ダウ平均をもっと知ろう②
120年間における構成銘柄の変遷
提供元:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス
ダウ平均(ダウ・ジョーンズ工業株価平均)は導入以来、米国株式市場の大型株セクターから選択した企業を組み入れてきました。どの銘柄を追加するかの最終判断はS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス・株価平均委員会が担当しています。ダウ平均の銘柄選択は厳格なルールに基づくものではありませんが、委員会は適格企業の名声、持続的な成長の長期実績、投資家の関心度、セクターを代表する企業かどうかなどに注目します。
算出開始時の銘柄はどうなった?
ダウ平均は当初、12銘柄だけで構成されていました。多くの企業が歴史の中に消えていくか、合併されるか、或いはその他の企業に引き継がれました。12銘柄の内、General Electric (GE)だけが当初の社名で指数にとどまっています。ただし、GEは指数から除外されていた時期がありました。したがって、ダウ平均の歴史全体を通じて同指数の構成銘柄であり続けた企業は一社もありません。
1916年、ダウ平均の構成銘柄は20銘柄に増え、1928年(歴史的暴落があった1929年の前の年)には構成銘柄が30銘柄となり、今日までこの数で推移しています。
以下にダウ平均の当初の12銘柄を列挙します。現在のダウ平均の構成銘柄として残っているのはGEのみです。
会社名 | 現在の状況は? |
---|---|
American Cotton Oil | Best Foodsの遠い祖先にあたる。 |
American Sugar | Amstar Holdingsに変貌している。 |
American Tobacco | 独占禁止法違反の訴訟により1911年に分割された。 |
Chicago Gas | 1897年にPeoples Gasに吸収された。 |
Distilling and Cattle Feeding | Whiskey trustがMillenium Chemicalsに変貌した |
General Electric | 継続して指数の構成銘柄ではなかったものの、現在もダウ平均にとどまっている。 |
Laclede Gas | 1899年にダウ平均から除外されたが、会社は現在も存続している。 |
National Lead | 同社は1914年にダウ平均から除外された。 |
North American | 1940年代に分割された。 |
Tennessee Coal & Iron | 1907年にU.S. Steelに吸収された。 |
U.S. Leather (preferred) | 1952年に清算された。 |
U.S. Rubber | Uniroyal となり、現在はMichelinの一部となっている。 |
算出開始から今日までのすべての構成銘柄の変更については最下部のリンクをクリックするとご覧いただけます。
銘柄変更はいつ行わる?
ダウ平均の構成銘柄の見直しは必要に応じて行われます。継続性を保つため、変更はほとんど実施されません。通常、構成企業の中核事業の大幅な変更や、買収などのコーポレート・アクションがない限り、銘柄の入れ替えは実施されません。銘柄入れ替え時には、インデックス全体が改定されます。これは、複数の変更が同時に行われる可能性が高いことを意味します。
以下のリンクでダウ平均が30 銘柄になった1928 年から今日までの構成銘柄の変遷をまとめましたので、ぜひご覧ください。
ダウ・ジョーンズ工業株価平均 構成銘柄の変遷