速習!インデックスの基礎

インデックスの定義

【第1章】インデックスとは何か?どのように機能するか?

提供元:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス

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私たちは日々、株式市場全体の動向を測る尺度としてインデックス(指数)(TOPIX、NYダウ等)の動きを見ています。また、近年ETFや投資信託等の「インデックス・ファンド」を通したパッシブ投資の残高が世界および日本において増加していますが、これらの投資商品を作る上でインデックスは欠かせません。

インデックスの情報は日々のニュースや、インターネットサイト等でよく見聞きしますが、その仕組みや中身まで十分に理解している投資家は多くないようです。

そこで、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスでは「インデックス・リテラシー」という特設サイトを立ち上げ、インデックスに関する基礎知識を以下7つのトピックに分けて幅広い投資家に向けて情報発信しています。

【第1章】インデックスの定義
インデックスとは何か?どのように機能するのか?

【第2章】インデックス・プロバイダー
インデックスに命を吹き込むインデックス・プロバイダーとは?

【第3章】投資商品を通じてインデックスにアクセス
インデックス連動型商品は市場へのパスポート

【第4章】条件の不均衡の解消:
パッシブ投資によって市場へのアクセス機会が公平に

【第5章】メソドロジーは重要:
メソドロジー(構築手法)がインデックスの特性を決定する

【第6章】目的に合ったインデックスが見つかる:
インデックスは多種多様

【第7章】代表的なインデックス、S&P500とダウ平均®:
市場を測定する方法は一つではない

東証マネ部!内では全7回の「速習!インデックスの基礎」と題した特集コーナーとして、各トピックのエッセンスをご紹介します。

また各回の記事の最後には簡単なミニテストを用意しています。詳細な解説や答えを確認したい方はぜひ「インデックス・リテラシー」までお越しください!

それでは、「【第1章】インデックスの定義」を始めましょう。

インデックス(指数)の定義と機能

インデックスは、特定の市場、資産クラス、市場セクター、投資戦略のパフォーマンスを表すために、それを測定する証券、デリバティブ、その他の金融商品のグループまたはバスケットのことです。つまり、インデックスは、ある特定の市場セグメントにおける証券の価格動向を統計的に表したサンプルです。

インデックスには以下の機能があります。それぞれの機能につき、以下で簡単に解説いたします。
 - 経済指標
 - パフォーマンスを測定するベンチマーク
 - インデックス連動型投資商品の土台
 - リサーチや分析のためのツール

• 経済指標:
インデックスは金融市場の状況を知らせるリアルタイムの情報と、市場の方向性に関するスナップショットを定期的に提供しています。

• ベンチマーク
インデックスを利用することで、投資家は市場との比較で、証券、アクティブ運用ファンド、さらに投資ポートフォリオのパフォーマンス評価が可能になり、投資成績が市場平均を上回っているのか下回っているのかを判断することができます。

• インデックスをベースとした投資商品
資本市場では、ETFのようなインデックス連動型商品を利用した新たな投資手法に需要が高まっており、その結果、インデックスの数は増加の一途をたどっています。

インデックスは、市場や市場セグメント、投資戦略、資産クラスのパフォーマンスを反映するように設計されています。投資家はインデックスに直接投資することはできませんが、インデックスに連動した商品に投資することは可能です。

• リサーチと分析
インデックスのデータは、市場の様々な専門家が市場の動きやトレンドを評価する基礎として使用されています。金融アナリストは、インデックスのデータを使って企業や業種別の寄与度を測定し、個別銘柄の株価を左右している要因を判断し、売買の推奨を行うこともあります。

インデックスの種類

また、インデックスは市場をくまなくカバーしています。インデックスは通常、いくつかの幅広いカテゴリーの一部を網羅していますが、それをセグメントに分けたり、さらに狭義のカテゴリーに細分化したりすることも可能です。ここでは代表的なインデックスの種類をご紹介いたします。

• 広範な市場インデックス
広範な市場インデックスは、市場の大きなセグメント、または主要な資産クラスの動きを表しています。S&P 500、NYダウ、TOPIXなどがその代表例です。

• セクター・インデックス
セクター・インデックスはヘルスケアやテクノロジー・セクターなど、広範な市場を狭義のカテゴリーに分割し、業種に基づく市場セグメントの動きを表しています。

同様に、グローバル市場を国や地域、または企業の時価総額(大型株、中型株、小型株)、さらには投資スタイル(グロース株とバリュー株)に基づいて分類したインデックスもあります。

• 投資戦略やテーマに基づいたインデックス
投資戦略やテーマに基づいたインデックスはこの10年間に人気が高まっており、こうしたインデックスは、ある投資戦略を模倣したり、市場のある特化したセグメントの動きを把握したりする目的で設計されています。

• 債券インデックス
債券インデックスは、債券市場の様々なセグメントの動きを表すように設計され、現在では透明性がより高く、世界規模で容易にアクセスできる資産クラスとして改めて評価されています。

• コモディティ・インデックス
コモディティ・インデックスは、世界の需給関係が値動きを左右する金や原油などのコモディティの価格を表す点で、株式や債券インデックスと比べてユニークな特徴があります。

第1章は以上となります。この章で学んだことの復習として、簡単なミニテストを用意しました。
こちらのサイトより回答をご入力いただければ正解を確認できますので、ぜひチャレンジしてみてください!

<第1章 ミニテスト>

質問1: インデックスのベースになる資産クラスは?
1. 株式
2. コモディティ
3. 債券
4. 上記のすべて

質問2: インデックスのパフォーマンスを評価する上で最も重要なのはどれですか?
1. インデックスの水準の変化をポイントで表したもの(例えば12,245ポイントから11,568ポイントまで)
2. インデックスの水準の変化を比率で表したもの
3. 上記のいずれも該当しない

質問3: 最初に登場したインデックスはどれですか?
1. 広範な市場インデックス
2. セクター・インデックス
3. 戦略別インデックス
4. 高配当に着目したインデックス

質問4: 直接投資できないものはどれですか?
1. インデックス
2. インデックス連動型ファンド
3. 先物およびオプション
4. 上記のいずれも該当しない

質問5: インデックスに流動性があることは、何を意味していますか?
1. インデックス内の全ての証券が市場で容易に売買できること
2. インデックスが環境に配慮した企業の証券で構成されていること
3. 先進国市場の株式のみが構成銘柄として組み入れ可能であること
4. 上記のいずれも該当しない

※ミニテストにはこの記事内ではご紹介できなかった内容に関する質問も含まれています。この記事は「インデックス・リテラシー」サイトの第1章「インデックス(指数)の定義」の内容を抜粋したものですので、「インデックス・リテラシー」サイトの全文をご覧いただくと、すべての質問に関する説明をご確認できます。

用語解説

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