プロが語る!資産形成のすゝめ

投資を始めたその先に考えたい「家族の資産承継」

提供元:日の出証券

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江戸時代の落語に「親子酒」という話があります。

“ある商家に酒好きな大旦那とその息子がいました。大旦那は息子の酒癖の悪さを常々心配し、ある日、親子で禁酒しようと約束します。2週間ほど必死に我慢する大旦那ですが、ついに我慢しきれなくなり、息子が出かけていたある晩、酒に手を出してしまいます。したたかに酔って上機嫌のところへ息子が帰ってきたので、慌てて取り繕い必死に酔ってない振りをするのですが、帰ってきた息子も同様にしたたかに酔っていました。怒った大旦那が「こいつの顔はさっきからいくつにも見える。こんな化け物に身代(財産)は渡せないよ」と言うと、息子もこう返します「俺だって、こんなぐるぐる回る家は要らないよ」”

江戸時代の落語作品の主役はたいてい「酒好き」「色ごと好き」「博打好き」のいずれか(又は全部)で、しっかり者の家族がいつもそれを心配している描写が多く見られます。きっとこの時代の町人の心配事トップ3が「酒」「色ごと」「博打」だったのでしょう。

というのも、この時代、町人の税金は驚くほど安く、世襲制で相続税もありませんでした。ですから、しっかりと仕事をして「酒」「色ごと」「博打」にさえ深入りしなければ、きちんと資産を形成し、子供へ引き継ぐ事ができたのでしょう。

一方、現代の私たちはそうはいきません。時代が変わり、今や日本は「世界一相続税の高い国」と言われます。今回は、投資を始めたその先に考えたい「家族の資産承継」について触れてみたいと思います。

ここに驚くべき数字があります。日本と世界の相続税(最高税率)を比較したグラフです。

※基礎控除について、フランスは直系子孫分、米国は米国市民及び米国居住者分、英国は2016/17課税年度分を記載。 ※配偶者控除について、米国は米国市民である配偶者分、英国は英国にドミサイルを有する配偶者分を記載。 (平成29年2月 経済産業省公表データを元に日の出証券作成)

※基礎控除について、フランスは直系子孫分、米国は米国市民及び米国居住者分、英国は2016/17課税年度分を記載。
※配偶者控除について、米国は米国市民である配偶者分、英国は英国にドミサイルを有する配偶者分を記載。
(平成29年2月 経済産業省公表データを元に日の出証券作成)

日本の相続に関して「相続が3代続くと財産はなくなる」と言われます。上図の数字を見れば、あながちオーバーな表現とも言い難い状況です。

例えばアメリカの遺産税の最高税率は40%ですが、約6億円という高額の基礎控除が設けられているため、亡くなった人のうち相続税の対象となる割合は0.2%程度と言われ、これは日本の20分の1以下の水準です。また、税率だけを見るとフランスやイギリスも高いように思えますが、どちらも配偶者は免税である点で日本と大きく異なります。そもそも相続税の無い国も多い中で、日本の税額の高さは際立ちます。

投資の鉄則は「長期投資」と言われますが、実はこの「資産承継」も親から子、子から孫へと長期的に取り組むべき問題であり、投資の銘柄選定と同様に、道筋の選択が肝要です。

もうすぐお盆の時期です。夫婦や家族で、普段なかなかできない「お金」の話をする時間を持ってみてはいかがでしょうか。近年、金融機関で「FP(ファイナンシャルプランナー)」の資格を持つ担当者が増えていますから、資産運用と合わせて相談してみるのも良いでしょう。