恋愛と株式投資のセオリーは同じ
恋も株も深入りする前に見ておく3つのポイント
提供元:Mocha(モカ)
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前回は、結婚相手や恋人選びでも、株式投資の銘柄選びでも、客観的データが頼りになるとお伝えしました。
>前回はこちら:「愛さえあれば、なんとでもなる」はホント? 恋も株も冷静に分析しよう」
客観的データとは、相手選びでは、預金通帳や給与明細などの収入状況を指します。企業選びでは、貸借対照表や損益計算書などです。
今回は、客観的データを読み解きながら、恋も株も深入りする前に見ておく3つのポイントについて勉強していきましょう。
恋も株も深入りする前に見ておくポイント① 「収益性」
結婚相手や末長く付き合う恋人選びでの「収益性」があるというのは、「支出が収入内に収まっており、安定して貯蓄ができているか」ということです。収入がたくさんあっても、それ以上に支出があってはいつまで経ってもお金は貯まりません。
収入以上にお金を使ってしまうケースは幾つかありますが、クレジットカード利用が気づかないうちに毎月の支出を増やす原因の一つです。
よって、クレジットカードも含めて適切に支出を管理していることが重要です。
また、自己投資に費やして収支が赤字になってしまうことはあるかもしれませんが、何でもかんでも自己投資といって毎月収支が赤字の人は考えなおした方がよいかもしれません。
もし、気になっている人や恋人がそういう人であれば、「お金と時間をかけた分のリターンを得られるのか」「投資の期間やコスト」などを聞き適切なのかどうかを判断しましょう。
一方、株式投資では、企業の収入は「売上」を指します。
そして収入以上に支出していないかどうかは、「利益」が黒字かどうかを見ればわかります。これらは、「損益計算書」という決算書を見ればわかるのですが、利益には幾つか種類があります。売上の大半を占める本業による利益、「営業利益」を見るのがよいでしょう。
これは、売上から本業収入に必要なコスト(売上原価と人件費などの販売管理費)を差し引いたものです。
収益性の指標は幾つかありますが、本業で稼ぐ力を見る指標「営業利益率」に注目しましょう。営業利益÷売上×100(%)で算出できます。この数値は高いほど良いと言えます。営業利益率を企業間で比較して、ぜひ銘柄選びに役立ててみてください。
恋も株も深入りする前に見ておくポイント② 「安全性」
住宅や自動車などの大きな買い物をする場合ローンを組んで購入する方が多いでしょう。
また、手持ちの現金がない時や高級ブランド品や家具などを購入する時にクレジットカードを利用して買い物をする方も多いでしょう。
これはつまり借金という負債を背負うことなのですが、借金をする際は、きちんと期日までに返済することはもちろんですよね。
でももっと大事なポイントは、借金をする金額は、収入面を考慮して身の丈にあった金額にとどめておくこと。
今の収入が仮に高くても、借金があり貯蓄額もない状態だと、収入が下がった時、ケガや病気をして仕事収入がなくなった時に苦労することは目に見えています。ここでお伝えしたいことは、相手の貯蓄額、借金の額を把握しておくことです。
貯蓄額もなく借金も多いのに、改善傾向がなければ今後の付き合いを見直した方がよいでしょう。
また、相手がリボ払いを多用している人も付き合いを見直した方がよいでしょう。リボ払いは年率で約15%の利息支払いが発生します。資産運用でこの利率を安定して達成するのは困難です。高額な利息が発生する借金を平気でしてしまう人との将来は明るくありません。
一方、株式投資において、安全性を見る場合は、短期的な支払能力がわかる指標「流動比率」と、長期的な安全性を見る指標「負債比率」に注目しましょう。「流動比率」は、流動資産÷流動負債×100(%)で算出でき、通常 200 %以上であることが望ましいとされています。ここでいう「流動資産」とは1年以内に現金化、費用化ができるものを指し、「流動負債」とは1年以内に返済期限の到来する負債を指します。
また、「負債比率」は、総負債÷総株主資本×100(%)で算出できます。大企業はこの数値を100%以下にしようとします。これらの指標を活用して、銘柄選びに役立てましょう。
恋も株も深入りする前に見ておくポイント③ 「成長性」
気になる相手や恋人がどのように成長していくかどうかは、末長く付き合っていくには必須でしょう。相手が成長していくから魅力的であり続けるものです。「将来を考え、仕事に対して明確なイメージを持っている」「有言実行または不言実行する」というような人であれば成長性や将来性はポジティブ。自ずと仕事収入も増えるでしょう。
また、「収益性」のところにも関係しますが、堅実に貯蓄額を増やしている収益性のある方であれば、お金自身に働いてもらうことでさらに収入を増やすことができ、結婚後に訪れる子どもの教育資金や老後資金の準備も安心です。「お金は人を写す鏡」。お金への考え方も相手選びの一つの参考指標です。
一方、株式投資でも同じことが言えます。企業を見定める大事な点は、本業の将来性はあるのか、業界の将来性はあるのかいう視点を持つことです。「成長性」を見る指標としては、売上が着実に伸びてきているか、「収益性」のところで勉強した「営業利益率」が右肩上がりになっているかに注目しましょう。これらの指標をもとに、上昇トレンドに乗っている銘柄を選びましょう。
結婚相手や恋人選びでも、株式投資の銘柄選びでも、一時期だけでは本当の評価はできないので、複数年度比較(トレンド分析)することが大切です。
(著者:(株)Money&You代表取締役社長/マネーコンサルタント頼藤 太希)
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