「投資家タイプ診断」で投資傾向チェック!
【ロボアド】5つのファンドの中から提案「野村のゴールベース」
いくつかの質問に答えるだけで、個々のニーズに応じた資産配分や金融商品を提案してくれる「ロボアドバイザー(通称ロボアド)」。投資初心者でも、自分に合った商品を見つけやすいサービスだ。
今回は、ユニークな機能を実装し、気軽に活用できるロボアド「野村のゴールベース」について、同サービスを運営している野村證券商品企画部の髙橋直紀さんに聞いた。
リスク許容度に応じたファンドを提案
「野村のゴールベース」では、住宅購入頭金や結婚費用など投資の目的と目標額を選んだ後、リスク許容度診断として6つの質問に回答していく。「資産の運用経験はありますか?」「予定している投資期間は何年ですか?」など、金融の知識がなくても答えられる質問で構成されているため、初心者でもサクッと回答できるだろう。
「リスク許容度についての質問は、店頭などでお客様に伺う内容とほぼ同じです。当社が持つ対面販売でのノウハウを、『野村のゴールベース』でも生かしています」(高橋さん・以下同)
質問にすべて答え終わると、リスク許容度が5段階で判定され、リスク許容度に見合った資産配分比率が表示される。
さらに、回答した初期投資額や投資期間で運用していく場合の推移も確認できる。目標を達成できる計画かどうか、グラフで視覚的に知ることができる。目標に達成しない場合は、初期投資額や投資期間を見直す必要が出てくる。
「『野村のゴールベース』では、リスク許容度に応じて細かな銘柄を並べるのではなく、複数の株式や債券を組み合わせたパッケージ商品である“ファンド”を提案します」
リスク許容度に応じて提案されるのは「のむラップ・ファンド」。リスク水準が異なる5つのタイプが用意されていて、リスク許容度とリンクしているため、「保守型」と判定された場合は「のむラップ・ファンド 保守型」が提案される。ファンドの資産配分比率やリターンの大きさを見て、提案されたものと別のファンドを選択することも可能だ。
「のむラップ・ファンド」は購入してから、野村證券の助言に基づいて投資配分比率のメンテナンスが行われるところもポイントだ。リスク・リターンの幅や各資産の相関係数から資産配分比率を定期的に見直し、リバランスも行ってくれる。逐一各資産の値動きをチェックし、自分で売り買いする手間はない。
購入は最低1万円程度から、積立は5000円からできる。購入時手数料は1.08%、信託報酬は年率1.1664~1.4904%(すべて税込)となっている。
リラックスして楽しめる投資家タイプ診断
「野村のゴールベース」では、投資初心者が楽しめる工夫も施されている。
「最初から『投資目的は?』と聞くととっつきづらく、苦手意識を持ってしまう方もいると思うので、最初に『投資家タイプ診断』という気軽に楽しめる要素を入れています」
性別と年代を選択すると、「部屋の中央と壁際にソファが置いてあります。あなたはどちらに座りますか?」という質問が表示され、診断が始まる。投資とはかけ離れた設問に、思わず引きつけられてしまうはずだ。また、ユーモアのあるイラストが、楽しみながら投資を始めやすい雰囲気を作っている。
「20~40代の資産形成世代に向けて発信したいという思いもあって生まれたサービスなので、デザインも意識しました。スピードグラフィックスというデザイン会社に協力していただき、スムーズで飽きずに使えることを念頭に置いたデザインにしています」
デザイン会社のスタッフが投資未経験だったこともあり、制作の過程で未経験者の受け取り方をヒアリングしながら、現在の仕組みができあがったという。
SNSを通じた注目度UPに期待
2016年11月からサービスを開始し、現在は徐々にアクセス数が増えてきている。「投資家タイプ診断」がSNSで拡散されるなど、ネット上での注目も高まりそうだ。
「現在『のむラップ・ファンド』を購入していただいた方向けに、月次レポートを配信していますが、今後はさらにアフターフォローの側面を強化していこうと考えています。積立に特化したサービスも企画しているところです」
まずは「投資家タイプ診断」で、自分の性質や傾向を知ってみるのもいいかもしれない。きっと今後の資産運用に役立つことだろう。
(有竹亮介/verb)
【野村のゴールベースのデータ】(2017年7月現在)
・サービス開始 :2016年11月
・利用者層 :30~40代中心
・サービスタイプ:提案型
・投資対象 :のむラップ・ファンド
・預かり資産額 :約1056億円(のむラップ・ファンドの試算額)
・最低投資額 :1万円または1万口
・積立投資額 :5000円~
・手数料 :無料(購入時手数料1.08%(税込))
※記事の内容は2017年7月13日現在の情報です