「株主優待」の裏側に迫る!

2019年から新制度もスタート!

新商品を中心とした詰め合せセットがもらえる「カゴメ」の優待♪

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今や個人投資家から大人気の「株主優待」。株主優待を目的に株式投資をしている人も多いのではないでしょうか。各企業の優待内容は、企業のホームページで確認できると思いますが、優待誕生の背景や開発秘話はなかなか知ることができません。

そこで、人気企業の株主優待担当者にインタビューを敢行!株主優待導入の背景や現在の優待に決まった経緯、裏話までセキララに語っていただきました。

第7回目は、個人株主から絶大な支持を誇る「カゴメ」です。

聞き手・撮影:優待好きFP 高山 一恵

――では、本日はよろしくお願いします。早速ですが、なぜ、株主優待を導入しようと思ったのですか?

当社は2001年に株主優待を導入したのですが、その時の経営陣の経営方針に「株主10万人構想」がありました。10万人もの株主を増やしていく施策として、「単位株を引き下げる」「株主総会を集中日から回避する」に加えて、「株主優待を導入する」も入っており、施策のひとつとして始めました。

ただ、株主を増やしていきたいというのはもちろんでしたが、当社はご存知のようにBtoCの会社ですから、当社が成長できたのは、お客様の支えがあってこそです。ですから、当社の商品を気に入ってくださって、ご購入いただいている当社のファンの方に株主になっていただきたいという想いもあり、当社の商品をラインナップした優待を導入したということが背景にあります。

――実際、優待を導入したことで株主の数は増えましたか?

はい。優待導入当初は、株主数は6000人程度でしたが、現在ではありがたいことに17万人程度に増えています。様々な要因があるとは思いますが、株主優待が効果的だったのではないかと思います。

カゴメ株式会社のご担当。左から仲村さん、鶴田さん。

――御社の優待は本当に人気がありますよね。

とてもありがたいとことです。ただ、そもそも当社では、株主優待を単に商品を送るというのではなく、株主様と当社との非常に重要なコミュニケーションツールだと考えています。

極端な話、例えば、株式投資をするときに、チャートだけを見て値動きだけで買っている方もいると思います。もちろん投資の方法は人それぞれですが、せっかく当社の株主になっていただくのであれば、当社をより知っていただき理解していただきたいという想いがあります。

当社は野菜飲料などを売る会社ですから、商品を送らせていただくのが、一番当社を理解していただくことにつながると思っています。現在は、定番のトマトケチャップなど以外は、新商品をたくさん詰めてお送りしています。

――新商品がいち早く届くのは魅力ですね。

新商品が届くと「こんな商品みたことない」「こんな商品を発売したんだ」という具合に、株主様に当社がどんな取組をやっているのかタイムリーに理解していただく良い機会になると思います。

当社は年2回優待を送らせていただいており、直近の優待は、4月頃お届する予定です。今春に発売する新商品を中心に送らせていただきますので、商品の鮮度を感じていただけたら嬉しいです。

優待には、御社の最先端の商品が詰まっているわけですね。話しは変わりますが、優待を考える際、ご苦労されていることはありますか?

実は、こだわっているのが、優待品の「見た目の美しさ」です。というのも、優待が株主様に届いて箱を開けたとき、株主様に「わっ!すごい!」と、感動していただきたいからなんです。

何の商品がどこに入っているのかが一目でわかり、かつ、もらったときに「すごい!」という贈り物感がでるように、どうやって箱に商品を詰めたら良いのか、本当に悩みますね。

開けたときの見た目も重視。株主への気持ちが詰まっている。

――確かに、この箱の中に見た目も美しく、かつ、ちょうど良く商品を収めるというのは大変そうですね…。

はい。当社の商品は、調味料、飲料、レトルト食品など、商品の種類も幅広く、かつ、容器も瓶や缶など様々です。ですから、箱の中にどう商品を置くのかを考えるときには、まるでパズルみたいになります(笑)。

うまく商品が置けないときには、仕切りを入れることを考えるなど、このミーティングは、1日では終わりません。箱の製造会社の担当の方も交えて3回くらいはミーティングしますね。

――うわぁ。すごいですね!箱の設計や商品の置き方にそんなに時間をかけているとは思いませんよね。

そうですね。毎回新商品も変わりますし、詰めるアイテムも変わるので、いつも頭を悩ませますね。それと、株主様にはご高齢の方も多いので、箱の開けやすさにも気をつけています。

――株主の方を大切にしている姿勢が伺えますね。株主の方には、ぜひ、箱に注目していただきたいですね!御社は、商品だけでなく、株主限定で工場見学の実施などもしていますね。

当社では、株主様限定のメールマガジン「KAGOMAIL(カゴメール)」を配信しています。このカゴメールに登録していただくと、決算情報などを始め、工場見学などのイベントのご案内が届きます。

工場見学は、基本的に親子(祖父母との参加も可)での参加となっており、株主の3世代化を推進しています。当社の株主になることのメリットをご家族の皆様で感じていただくことで、長期的に当社を応援していただけると思っています。

また、定期的にカゴメールで「トマト苗」を2000名にプレゼントするというプレゼント企画のお知らせをさせていただくのですが、そこに1万5000名もの株主様から応募があります。他にも当社主催のお子様向けのミュージカルのお知らせなどもさせていただいていますが、毎回たくさんの株主の方から応募があります。

――それはすごいですね。まさに、御社が目指している株主優待を通じて、株主とコミュニケーションを取るということが実現できているということですね。

そうですね。他にも株主様向けに冊子を作っていたり、数量限定の新商品を株主様に先行して販売したりしています。また、カゴメールでサンプリング企画などもお知らせするのですが、その時には、優待にもその商品を入れるようにしています。

このようにして、優待の商品を届けるだけでなく、いろいろな企画を合わせて楽しんでいただけるように仕組みを作っています。

優待に関するアンケートも実施していまして、ありがたいことに1万件ものアンケートが返ってきます。そこには、商品や味、経営について厳しいご意見を頂戴することもありますし、温かいご意見を頂戴することもたくさんあります。こういった株主様のご意見は社内で情報を共有し、会社が成長する原動力となっています。

――御社のファンが多いのがわかる気がします。ところで、御社の優待制度が変わるとのことですが、概要を教えていただけますか?

はい。2019年のお届けより変わります。変更点としては、「長期優遇制度」を創設しました。当社の株を10年保有していただいた株主様に対して、10年を迎えた年に一度当社のオリジナル記念品を差し上げます。

また、今まで年2回優待をお届けしていましたが、これが年に1回になります。もちろん優待商品の金額自体の変更はありません。例えば、100株以上1000株未満の株主様には、1000円相当の商品を年2回お届けしていましたが、2019年のお届けからは、2000円相当の商品を年1回お届けします。

――10年の長期保有ですか!私が知る限りでは、10年の優遇制度を設けている企業はないと思います。オリジナル記念品の中身が気になりますが…。

当社のビジネスは、農業に根ざしているというこもあり、短期的に一過性で利益が出るものではありません。10年という期間にしたのは、長期的にじっくりと腰を据えて応援していただければいいなという想いもあります。

オリジナル記念品の中身は、2019年の6月までに発表する予定です。今、中身を検討しているところです。何になるのか楽しみにしていてくださいね。

――すごく楽しみです。では、最後に株主の皆様にメッセージをお願いします。

これからは、健康で長生きすることがテーマになる時代です。当社は体に良い商品を提供することで、健康寿命を延ばすことに貢献したいと思っています。

以前、株主の皆様に「カゴメの株主になったことで健康意識に変化がありましたか?」というアンケートをとったところ、55%の方に「意識に変化あり」「意識が上がった」とお答えいただきました。当社の株主優待を通じて、「カゴメの株主になったら健康になったよ」と言っていただきたいですね。株主の健康長寿に貢献する、そんな会社や株主優待でありたいと思っています。

――本日は貴重なお話しをいただきましてありがとうございました。

 

【株主優待のプロフィール(データは2018年3月23日時点)】
●優待商品名:新商品を中心とした自社商品詰め合わせセット

保有株式数 優待内容
100株以上1000株未満 1000円相当の自社商品詰め合わせセット
(年に2回)
1000株以上 3000円相当の自社商品詰め合わせセット
(年に2回)

※優待内容は、2017年度下期。

●商品例:
1000円相当の自社商品詰め合わせセット

3000円相当の自社商品詰め合わせセット

※画像提供:カゴメ
※優待内容は 2017年度下期。優待の最新情報はこちらをご参照ください。

●年間予想配当金:35円(予定)
●優待+配当の利回り:1.56%(100株以上で1000株未満の場合で換算)
●最低投資金額:35万3500円(100株単位)
●優待に必要な投資金額:35万3500円(100株より)