「自分へのご褒美に…」「コレ安かったから…」
貯蓄下手な人に共通する口癖とは?
イベントの多い年末年始を終え、ふと銀行口座を確認したら「思った以上に残高が少ない…」とショックを受けた人も多いのでは? ついつい「でも、この時期は出費がかさみがちだし仕方ない…」などの言い訳が頭をよぎってしまうが、そんな言葉が口癖になってお金が貯まっていないような気も…。実際、貯蓄ができない人に共通する口癖はあるのだろうか? 経済コラムニストで経済心理学にも造詣の深い、大江英樹さんに話を聞いた。
「共通する口癖、と言っていいかわかりませんが、『頑張っている自分へのご褒美』『コレ、安かった』などの言葉を口にする人は、貯金下手な傾向がありますよ。貯蓄の反対は消費。すなわち、貯蓄が下手な人は消費するのが好き、ということなのです」(大江さん、以下同)
つまり、貯蓄ができない人は、“自分の消費を正当化する言葉”を口にすることが多いそう。具体的な口癖とは言い切れないものの、「でも」「だって」「仕方ない」などの言い訳は、当たらずといえども遠からず、といったところ。では、貯蓄下手な人には「自分の消費に対する言い訳が多い」以外にも、特徴があるのだろうか。
「『お得情報が好き』『何事もすぐに行動に移さない』といった性質が当てはまる人も、“消費が好き=貯蓄が苦手”といえます」
どれも自分に当てはまっていて、耳が痛い! 今年こそ貯蓄できるようになりたいが、こんな性格だと貯蓄するのは難しいもの…?
「性格を変えることは困難ですが、行動習慣を変えれば大丈夫ですよ。具体的には、仕組み化とルール化。なかでも効果的な方法は、給料の一定額を天引きにするような“強制貯蓄”です」
急な出費を考えると少し不安だが、あればあるだけお金を使ってしまうタイプの人にはこれくらいの荒療治が必要。このほか、外出のたびにコンビニに寄ってしまう人は、コンビニの前を通る道を使わないようにするなど“消費をする習慣”を変えるようにすると良いのだとか。
どんなに貯蓄ができない言い訳を並べたところで、お金が増えることはない。また、言い訳をやめても消費を続けていれば言わずもがな…。本当にお金を貯めたいのなら、潔く強制貯蓄を受け入れるのが近道なのかもしれない。
(河島マリオ)
記事提供/『R25』
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大江英樹さん
株式会社オフィス・リベルタス 代表取締役。大手証券会社で25年にわたり、個人の資産運用業務に従事した後、確定拠出年金の投資教育等の業務に関わる。その後、オフィス・リベルタスを設立。著書に『投資賢者の心理学』(日本経済新聞出版社)、『その損の9割は避けられる』(三笠書房)など