北浜博士のデリバティブ教室

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Q9 証拠金って、なに?

中之島さん 証拠金ってどういう時に必要なのかしら?
北浜博士 そもそも証拠金について考えてみよう。現物取引では、100万円の株
式を買う場合は、購入代金として100万円の支払いを行うが、デリバ
ティブ取引は約束だったり権利のやり取りだったりするので、全額を
最初に用意する必要はないんじゃ。じゃが、結果的に損失が出た時に
払えませんというのでは困るので、担保となる証拠金が必要になるん
じゃ。一定の担保で100万円分の取引ができるというイメージじゃ
な。
中之島さん すぐに売り買いする訳じゃないので、最初にお金は用意しなくてもい
いけど、損失が出た時の場合に備えて、担保が要るということね。
北浜博士 そういうことじゃ。具体的には、先物の場合は売りと買いのどちらで
も損失が限定されないので証拠金が必要じゃし、オプションの場合に
は損失が限定されない売りの場合に証拠金が必要じゃ。一方で、オプ
ションの買いの場合は、思惑が外れても権利放棄すればよい。損失が
限定されるから証拠金が不要なんじゃ。
それから、証拠金は一度差し入れればいいというものではないんじゃ
よ。
中之島さん え?どういうこと?取引の始めと終わりにお金が動くだけじゃない
の?
北浜博士 そういう訳ではないんじゃよ。相場は日々動いているので、取引が終
了するまでにも、相場変動により損失が膨らみそうになれば、追加で
証拠金を入れないといけなくなるんじゃ。
中之島さん そうなんだ~。じゃぁお金に余裕に持って取引しないといけないわ
ね。