TOPIX、日経平均…連動でいくらプラスになった?
「ETF銘柄」過去5年間の実績は●%プラス!?
株価指数と連動して価格が変動する、金融商品「ETF」。個別株と比べると銘柄選択が容易で、情報も仕入れやすいため、“初心者向け”といわれることも多い。特定の指標の動きに連動するように運用され、分散投資しやすい点も魅力ではあるが、投資するからには利益をしっかり出したいもの。過去にどれほどの利益が出ているのだろうか?
そこで、主要な株価指数と連動する「ETF」の5年前、3年前、1年前の実績を調査。それぞれの時期に10万円分を投資していたら、現在いくらの価値になっているかを推計してみた。なお、投資単位の制約からちょうど10万円を投資することは現実にはできないが、わかりやすさを優先して算出した。
※すべて2016年12月5日現在での値
※括弧内の数値は騰落率
※数値は代表的な銘柄1つを参考としている
■TOPIX
・1年前に購入:9万3181円(-6.82%)
・3年前に購入:12万325円(+20.33%)
・5年前に購入:20万52円(+100.05%)
■日経平均株価
・1年前に購入:9万3710円(-6.29%)
・3年前に購入:12万1036円(+21.04%)
・5年前に購入:21万3084円(+113.08%)
■NYダウ
・1年前に購入:10万49円(+0.05%)
・3年前に購入:13万1007円(+31.01%)
・5年前に購入:22万1155円(+121.16%)
国内の株は、ともに1年程度の運用では損をする結果になっているが、3年、5年と長く保持することで利益があがっている。特に5年前に購入していれば約2倍に。株価が5年前と比べて回復しているからこそともいえる。
なお、ETFは日本株や外国株以外の指数に紐付けられるのも魅力。よく取り沙汰される「不動産(REIT)」「原油」についてもみてみよう。
■東証REIT指数
・1年前に購入:10万2608円(+2.61%)
・3年前に購入:12万3657円(+23.66%)
・5年前に購入:21万1595円(+111.60%)
■原油
・1年前に購入:8万4858円(-15.14%)
・3年前に購入:3万7075円(-62.92%)
・5年前に購入:4万3400円(-56.60%)
東京証券取引所に上場しているREITの値動きを表す「東証REIT指数」はマイナスにはなっておらず、堅調な動きを見せている。株と同様に長期的な運用が利益に結びつくと考えられそうだ。しかし、原油に関しては一貫して下落傾向にあるので要注意。とはいえ、3年前に購入するより1年前に購入した方がマイナス幅は小さい。今後注視すると、もしかすると…という可能性も。
全体を通じていえることは、ETFは短期的に売買するよりも、長く保持する方が、大きな利益を生む可能性を秘めているということだ。過去の実績も含め、購入する銘柄を検討してみては?
(有竹亮介/verb)
記事提供/『R25』