新社会人として働き出すと、いよいよ経済的にも自立した大人の仲間入りだ。多くの人が、学生時代にアルバイトで稼いだ額とは比べ物にならないほどのお金を手にするだろう。しかし、学生気分が抜けないままだと、家計をうまくやりくりできないかも…。

そこで、先輩たちの貯金や支出の内訳などを知り、今のうちからお金に対する認識を身につけておきたいところ。というワケで、社会人1、2年目の独身会社員男性108人に行ったアンケート調査（R25調べ／協力：ファストアスク）の結果を紹介。今後の参考にしてほしい。

まずは、平均月収から…。

■社会人1年目の月収（額面）

※金額はいずれも小数点以下切捨て（以下同）
【平均】21万9003円（手取り　17万6213円）

16万円未満　2.6％　　
16万円以上18万円未満　1.3％
18万円以上20万円未満　7.8％
20万円以上22万円未満　36.4％
22万円以上24万円未満　24.7％
24万円以上26万円未満　12.9％
26万円以上　14.3％

「額面」は基本給に残業代や交通費、各種手当を合計したもの、「手取り」はそこから税金や保険料などが天引きされ、実際に手元に残る金額だ。つまり、社会人1年目の先輩たちが毎月自由に使えるお金の平均は、「17万6213円」ということ。

もちろん“自由に使える”とはいえ、仕事上の付き合いで身銭を切ることもあれば、実家暮らしでも両親に家賃を払うこともあり、自分の趣味や好きなことばかりにお金を使っていられないのだが…。

それでは、「実家暮らし」と「一人暮らし」、それぞれの月々の生活支出はどうなっているだろうか？　アンケートのデータから、ひと月の生活支出の平均額を算出してみた。

■実家暮らしの家計内訳

【実家暮らし】（N＝56人）
家賃　7647円
光熱費　1088円
食費　1万2676円
通信費　5500円
保険　4985円
交友費　1万6750円
雑費　1万264円

(預貯金　3万7441円)

実家暮らしの魅力は、やはり、家賃や光熱費を安く抑えられることだろう。社会に出たからといっても、1年目は金銭面で親に甘えている人が少なくないようで、実家暮らしの56人中45人が「家賃0円」、残り11人は、1万～4万円を家賃として両親に渡しているとのこと。光熱費を払っている人はさらに少なく、4人のみだった。

■一人暮らしの家計内訳

【一人暮らし】（N＝52人）
家賃　3万2627円
光熱費　6767円　
食費　3万2209円
通信費　9390円
保険　5453円
交友費　1万8046円
雑費　1万2349円

（預貯金　5万6627円）

一人暮らしで気になるのは、やはり「家賃」「光熱費」、そして「食費」。実家暮らしと比較すると、その支出の差額は、「家賃」が2万4980円、「光熱費」が5679円、「食費」が１万9533円。それ以外の「交友費」「雑費」などは、実家暮らしとの大差はなかった。

なお、一人暮らしの家賃の平均は3万2627円。やけに安価に感じられるが、割合は以下となっている。

5万円未満　65．5％（34人）
5万円以上6万円未満　17.3％（9人）
6万円以上7万円未満　7.7％（4人）
7万円以上8万円未満　3.8％（2人）
8万円以上9万円未満　1.9％（1人）
9万円以上　3.8％（2人）

半数以上が5万円未満の部屋に住んでいるという結果に。社宅に住んだり、住宅手当が出たりして、比較的安価に済ませられている人が多いのかもしれない。前述の通り、社会人１年目で、毎月自由に使えるお金の平均は、17万6213円。家賃を抑えられるなら、その分、預貯金や将来への投資に回すのが賢明だろう。

ちなみに、実家暮らしと一人暮らしのデータを比較して面白いのは、「預貯金額」。何かと物入りな一人暮らしのほうが、貯金に回すお金は少なくなるかと思いきや、今回のアンケートではその逆の結果に。しかも、その差は「1万9186円」！　一人暮らしをしているほうが、お金に対してより堅実な考え方になりやすい、ということ？　それとも実家暮らしには使途不明金が多くあるのだろうか…。

社会に出て働くということは、自分で稼いで生活するということ。先輩たちの懐事情も目安にしつつ上手に家計をやりくりし、経済的にも自立できるよう頑張ろう！

（村部春奈／H14）

記事提供／『R25』