「冷暖房は使わない」「実は料理上手」…意外な法則アリ!?
お金持ちの無意識な生活習慣、実は「●●をやっていた!」
「資産運用を始めたくても今の給料じゃ…」と諦めている人は多いのではないだろうか。しかし、「お金持ちになる人=高収入な人」とは限らない。そこまで年収が高くなくとも、しっかりと貯蓄や資産運用をしている人はたくさんいるはずだ。
では、その違いはどこにあるのだろうか? もしかしたら、普段の何気ない行動が、その差を生んでいるのかもしれない。そう思い立ち、金融を専門とする編集・制作プロダクション「回遊舎」の代表取締役 酒井富士子さんに、これまで出会ったお金持ちの人の行動の特徴を聞いた。
お金持ちの家は寒い!? 光熱費に敏感
梅雨明けも宣言されたが、東京都心では7月に10日以上も真夏日が続いた。冷房が欠かせない暑さに辟易している人もいるだろうが、酒井さんいわく、お金持ちの人は光熱費に敏感な人が多いという。
「総資産何千億円と噂される、社長兼投資家の邸宅へ取材にうかがった時のこと。真冬だったせいもありますが、コートを脱げないくらい家のなかが寒いのです。部屋のなかを見回すと暖房のスイッチがオフになっていました。そうこうするうちに、現れたご本人は、雪山へ出かけるかのごとく、厚手のソックスにニットは2枚重ねという厚着で、優雅に笑っています。寒そうにしている私をみて暖房をつけてくれましたが、ご本人いわく、『うちは暖かいので暖房はあまりつけないんですよ』とのこと。このような、“家のなかが寒い”というセオリーは、どの貯蓄達人の家に行ってもたいてい同じ。彼らは、冬はもちろん夏のエアコンもめったなことではスイッチをいれません。どうすれば家電を使わずに、快適に過ごせるかを工夫し、体も慣れているのです」(酒井さん、以下同)
また、ほかのお宅では夏の暑さ対策として、ある工夫がされていたそう。
「ある方の家では、夏の暑さ対策として窓に『すだれ』をかけ、外壁にはつたを這わせていました。これだけで家のなかの体感温度は2~3度も違うとのこと。ちょっとした工夫で節約したお金を貯蓄にまわす。お金を持っている人は無駄なお金を使わない努力を無意識のうちにできているのです」
お金持ち=外食が多いは間違い! 料理の腕はプロ級
また、食事も生活に欠かせないことであるが、だからこそ行動次第では差がつきそうなもの。お金持ちに共通する食事の特徴もあるのだろうか? 「お金持ちのみなさんは、料理の腕がプロ級」と酒井さん。
「私の知るお金持ちの人たちは、ホームパーティ慣れしているせいもありますが、料理がとても上手。しかも、素材はどこにでもある野菜やお肉などを使っていますが、自分でソースを工夫したり、それこそ、家庭菜園で採れたハーブを使ったり。お金が貯まっている人を取材すると、料理が上手いのはまさにセオリー。冷蔵庫をのぞいて、あるものでササっと夜のおかずを作るなど、お手の物です。機会があれば、ぜひお相伴にあずかってみてください」
あるものでササッととは簡単そうに聞こえるが、その機転やアイデアは、ビジネスにも通じることだろう。
“趣味”が仕事に結びつく
最後に、生活を充実させるために欠かせない“趣味”はどうだろう? 酒井さんは、「庭木の手入れの趣味が高じて、所有の不動産の管理も自分でという人がいます」と話す。
「わが家のすぐ側に江戸時代からその地に住むという大地主がいます。明治の時代まではこの界隈のすべて界隈の土地はこの家のものだったという由緒ある家柄です。その家の奥様は、ガーデニングならぬ、庭木の手入れが趣味。庭師並みにはしごに乗って、枝をチョキチョキ切っています。そのキャリアは30年以上。広い庭の庭木はどれも盆栽かと思うほどの美しいたたずまいです。最近では、保有不動産であるマンションや駐車場の庭木もすべて彼女が管理して、毎日、1本ずつ樹木を見て回っては、チョキチョキと枝を切っています。これを造園会社に依頼していたら、どれだけお金がかかっていたことでしょう。まさに趣味と実益を兼ねた庭木管理。さすがの趣味です」
ONとOFFを切り替え、趣味はプライベートを充実させるためのものという考えも大事かもしれないが、その趣味ですらお金に換える貪欲さはさすがのひと言。
今回、お話しいただいたのはほんの一例。もっと深く探れば、まだまだ行動の特徴がありそうだ。自分の周りの羽振りのいい人など、参考になりそうな人の行動を観察してみると、新たな発見があるかもしれない。
(明日陽樹/考務店)