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低金利長期化の下、投資魅力が高まる「国内REIT」

提供元:三井住友アセットマネジメント

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低金利長期化の下、投資魅力が高まる「国内REIT」

REIT市場は調整局面

7月以降世界的に長期金利が上昇していることを背景に、各国のREIT(不動産投資信託)市場は調整局面が続いています。足元では、米大統領選挙でのトランプ氏勝利を受けた米国の長期金利上昇が、各国の長期金利上昇へと波及したことで、REIT市場の重石になっています。日本でも、東証REIT指数が11月14日、約9カ月ぶりの安値をつけました。しかしながら、日本のREITは価格が下落したことで、投資妙味が出ていると見られます。

日本は低金利の長期化が見込まれる

米大統領選挙で勝ったトランプ氏は、来年1月の新政権発足後、財政出動を大幅に拡大すると見込まれ、米国でインフレ傾向が強まり、財政は悪化するといった可能性があるため、現時点で金利上昇の震源地である米国の長期金利の落ち着きどころを見通すのは困難です。一方、日本の長期金利(10年物国債利回り)は11月15日、0.00%まで上昇しましたが、日銀が9月に新しい枠組みの金融政策を導入していることから欧米金利に比べ上昇幅は極めて小さくなっています。日銀が長短金利の操作を行う「イールドカーブ・コントロール」により、10年物国債利回りをゼロ%程度に収まるように金利操作をしている以上、この水準からの長期金利の上昇余地は限定的と考えられます。同時に、日銀は、インフレが2%を安定的に超えるまでマネタリーベースの拡大方針を継続する「オーバーシュート型コミットメント」を採用していることから、今後も低金利環境が長期化すると考えられます。
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オフィス賃料は堅調続く

一方、REITの主要な利益源泉であるオフィスビルへの需要は好調です。11月10日に発表された三鬼商事の都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の10月の空室率は、前月比で▲0.06ポイントの3.64%となりました。空室率は今年7月に約8年ぶりに3%台に突入しましたが、その後も順調に低下しています。また、都心5区のオフィス賃料は上昇が続いています。賃料上昇は、2014年1月以降、34カ月連続となります。業績が好調な企業を中心に都心部への移転や拡張の需要が根強いことが背景です。2018年以降新規ビルが大量に供給されるため慎重な見方も出ていますが、当面はオフィス賃料の上昇傾向がREITへの追い風となると考えられます。

REITの需給関係は悪くない

海外投資家は米国の金利上昇圧力から、国内REITに対し慎重姿勢を続ける可能性がありますが、国内の投資家は価格下落に伴う分配金利回りの改善から、国内REITを見直す可能性があります。特に今の超低金利下、運用先確保に苦慮している金融機関においては、為替ヘッジ付き外国債券投資の収益率が悪化していることもあり、国内REITへの投資を増やす可能性があると見られます。もちろん、日銀による年間900億円相当の国内REIT買入れも強力な市場の下支え要因です。

REITの投資魅力に注目、利回り重視ならETF

日本のREIT全体の加重平均の分配金利回りは足元で約3.8%です(QUICK調べ)。ゼロ近辺にある長期金利(11月15日時点)と比べ、利回り面での魅力が向上しています。REITは、長期金利の影響を受けやすい商品ですが、日本では、日銀の金融政策により長期金利の上昇余地が限定的と考えられるため、REITの相対的に高い分配金利回りが市場のサポート要因になると見られます。また、国内景気の緩やかな回復やオフィス賃料や空室率の堅調な動向を踏まえると、REITにとって良好な環境が続く見通しです。さらに、REITは日銀の買入れもあり、需給関係も悪くありません。
今後低金利が一段と長期化すると見られる日本の投資商品として、相対的に利回りの高い国内REITが改めて注目されます。利回りを重視する投資家にとっては、運用コストの低い「東証REIT指数ETF」が選択肢に入るでしょう。
また、個別のREITの選別が難しい投資家にとっても、多数のREITに幅広く分散投資できる「東証REIT指数ETF」は魅力があるでしょう。