月10万円貯めるなら収入はいくら必要?
東京で一人暮らし。月10万円貯めるなら収入はいくら必要?
提供元:Mocha(モカ)
お金を貯めるには、収入が無くては始まりません。毎月の貯蓄分と、生活費などの支出の合計が収入だと考えると、収入はいくらあればよいのでしょうか。
今回は、貯蓄と支出から、必要な収入を逆算して考えてみます。
平均的支出なら、収入は手取り31万5000円必要
東京で一人暮らしをしている場合、支出はどのくらいが標準なのでしょうか。データから平均金額を見てみましょう。
東京で一人暮らしをしている場合、1ヶ月の支出額は平均で約21万5000円。貯蓄の目標金額10万円は、手取り収入が31万5000円あれば実現可能という計算になります。
この場合、額面の給与は37万5000円前後です。
「平均」と「リアルな生活費」の違いに注目
では、実際に月10万円貯めるとしたら、収入や支出について、どのように考えたらいいでしょうか。
家計調査や不動産業統計集のデータはあくまでも平均です。まずは自分のくらしと比べてみて、異なる金額が大きい項目からチェックしていきましょう。
○収入:約33万7000円
総務省の調べによれば、大都市圏の単身世帯(勤労世帯)の平均給与収入は額面で約33万7000円です。先ほどの計算にあてはめると、3万8000円ほど足りません。月10万円貯めるなら、給与収入を増やす、副業や資産運用で収入自体を増やす、支出を減らす、の3つしかありません。
○支出:「食料 平均約4万8000円」
食費が4万8000円ということは、ざっくり考えて1週間に1万2000円。1日あたり1700円ほどです。ランチが外食ばかりだと、そのほかの食事がさみしくなってしまう金額です。
そこで、無理しない程度にお弁当を取り入れるとよいでしょう。休日に作りおきのできるお惣菜をいくつか作っておくと、忙しい朝でも詰めるだけなので簡単です。節約しても栄養のバランスは大切です。野菜不足だと、お肌があれたり風邪をひきやすかったりしてしまいます。
○支出:「被服及び履物 平均約8000円」
コートやワンピースなどの買物は毎月ではないにしても、女性の場合、タイツを買ったり、靴のかかとを修理したり、またクリーニング代も含めて、月平均8000円です。
この金額を実現するには、セールを利用するだけではなく、フリマアプリやレンタルも活用するとよいでしょう。フリマアプリなら自分が出品することで収入につながり、実質の支出がおさえられるチャンスがあります。
○支出:「交通通信 平均約2万3000円」
交通通信費の内訳をみてみましょう。
自動車を持っていなければ、自動車関連費はかかっていないので、その分支出を減らすことができます。ただし、携帯電話代などに月1万円以上払っているようなら要注意。平均は6800円です。携帯電話代はSIMフリーを活用すれば毎月の支出を抑える事ができます。
○支出:「教養娯楽 平均約2万円」
教養娯楽費は、「自分への投資」と思うとつい膨らみがちな支出です。書籍やDVD、旅行、習い事など、予算を決めて厳選しないと際限がなくなってしまいます。旅行費用なら、旅行会社の積立を利用するのも一案です。
○支出:「その他 平均約2万9000円」
その他の支出には要注意。油断していると高額になってしまう項目が含まれています。
化粧品は、プチプラコスメを選んでも「ちりも積もれば山となる」です。ドラッグストアだけではなく、最近はコンビニでもメイク関連用品が買えるようになりました。便利な反面、つい衝動買いをしてしまうことも増えているので注意が必要です。
また、交際費は月平均が1万2000円。会費4000円の飲み会に週1回行ったらそれだけで使い切ってしまいます。おつきあいもほどほどにしましょう。
月10万円の貯蓄をするには、支出のコントロールが大切
月10万円の貯蓄は、月の支出が21万5000円なら、収入は手取りで31万5000円(額面約37万5000円)あれば可能です。
しかし、支出が「あればあるだけ使う」家計では、収入がいくらあっても足りません。つまり貯蓄のキーポイントは、いかに支出をコントロールするかです。
項目ごとの細かい予算管理ができれば理想的ですが、忙しい毎日を過ごしていると難しいのが現実。そこで、どんぶり勘定派の人でもできる方法が、「先取り貯蓄」です。
これは、収入があったらすぐに10万円を貯蓄用口座に移してしまうというもの。貯蓄分の10万円は「始めからなかったもの」としてやりくりすればいいので簡単に始められます。
月10万円の貯蓄ができたら、1年後には120万円の資金が作れます。
ゴージャスな旅行に行くもよし、スキルアップのために学校に行くもよし、あるいは収入アップのためにプチ起業を考えてもいいですね。
人生100年時代。貯蓄によって人生の選択肢を増やし、より豊かな未来を描いていきましょう。
(著者:ファイナンシャルプランナー タケイ啓子)
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