人生とお金の相談ダイアリー

結婚で仕事を辞めて彼の元へ…34歳女性に待ち受けていた悲劇

提供元:Mocha(モカ)

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今回ご紹介するマネー相談事例は、ファイナンシャルプランナーの稲村優貴子さんへ実際にあった相談事例です。稲村優貴子さんは、ファイナンシャルプランナーとして15年以上、家計、ローン、結婚、離婚、転職、リストラ、保険などお金にまつわる悩みに3000件以上相談に応じています。

人生にはドラマのようなことが起こりえるもの。今回は、34歳女性A子さんの事例をご紹介します。

▼A子さんのプロフィール
年齢:女性 34歳(独身)
職業:アルバイト 時給900円を始めたばかり(月収15万円の見込み)
住居:2LDKアパート(都内築古、駅徒歩20分)
貯蓄:70万円
月の支出:20万円
[内訳] 家賃10万円、水道光熱費1万円、通信・交通費2万円、食費・雑費その他4万円、国民年金・任意継続の健康保険料3万円

相談内容

●突然の結婚破棄で、仕事もお金もない状況を変えるにはどうすればよい?

地方大学のサークルで先輩だった彼と付き合って15年。
先に卒業した彼は就職してすぐは地元でしばらく仕事をしていましたが、3年前転勤で東京勤務になりました。遠距離恋愛になっても数カ月に1回は会っていて交際も今まで通り。いずれ結婚するものと思っていました。

子どもも欲しいし35歳になる前に結婚したかったので昨年私からプロポーズし、一緒に生活するため12年務めた会社を辞めて3か月前に上京しました。
結婚式場も予約し同棲生活を始めたものの彼はなんだかよそよそしく、来月結婚式というタイミングで別に好きな人がいて結婚できないと一緒に借りた2LDKアパートをでていってしまいました。

退職金や貯金はすべて新生活準備や結婚式関係で使ってしまったので、式の予約金の返金分70万円しか貯金はありません。正社員の仕事も失っているし、これからどうしたらいいのでしょうか。

ファイナンシャルプランナー稲村優貴子さんのアドバイス

●婚約破棄は慰謝料請求もできる

学生時代から長いおつきあいだった彼とのこと、いろいろあったのですね。お仕事も大学を卒業されてからずっとお勤めされていたのでやりがいもあったことでしょう。意を決して彼との将来を考えていたことが白紙になり、これからどうしてよいかわからないのも当然だと思います。

結婚の約束をして仕事を辞めて上京し、結婚式場の予約までしたにもかかわらず「好きな人がいる」と一方的に婚約破棄されたとのことですので、彼に慰謝料請求をすることができます。交際期間や原因など諸条件により異なるようですが相場は30万円から300万円ほどのよう。

法テラスなど無料相談で、お話を聞いてみるのもよいでしょう。
ただし、裁判となるとかなりの気力・体力も必要ですし、相手に資力がなければ慰謝料支払い判決が出ても払ってもらえないこともありがちです。

●去る者追わず。これからのライフプランを再設計

結果が出るまで時間がかかる慰謝料請求は嫌でも相手と関わることになってしまいます。気持ちを切り替えて「これからのこと」を中心に考えてみることも大切です。

A子さんはアルバイトを始めたそうですが、月収15万円ほどなので家賃10万円払うと残り5万円で光熱費、食費はなくなり、国民年金・国民健康保険など社会保険月3万円ほどは貯金でまかなう必要があります。
その他交通費や雑費も含めると毎月5万円は貯金の取り崩しになりあっという間に貯金がなくなってしまいます。

総務省の家計調査(都市階級・地方別1世帯当たり1か月間の収入と支出・単身世帯・2017年)によると、消費支出の平均は大都市で16万1805円となっています。一方、小都市・市町村の平均は15万2509円で約1万円の差があります。

「これからのこと」を考えて、どこで生活していくのかまず決めましょう。
地元に帰り家賃のかからない実家で生活を立て直す、東京での生活を継続したいなら一人暮らしに適したところに引っ越すべきです。

●貯金が少ないと、病気・怪我の時の医療費の支払いに不安

また、貯金に限りがあるなか、病気をすると医療費が払えなくなる可能性もあるので安い共済系などの保険は準備しておきましょう。
・国民年金(約1万6000円)は払い込み免除の申請をする
・家賃は生活の基本。拠点をどこにおくか検討し住まいの固定費を削減
・自分を守る保険のことも考える

彼女が下した決断、ファイナンシャルプランナーができること

想像だにしなかったことがおき、祝福ムードの親や友達にも話せず途方にくれていたA子さんは、ファイナンシャルプランナーという第三者でもあるお金のプロに相談して冷静に自分の現状を考えることができたとのこと。すぐにどうするかは決められないが一度実家に戻ってこの先を考えようと思うとのことでした。

人生には様々な出来事があります。嬉しいことをするにも、悲しい出来事を乗り越えるためにも、そして生活するためにもお金は必要です。自分だけではどうしてよいかわからないこのような時もファイナンシャルプランナーはお客様に寄り添って一緒に考えていきます。

[執筆:ファイナンシャルプランナー 稲村優貴子]

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