 画像提供/財産ネット
「生命保険や住宅ローンは乗り換えや借り換えしやすく、大幅に支出を抑えられる部分です。ページ内で乗り換えの案内も提示しています」(荻野さん)
画像提供/財産ネット

年代、収入に合わせた資産配分を提案

支出を改善でき、資産形成の見通しが立ったら、次のステップに移っていく。まずは、資産運用診断で6つの質問に回答。すべての質問が「全く当てはまらない」から「よく当てはまる」の5段階で答えられるため、投資初心者でも難しく感じないだろう。

画像提供/財産ネット
画像提供/財産ネット

資産運用診断を終えて出てくるのは、現在の資産内訳と推奨されるポートフォリオ。ここで重要なのは、資産配分の内容や期待収益よりも、グラフの下に表示される「元本割れリスク」。

「日本人の多くは、資産の8~9割が現預金で、株式を1割持っている程度。その場合、20%弱のリスクが考えられますが、株式や債券に分散して投資すると、損益を打ち消し合うため、リスクが5%未満になることがほとんどです。そこに気付いてもらうため、現状と推奨資産運用プランを並べて表示しています」

元本割れリスクが高いほど、資産価格が変動する可能性も高いということ。分散投資をすることで期待収益を改善した上で、元本割れリスクも抑えることができるという 画像提供/財産ネット
元本割れリスクが高いほど、資産価格が変動する可能性も高いということ。分散投資をすることで期待収益を改善した上で、元本割れリスクも抑えることができるという
画像提供/財産ネット

理想的なポートフォリオは、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の基金ポートフォリオをベースに、回答者の嗜好性や年齢、年収、資産規模などを加味して導き出されるという。

「例えば、70歳のおばあちゃんのように、すぐに現金が必要になるかもしれない世代の方に、ブラジルレアル債のようなハイリスク資産は必要ないはずです。だから、70歳の方の場合は、最初からハイリスク資産の配分が減るように設定しています。資産が少ない方は、多くの銘柄を少額ずつ買っても効果が少ないと考えているので、アセットクラスを絞るようになっています」

客観的に選別された金融商品

ポートフォリオを確認した後は、具体的な投資信託やETFを提案してくれる。関連する金融機関ではないからこそ、客観的に判断されたおすすめ金融商品が選別されるという。それぞれの商品は、証券会社などで購入する必要があるが、第三者視点で選ばれているという点で参考になるだろう。

資産ごとに、おすすめ金融商品が表示される 画像提供/財産ネット
資産ごとに、おすすめ金融商品が表示される
画像提供/財産ネット

ちなみに、「投資の窓口」の利用は無料。何度でも診断し直し、現状を見直せるところが魅力だ。

「初回ログイン時には、使い方や見方を説明する漫画が立ち上がるようになっています。それでも投資未経験の方には難しいかもしれないので、改善の余地はあると考えています」

商品を売るためではなく、一般消費者が有益な投資をできるよう、客観的な目線で資産運用の改善を提案してくれるという「資産の窓口」。まずは、自分の資産状況を把握する意味でも、診断を試してみてはいかがだろうか。
(有竹亮介/verb)

【資産の窓口のデータ】(2018年1月現在)
・サービス開始 :2017年9月
・利用者層:20~30代
・サービスタイプ:提案型
・投資対象   :東証上場ETF及び国内金融機関で販売されている投資信託
・最低投資額  :利用する金融機関による異なる
・手数料    :無料(投資信託にかかる手数料は別途必要)

※記事の内容は2018年1月現在の情報です