「100年企業」を知っていますか?

提供元:レインボーニュース

資料:「伊丹の酒造」(『摂津名所図会』1789年刊より)

「100年企業」とは言葉の通り創業以来100年を経過した企業で、伝統企業や老舗企業などとよばれています。日本には約3万社弱あり、上場会社3600社のうち560社あまりが100年企業です。この数は、欧米諸国に比べてかなり多くなっています。

では、なぜ日本には100年企業が多いのでしょうか。

その理由に、100年企業の54%が従業員10人未満の小規模企業であること、ほとんどの100年企業が同族会社(いわゆるオーナー企業)のため、創業者の起業家精神が2代目、3代目と継承されて「老舗」になったと指摘されています。

また、業種で一番多いのは清酒製造業(酒蔵)。二番が不動産管理、三番が旅館・ホテル・酒小売りとなっています。江戸時代のマニュファクチュアで酒造りなどが代表事例としてあげられていますが、そうして創業した酒蔵が現代まで引き継がれていると考えられるでしょう。

上場会社の中で最も古い創業とされるのは、小田原城や築地本願寺など寺社仏閣建築で有名な松井建設(1568年創業)とされています(データの取り方で違いはあります)。

■ 老舗上場企業 業歴ランキング (*2016年12月時点)

 

ここ数年は100周年を迎える上場会社が目白押しで、2017年では、TOTO、森永乳業、ニコン、スバルなどがそれにあたります。「はてな探偵団」で訪問した能美防災(レインボーニュース Vol.36掲載)も1916年創業の100年企業です。

100年前は第一次世界大戦による好景気に沸いた時期で、企業の設立も盛んだったという事情があります。それでも、その後の不況、第二次世界大戦を乗り越えて現在まで継続しているという意味では、社会に役立つ製品やサービスを提供して利潤を上げるという企業の使命を真摯に果たしている企業群といえるでしょう。

現在、起業そのものは会社法によって簡易化されていますが、起業後の会社存続の難しさを考えるとき、日本の100年企業の多さに改めて注目するとよいでしょう。

(レインボーニュース  2018年第36号より)