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価格の乖離を利用した投資アイデア

発見!投資信託よりずっと安いETF

提供元:光世証券

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ETFには市場で決まる取引価格とファンドの運用資産から計算される一口当たりの純資産価格(NAV)の二つの価格があります。実はこの二つの価格は厳密に一致して推移しているわけではありません。

通常、公募投信を購入したり売却したりする場合は、後者の一口当たりのNAVを用いますが、ETFでの売り買いは投資家が市場に好きな値段で注文を出し、約定することで成立します。つまり、ファンドの運用資産の状況如何に関わらず、市場で好き勝手な値段がついてしまうケースもあるのです。

さて、この”市場で好き勝手な値段がついてしまうケース”について具体例を見てみましょう。

2014年5月、インドで経済改革の旗手と見られていたモディ氏が首相に当選しました。当時はアベノミクスが始まり強烈な株高を目の当たりにした直後でしたから、モディ首相の誕生でインド経済の躍進・インド株高の思惑が一気に高まり、インドの代表的な株価指数であるNifty50に連動する【1678】NEXT FUNDS インド株式指数・Nifty 50連動型上場投信に買い注文が殺到しました。

市場価格では、一時、選挙前の15%高まで値が付きましたが、実はこの時、インド本国の株価指数は7%程度しか上昇しておらず、市場価格と一口当たりNAVの間に8%の乖離が発生していました(図1)。

その後しばらくは、実態よりも高い値段で買ってしまった投資家の売り注文に押され、今度は逆にETFの市場価格が一口当たりNAVよりも割安な状態で推移していました。

このような「ETFの市場価格が一口当たりNAVよりも安い状況」では、同じ投資内容の投資信託を買うよりも安く投資を行うことができます。

表1に2017年11月末時点の市場価格と一口当たりNAVの乖離の大きい銘柄をまとめました。最も乖離が目立ったのは、南アフリカの代表株価指数であるTOP40に投資をする【1323】NEXT FUNDS 南アフリカ株式指数FTSE/JSE Africa Top40連動型上場投信で、なんと約20%も割安になっています。

このETFが公募投信だったとしたら買付けの値段は一口当たりNAVの458円となりますが、ETFとして市場で流通している値段は366円ですので、もし、分散投資の投資先として南アフリカの株式を少し買っておこうと思われるなら、断然、ETFで買った方が得です。

その他に、取引価格が基準価格から乖離する理由としては流動性リスクが考えられます。

流動性リスクとは、銘柄の出来高が少なく、投資家が売りたいと思っても好きなタイミングで売れないリスクの事です。東証には200を超える数のETFが上場していますが、その中には流動性に乏しく取引価格と一口当たりNAVが乖離している銘柄も多々あります。そういった銘柄を見つけて、通常の投資信託よりも安い値段で買い集める事が出来れば市場の平均よりもずっとよい投資パフォーマンスとなります。

ただし、折角安く買ったETFを、急な入用ですぐに現金化しないといけなくなると、割安な値段のまま売らざるを得なくなり、これでは全くお得感がありませんので、こういった流動性リスクのある銘柄への投資は、将来への積み立てなどの長期投資向けのアイデアと言えます。