速習!インデックスの基礎

インデックス・プロバイダー

【第2章】インデックスに命を吹き込むインデックス・プロバイダーとは?

提供元:S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス

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東証マネ部!では全7回の「速習!インデックスの基礎」と題した特集コーナーとして、以下の各トピックのエッセンスをご紹介しており、今回は第2章「インデックス・プロバイダー」になります。また各回の記事の最後には簡単なミニテストをご用意しています。

詳細な解説や答えを確認したい方はぜひS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社の「インデックス・リテラシー」という特設サイトまでぜひお越しください!

<インデックス・リテラシーのトピック>
【第1章】インデックスの定義
インデックスとは何か?どのように機能するのか?

【第2章】インデックス・プロバイダー:
インデックスに命を吹き込むインデックス・プロバイダーとは?

【第3章】投資商品を通じてインデックスにアクセス:
インデックス連動型商品は市場へのパスポート

【第4章】条件の不均衡の解消:
パッシブ投資によって市場へのアクセス機会が公平に

【第5章】メソドロジーは重要:
メソドロジー(構築手法)がインデックスの特性を決定する

【第6章】目的に合ったインデックスが見つかる:
インデックスは多種多様

【第7章】代表的なインデックス、S&P500とダウ平均®:
市場を測定する方法は一つではない

それでは、「【第2章】インデックス・プロバイダー」を始めましょう。

インデックス・プロバイダー

インデックス・プロバイダーは市場インデックス(指数)を設定・算出し、パッシブ運用商品の基盤となる知的財産のライセンスを発行する専門性を備えた企業です。

インデックス・プロバイダーの業務は極めて重要です。世界の金融の専門家や投資家は、市場のパフォーマンスに関するリアルタイムでの情報収集においてインデックスを重視しており、また、投資や経済活動の意思決定において、その重要性の大小にかかわらず、インデックスのデータを情報源として利用しています。

加えて、2兆米ドルを超える資産が市場インデックスのパフォーマンスに連動しています。これらの資産を運用する投資の専門家は、安定したインデックスの構築、綿密なインデックスの維持・管理、さらに途切れることのないデータ配信において、インデックス・プロバイダーに依存しています。

インデックス・プロバイダーの業務は何ですか?

インデックス・プロバイダーが何を行うかを理解するには、「何をしないか」といった点を考慮するほうが実際には有効でしょう。

• 市場の動きを設定(概念化)
インデックス設定のプロセスは一つのアイディアから始まります。設定が可能な全てのインデックスは、その目標がそれぞれ異なるとしても、明確で健全な目的がなければなりません。この時点から、インデックス・プロバイダーはインデックス設定に着手する前に、以下の問いに答えることになります。

– どの市場、資産クラス、投資戦略を足底の対象とするのか?
– 計算可能か?
– 投資家の関心はあるか、または生み出せるか?
– 投資可能か?

• 投資パフォーマンスを測定するベンチマークを提供(算出と配信)
インデックスの構成銘柄が選定され、組入比率が決定されると、インデックス・プロバイダーはメソドロジーに従ってインデックスの算出を開始します。大半のインデックスは日次で計算され、その多くはリアルタイムで実施されます(例えば、ダウ平均は2秒ごとに計算されます)。

そして、計算されたインデックス値を、自社のウェブサイト、ブルームバーグやロイターなどのデータ再配信会社経由、インデックス使用のライセンス保有者へ直接データファイルを送信する形式など、様々な方法で配信します。

• インデックスの維持・管理
インデックスが公表されると、それが24時間、1年中休みなく機能するよう、リアルタイムでの継続的なモニタリングと日次の維持・管理が始まります。

市場やその他の状況は、常にインデックスに組み入れられる証券の価格に影響を及ぼすため、インデックス・プロバイダーは定期的にインデックスのリバランスを行う必要があります。定期のリバランスでは、各構成銘柄が採用基準を満たしていることを確認し、インデックスのメソドロジーに基づいて、どの銘柄を追加または除外するかを判断し、新たな組入比率を確定することがインデックス・プロバイダーに求められます。

継続的な維持・管理には、企業の合併、分社化(スピンオフ)、株式分割、配当や利払いなど、インデックス構成銘柄に影響を与えるコーポレートアクションに関する情報入手が含まれ、それが実際に起きた場合は、変更をインデックスに反映させます。例えば、インデックス内の企業が非公開になった場合、当該銘柄が取引所で売買されなくなるため、インデックスから除外されます。

• 投資商品の基盤となるインデックのライセンスを発行
資産運用会社やその他の金融機関にインデックスの使用ライセンスを発行します。これにより、インデックスを利用したETFやインデックスをベンチマークとしたポートフォリオなど投資可能な金融商品の設定に加え、リサーチや分析が可能になります。

テレビや金融関連のウェブサイトでリアルタイムのインデックス表示が可能になるよう、メディアに対してインデックスの使用ライセンスを発行すること。

インデックス・プロバイダーは顧客のサポート業務を行うとともに、提供するサービスを通してインデックスの市場における認知度の向上を図ります。インデックスをベースとした商品に対する投資家の理解度を高めてもらうことで、インデックス投資への支持を増やし、結果的にインデックスに対する需要の拡大を図ります。

最後に、優れたインデックス・プロバイダーであるための条件を5つ紹介します。

1. 独立性:
独立したインデックス・プロバイダーは、投資ファンドやその他の投資商品をいっさい販売しません。(利益相反の排除)

2. 透明性:
透明性に優れたインデックス・プロバイダーは、そのメソドロジー(構築方法)とインデックスのデータを一般に公表します。

3. 専門性:
一流のインデックス・プロバイダーは、インデックスが顧客のベンチマークとして機能するか、または投資の受け皿となるかを判断し、測定しようとする市場と正確に連動するインデックスをいかに構築するかに精通しています。

4. 信頼性:
信頼性の高いインデックス・プロバイダーは、適切なタイミングで継続的にデータを算出・公表し、インデックスの利用者にとって必要なデータが途切れることがないように配信します。

5. 完全性:
信頼できるインデックス・プロバイダーは、インデックスを再現した商品を購入する可能性のある投資家に対して潜在的に不利益をもたらさないよう、健全でないインデックスの概念は許容しません。また、信頼のおけるインデックス・プロバイダーは、潜在的な利益相反や、インデックスの客観性に影響を及ぼす、または及ぼす可能性があると考えられる点について、適切に開示します。

第2章は以上となります。この章で学んだことの復習として、簡単なミニテストを用意しました。
こちらのサイトより回答をご入力いただければ正解を確認できますので、ぜひチャレンジしてみてください!

<第2章 ミニテスト>

質問1: インデックス・プロバイダーが果たす機能の一例はどれですか?
•  金銭の管理
•  投資商品の販売
•  投資助言の提供
•  上記のいずれも該当しない

質問2: インデックスをリバランスする理由として、通常の要因はどれですか?
•  企業の合併や株式分割などのコーポレートアクション
•  企業の決算発表
•  経営陣の交代
•  上記のすべて

質問3: インデックス・プロバイダーがライセンスを発行する対象は誰ですか?
•  個人投資家
•  資産運用会社やその他の金融機関
•  学生や学術関係者
•  AとB

質問4: なぜバックテストのデータは慎重な評価が必要なのですか?
•  理論的なパフォーマンスのみに基づいているから
•  過去のパフォーマンスは将来の成果を保証するものではないから
•  AとB
•  上記のいずれも該当しない

質問5: インデックス・プロバイダーはインデックスを構築する場合、特にどの要因を考慮しますか?
•  連動を目指す市場に、容易に取引できる証券が含まれているか
•  その市場をカバーするアクティブ運用のファンドが存在するか
•  インデックスが世界全体の投資家のニーズを満たしているか
•  インデックスが確実に良好なパフォーマンスをもたらすか

※ミニテストにはこの記事内ではご紹介できなかった内容に関する質問も含まれています。この記事は「インデックス・リテラシー」サイトの第2章「インデックス・プロバイダー」の内容を抜粋したものですので、「インデックス・リテラシー」サイトの全文をご覧いただくと、すべての質問に関する説明をご確認できます。