投資家300人にアンケート調査を実施
ETF投資家のプロフィールと投資スタイルはこれだ!
長期分散投資の投資先として注目が高まっているETFだが、どのような人がどのような目的で投資をしているのだろうか。大手運用会社のアセットマネジメントOneがETF投資家300人にアンケートを実施しているので、以下でその調査結果をご紹介しよう。
ETFに投資をしているのはどんな人?
アンケート調査では、ETFに投資をしている300人の男女比は、男性81%、女性19%だった。他にも何か特徴があるか、詳しいプロフィールを見てみよう。
職業は男性・女性ともに会社員が中心だが、女性のなかで専業主婦も30%近くになっている。平均年齢は男性51歳、女性47歳と、どちらも少し高めだ。では次に年代別で見てみよう。
中心世代はやはり40代以上だが、30代以下の若い層も20%を占めている。資産形成層と呼ばれる40代以下が半数弱となっており、資産形成におけるETFの利用が少しずつ増えているといえるだろう。
投資を始めたきっかけ
ところでETFに投資している人がそもそも投資を始めた目的は何だったのだろうか。
回答では、「余裕資金をふやす為(209票)」、「老後の資金をためる為(181票)」など、長期的な視点で投資をはじめた人が多いようだ。次に、ETFに投資をはじめたきっかけは何だったのだろう。
回答では、「インターネットで見て良さそうだった」が165票で最も多くなっている。自分から情報収集をしてETFへの投資を始めた人が多いようだ。
ETFの魅力は?
ETFにすでに投資している人は、どんな点に魅力を感じているのだろう。
「コストの安さ」、「リアルタイムで売買できる」、「購入手続きが簡単」が上位となったほか、「指標に連動するので値動きが分かりやすい」(4位、113票)、「分散投資が手軽にできる」(5位、112票)など、ETFの分かりやすさや利便性を評価する回答が多かった。
また、「個別銘柄の知識が無くても投資できる」(6位、100票)といった意見もあり、忙しい人でも気軽に資産形成を実施できるという点もETFの大きな魅力のようだ。
魅力を感じていれば他の人にもおすすめをしたいはず。そこで、ETFを他の人にもおすすめをしたいかという質問を見てみよう。
おすすめできると回答した人が85%にもなり、特に「投資経験が豊富/少しでもある人にならおすすめする」と答えた人が63%となっている。投資経験がある人ほどETFに魅力を感じているのかもしれない。
どんなETFに投資しているの?
ETFは200銘柄以上も上場しており(2017年4月現在)、どの銘柄をどうやって選んでよいか悩んでしまうこともあるはず。すでにETFに投資をしている人はどんな観点で投資先を選んでいるのか見てみよう。
やはり「今後の値上がり期待」が一番だが、「どの指標に連動するか」、「コストの低さ」といった、中長期投資を意識した回答も上位にきている。それでは、具体的にどんな種類のETFに投資したことがあるのだろうか。
投資対象は国内株式が1番人気。日経平均やTOPIXといったお馴染みの指数があることも人気の理由の1つだろう。次いでREIT(不動産投資信託)や海外株式、商品も人気が高くなっている。様々な資産に投資をできることもETFの特徴だ。
どうやってETFを始めたの?
ETFへの投資というとお金がたくさん必要と思われるかもしれない。ETF投資家はいくらから投資をはじめたのだろうか。
回答では最初の投資額はばらばらだが、5人に1人は10万円未満からETF投資を始めていることが分かる。なおETFは約70%の銘柄が2万円以下で売買可能であり、少額から始めることができる。
次に、どのような販売チャネルを持った証券会社経由でETFを購入したのか見てみよう。
回答より、多くの投資家がインターネット取引を利用していることが分かった。株式と同様に取引ができることがETFのメリットだろう。
投資スタイルは?
それでは最後にETF投資家の投資スタイルを見てみよう。まずは投資期間のスタンスだ。
売買代金ではレバレッジ・インバース型といった短期向けのETFのシェアが大きいが、実はETF投資家の90%以上が中長期的な投資にETFを活用していることが分かった。こうしたETF投資家は他にはどのような金融商品を保有しているのだろうか。
回答ではETFだけを保有している投資家はわずかであり、「ETFと株式」、「ETFと投資信託」といったように組み合わせて保有している。ETFには保有コストが安い、リアルタイムで売買が可能、といったメリットがあるが、一方で積立投資がやや苦手というデメリットもある。ETF投資家は自分の目的に合った金融商品をうまくピックアップしているのだろう。
詳しい調査結果はアセットマネジメントOneのETFスペシャルサイトにアップされている。スペシャルサイトにはETF市場をわかりやすく解説しているページもあるので、ぜひチェックしてみるといいだろう。
(東証マネ部!編集部)