資産運用のステージはこうなっている!?
提供元:トウシル
ある人は「これがいい」と言い、別の人は「それはやめたほうがいい」と言う。勉強すればするほどどのような運用をしたらよいのか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか?
ここでは、資産運用のステージを4つの段階として捉え、なぜ、人によって言うことが違うのか、どうしてそのような言い方になるのかについて見ていきます。あなたがいるスタンスも明確になるでしょう。
資産運用の“4つのステージ”
私は資産運用のステージを次のように考えています。
私の考える典型的な例で見ていきましょう。
最初は運用していない預金の状態(第1ステージ)で、「運用は損するから」「預金が安全」「自分には知識がないから」と思っているのですが、「運用しないともったいないよ」と言われたり、周りの人が資産を殖やしていることを知ると、「やっぱり運用したほうが」と思い、運用を始めます。
運用を始めてみると、ビギナーズラックがあったりします。その後、初めて資産が減る局面を経験した時に「勉強しないと」と思い、本を読んだり、セミナーに出たりして、「今日はなぜ株が下がったの?」「為替は?」「日経平均は?」「利上げは?」と、これまで以上に先を読んで短期で利益を求めようとし始めます。そして勉強すればするほど、「あの時買っていれば」「なんであの時に売らなかったんだ」と一喜一憂し始めます(第2ステージ)。
そうした結果、高値掴みをしてしまったりして、自分で運用することの限界を感じます。そして、金融機関を頼っていくと、主として「先のことはわからないから分散して」「卵を1つのかごに盛らずに分けて盛ることで・・・」と国際分散投資の提案をされ、「そうか、先を読まないほうがいいんだな」と思い、国際分散投資を始めます(第3ステージ)。
しかし、国際分散投資をしても、下がるときには下がってしまうので、「国際分散投資をしても資産が減ってしまうじゃないか」と不満が出てきて、「やっぱり自分で勉強しないと」と思って勉強すると、また目先のマーケットに一喜一憂し始めます(第2ステージ)。そして、「やっぱり運用なんてするもんじゃない」と言って、全てを精算して預金に戻したりします(第1ステージ)。
ハードルが高い“第4ステージ”
では、第4ステージはどのような世界なのでしょうか?
私がイメージするバリュー投資を簡潔にお伝えすると、「割安で買い、割高で売却し、割安なものがなければ現金においておく」という手法です。バリュー投資が出来る人は、“割安を見極める能力”と“一喜一憂しない心”を持ち合わせた人で、決して簡単ではない、ハードルの高い世界だと見ています。この世界にいる最も有名な人の1人がウォーレン・バフェット氏でしょう。
第4ステージの人はどのようなことを言っているのでしょうか?
「今は見放されているけれども、いずれ上がらざるを得ないと思うよ」「短期でどうなるかを聞かれてもわからないよ」「この会社の事業・資産を考えると、割安だと思うよ」「下がるまで現金で待ったほうがいいよ」というようなことを言っているでしょう。
あなたはどのステージ?
あなたはどのような言葉を発していますか?どのステージにいますか?
ここでお伝えしたいのは、どのステージが良い悪いということではありません。ただ、私には第2ステージにいると資産を減らしてしまう方向にあるように見えます。もしあなたが「殖やしたいけど減らしたくない」を実現したいのであれば、第4ステージにスタンスを置くことを私はお勧めします。
(マネーブレイン代表 白石 定之)
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