長期投資を始めるときに知っておきたい
投資信託の最大のコスト「信託報酬」の影響
提供元:投信資料館
信託報酬は、ファンドの運用等の手数料として投資家が負担する費用です。投資信託の信託財産から間接的に支払われます。ファンドを保有している間はずっと負担し続けることになります。信託報酬は、投資家が保有するファンド資産額に対して何パーセンテージという形で決まっていて、ファンドの説明資料に明記されています。投資信託によってこの信託報酬の率は異なります。
それでは、信託報酬率の違いが、ファンドの資産額にどのような影響を与えるかを見てみましょう。
仮に、組み入れている資産(株式や債券など)の価格に変化がなかった場合(元本が変わらなかった場合)、つまり運用益も運用損も発生していない状況で、信託報酬の違いが、どのような影響をファンドの資産額に与えるのでしょうか。
次の表は、異なる信託報酬(1.8%、1.5%、1.0%、0.5%、0.2%)のファンドに、各々100万円を投資した場合に、投資額が20年間でどのように変化するかを示しています。
結果は、信託報酬が1.8%のファンドに投資した100万円は、10年後には833,902円に減少し、20年後には695,392円へと3割以上も減少してしまいます。
一方で、信託報酬が0.2%のファンドの場合は、100万円は980,179円に減少し、20年後でも960,751円に減少しますが、減少額は1.8%のファンドに比べるとずっと少なくてすみます。その差は、1年間では1万6,000円にすぎませんが、10年間では146,277円に拡大し、20年では265,359円にまで拡大します。
実際の投資においては、投資元本は上下しますので、一方的に投資元本が減り続けるわけではありませんが、信託報酬(費用)の影響がいかに大きいかは御理解いただけたと思います。わずか1%程度でも、長期では大きな違いをもたらすのです。
(投信資料館)