「投資」の印象、未経験者と経験者の違いは?

【イメージ調査】「投資」の印象、経験者と未経験 者の間にズレ

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pixta_27720706_s「投資」という言葉に、「リスクが大きい」とか、「怖い」といったネガティブなイメージを持つ人は少なくないだろう。しかし、最近では、以前に比べ、少額での購入が可能なものや、税制上のメリットのある制度も増えており、一般の人にも浸透しつつある。

そこで、投資経験者・未経験者それぞれに、投資へのイメージや、実際にやってみてイメージと実態の差はどうだったか、などについてアンケート調査を実施(調査対象:全国の20~50代の男性100名 調査方法:6月24・25日 インターネット調査協力:ネオ・マーケティング)。結果、両者の間にある“違い”が浮かび上がった。

●経験者と未経験者の割合は「5分5分」

まずは手始めに、「投資の経験」を尋ねてみたところ、「ある」派は47%、「ない」派は53%となり、経験者と未経験者の割合は、ほとんど一緒で約半数ずつ。「ある」派の人には、経験のある投資の種類を追加で聞いてみたのだが、その結果は以下のとおり。

Q.(投資の経験が)ある人はこれまでに経験したことがある投資対象をすべてお答えください(複数回答)

1位:株 34.0%
2位:投資信託 27.0%
3位:FX 11.0%
4位:国債 10.0%
5位:債券 8.0%
5位:REIT(不動産投資信託) 8.0%
6位:純金積み立て 7.0%
7位:社債 6.0%
8位:外貨両替 5.0%
9位:MRF 4.0%
9位:不動産投資 4.0%

投資経験者の多くは「株」と「投資信託」を経験。資産運用の定番ともいえる株だが、年代別で見ると、50代男性の44.0%、もっとも数値が低い40代男性でも24.0%が経験している。

3位にランクインした「FX」については特に若い世代に人気のようで、20代男性がもっとも高い16.0%。4.0%の50代男性に大きな差をつけた。

また、今回の調査では、上記の項目以外にも「外貨MMF」や「MMF」、「先物取引」なども調査項目に加えているが、20代男性はすべての項目に、50代男性も「先物取引」以外の項目に経験者がいた。

●割合はほとんど同じでもイメージには差がある

ここまで、投資経験の有無などの“実態”を見てきたが、ここからは投資に対するイメージ調査の結果を見て行こう。冒頭でも触れたが、投資には「リスク」とか「怖い」とか、ネガティブなイメージを思い浮かべる人も多い。そこでそれらのイメージについて、経験者・未経験者それぞれに、こんな質問をしてみた。

【投資未経験者】
Q.あなたが投資を行わない理由としてあてはまるものをすべてお答えください(複数回答)

1位:投資に関する知識がないから 52.6%
2位:まとまったお金がないと購入できないから 30.7%
3位:投資の必要性を考えたことがなかったから 23.0%
4位:下落による損失が発生するリスクがあるから 20.9%
5位:手数料が高いと感じるから 9.4%
6位:手間のわりに配当が安く感じるから 5.4%
7位:手元の資金を投資以外に使う必要があるから 5.3%
8位:現在は投資を行うのによいタイミングだとは思わないから 1.9%
9位:資産運用は預貯金で十分だから 1.7%
9位:投資の判断を行うことや情報収集が面倒だから 1.7%

【投資経験者】
Q.あなたが投資を行う前、「投資」に対して抱いたことのある気持ちのなかで、実際投資を行ってみると大きく印象が変わったことはありますか。あてはまるものをすべてお答えください(複数回答)

1位:まとまったお金がないと購入できない 34.0%
2位:下落により損失が発生するリスクが大きい 32.0%
3位:投資を行うのにはよいタイミングというものがある 30.0%
4位:あてはまるものはない 21.2%
5位:投資の判断を行うことや情報収集は面倒 21.0%
6位:手数料が高い 18.8%
7位:資産運用は預貯金で十分 18.0%
8位:手間のわりに配当が安い 12.3%

未経験者のなかには、「まとまったお金がないと購入できない」と思い込んでいる人が30.7%もいたが、経験者たちの実感としては、そのイメージが覆ったという人が34.0%。実際、「経験者たちが購入したことのある投資対象」で2位に入った「投資信託」などは、1万円以下の金額でも始めることができる。

また、「下落により損失が発生するリスク」を不安視する未経験者も20.9%と比較的高めだが、32.0%の経験者は実際にやってみてそうでもないと感じている様子。

投資の世界で有名な言葉に「卵はひとつのカゴに盛るな」というものがある。例えば「株」なら、特定の銘柄だけを一点買いするのではなく、複数の銘柄に分散して投資することで、リスクも分散するという考え方を指している。そうすれば例えば投資をした会社が潰れてしまったとしても、自分の資産がなくなることはない。

分散投資は銘柄だけでなく、債券や金といった資産での分散、国内と国外といった地域での分散、投資するタイミングを分ける時間の分散など、様々な方法もあるので、自分に合うやり方をみつけてリスクをコントロールすることが可能だ。

今回の調査を通して、経験者と未経験者との間では、投資へのイメージはまったく異なることが明らかに。少額積立などハードルの低い金融商品もあるので、「経験に勝るものなし」という言葉ではないが、一歩踏み出してもてもいいかもしれない。

(明日陽樹/考務店)

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