パッシブ運用?アクティブ運用?投資信託を始めるならどっち?

提供元:たあんと

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初めて投資信託に挑戦しようと思った人が意外と悩みがちなのが、「パッシブ運用」(「インデックス運用」とも呼ばれます)と「アクティブ運用」の違い。どのような違いがあるのかを知って、投資信託を選ぶ際の考え方についても理解しておきましょう。

投資信託における「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の違いとは?

投資信託の運用手法による分類には、「パッシブ運用」「アクティブ運用」というのがあります。

パッシブ運用とは、投資信託の運用において、運用目標とされるベンチマーク(国内株式型の場合、TOPIX(東証株価指数)や日経平均株価など)に連動する運用成果を目指すタイプです。インデックス運用とも呼ばれるタイプで、具体的には、投資信託の名称に「インデックスファンド」とついているものや、投資信託の分類として、「パッシブ型」や「インデックス型」などに分類されているものが該当します。

一方、アクティブ運用とは、投資信託の運用において、運用目標とされるベンチマークを上回る運用成果を目指すタイプです。運用担当者であるファンドマネジャーが、投資信託ごとに決められた一定の運用方針に基づき、アクティブに銘柄の入れ替えや売買を繰り返し、高い収益を狙っていきます。

「アクティブ運用」の投資信託はコスト負担を確認してみよう

一般的な特徴としては、アクティブ運用は、運用管理費用(信託報酬)などのコスト負担がパッシブ運用よりも重くなっている投資信託が多いといった点が挙げられます。

私たち投資家にとって、コスト負担は明らかに投資信託の運用利回りをマイナス方向に引っ張るものなので、いかにコスト負担の軽いものを選ぶかが重要になります。

ただ、アクティブ運用のコストが高いのには理由があり、ファンドマネジャーがベンチマークを上回るよう、労力をかけて運用しているため、コストが高い傾向にあるのです。

投資信託を選ぶ際には、コストやこれまでの運用結果などをよく確認して判断しましょう。

パッシブ運用を上回っているアクティブ運用の投資信託は4分の1程度?

では、過去の投資信託の実績で比べてみると、パッシブ運用とアクティブ運用の違いはどうなのか。独立系FP会社である生活経済研究所長野の調査資料をもとに分析結果を紹介しましょう。

調査(2017年3月14日現在)によると、日経平均株価に連動するインデックスファンド(パッシブ運用)の騰落率は、過去1年のリターンが約21%、過去3年のリターンが約10%で、これはどの投資信託もほぼ同じでした。

TOPIX(東証株価指数)に連動するインデックスファンド(パッシブ運用)の騰落率は、過去1年のリターンが20~21%、過去3年のリターンが9~10%で、これも投資信託による違いはほとんどありませんでした。パッシブ運用は、ベンチマークが同じであれば、運用成績もほぼ同じになることがわかります。

一方、国内株式でアクティブ運用されている投資信託の実績を見てみると、過去1年のリターンは最高が「JPMジャパン・テクノロジー・ファンド」の88.79%(過去3年も35.68%で1位)でした。

1年で90%近く上がっている投資信託があるのはすごいですが、アクティブ運用であればみなベンチマークを大きく上回るのかというと、そうでもありません。調査によると、日経平均株価連動のインデックスファンドの1年リターンと3年リターンの両方を上回っている投資信託は136本で、全体の23%となっています。同様に、TOPIX連動のインデックスファンドの1年リターンと3年リターンの両方を上回っている投資信託は149本で、全体の25%です。

つまり、あくまでも過去3年程度の実績ではありますが、パッシブ運用を上回っているアクティブ運用の投資信託は、全体の4分の1程度に過ぎず、4分の3はパッシブ運用を下回る実績しかあげられていないわけです。このデータを見る限り、国内株式で運用する投資信託を選ぶのに迷った場合は、パッシブ運用のほうを選ぶのがよいといえそうです。

【参照】生活経済研究所長野 投資信託調査レポート「インデックスファンドとアクティブファンド~日本株好きファンドの騰落比較と考察~」

 

著者:菱田 雅生(ファイナンシャルプランナー)