東証マネ部!×「インベスターZ」
「インベスターZ」でドラマ初主演の清水尋也が抱く、独特な金銭感覚
全国屈指の進学校・道塾学園に全教科満点で入学した財前孝史が入った部活は、「投資部」なる怪しげな極秘活動。そこで稼いだ途方もないお金は、授業料無料という学園の運営資金になっているのだった…。戸惑う財前だったが、やがてその才能を開花させていく――。“金言だらけの名作”として知られる本格投資マンガ『インベスターZ』が、この度テレビ東京でドラマ化する。
人気コミック『インベスターZ』がテレビ東京でドラマ化される。“投資クラブ”という秘密の学内活動を通じて、投資初心者である新入生・財前孝史の成長を描いた本作は、『ドラゴン桜』や『エンゼルバンク』などの名作を生んだ三田紀房さんの作品。資産運用をコミカルかつわかりやすい若者目線で解説し、累計100万部以上を売り上げた。果たしてドラマ版の出来映えは!?…ということで話を聞いた主演の若手実力派・清水尋也さんは、本作がドラマ初主演だ。
■ドラマ版はかなりコミカルな作品に!?
「一度は主演をやってみたかったんです。役者をやっている以上は主演というポジションは名誉ですし、節目にもなりますから、ただただありがたいという気持ちですね。もちろんプレッシャーも感じていました」
ましてやテーマは投資。高校を卒業したばかりの19歳にとってみれば、決して身近なものではない。実際、「この作品に触れるまでは投資というキーワードにあまりピンとこなかった」と語る。
「もともと財前は何も知らないで投資に飛び込む設定だったので、原作も教科書程度に読んで、あえて深く学ばなかったんです。知っていくサプライズも薄くなってしまうので」
財前が投資を学び、少しずつ成長していくという原作の筋書きはそのままに、ドラマ版ならではのアプローチもある。
「かなり真面目なテーマですから、映像化するには見やすさとのバランスが難しい。そこで、かなりわかりやすくコメディに振り切っています。ぼくも振り切って、原作の財前にとらわれず、監督としっかり話をして作り上げる感覚でした」
■お金中心の生活にならないために、お金を稼ぎたい
インタビュー時点ですでに撮影は終えている。撮影は学びの連続で、主演としても、お金に関する知識を蓄えられるものとしても貴重な体験だったようだ。そもそも清水さん、お金についてはどんなスタンスでいたのだろうか。
「正直自分でお金を管理するようになったのは最近なんです。お金って貯蓄した方がいいという人もいれば、使った方がいいという人もいるじゃないですか。僕はどちらかというと後者の方。貯金したいから約束をキャンセルするとかは避けたいですし、お金中心にならないためにこそ、稼ぎたいと思うんです。」
ちなみに出費の最たるものは、洋服や音楽。いかにも10代の若者だけど、そこには清水さんなりのこだわりがあるらしい。
「僕はすごく洋服が好きなんですけど、無頓着な人にとってはただの布です。でもお気に入りを着て外に出るとウキウキするし楽しいし、その時間を買ってると僕は思っているんです。音楽も、定額聞き放題じゃなく、自分が好きなアーティストの曲をお金を払って買うようにしています。ディスクで所有することにも価値があると思っていて、自分が好きな価値を資産として手元に残しておきたいんですよね」
たぶん、一般的な若者とはちょっと違う独自のお金観。思えば財前も独特な着眼点で投資という未知の世界を切り開いている。そして清水さんは、「ほかと違うちょっとヘンな人が好き」というタイプ。本作ではレジェンド級の起業家や経営者に教えを請うのだが、実際の社長や起業家をキャスティングしている。そこで聞いた魅力溢れる“ヘンな人”の話は、財前もさることながら清水さんにもしっかり響いたようだ。
■「人と違う」が好き。いつかは投資にも挑戦したい
「人と違うことをしている人が結構好きで。ベンチャー企業って、世界を変えようとしている人たちがやることじゃないですか。落合陽一さん(ピクシーダストテクノロジーズCEO/筑波大学教員)は、撮影中も照明さんの道具をずっと見ていて、『いい研究テーマが見つかりました』って帰ったり、ビズリーチの南壮一郎さんもめちゃめちゃ面白かったです。メルカリの小泉文明さんも楽しくて、『いつもお世話になっています』とお伝えしました(笑)。演じると言うより、インタビューでしたね。僕たちみたいな10代が絶対に会えない人たちですから、すごくありがたいことだし、貴重な経験だし、この仕事をしててよかったと思います」
感銘を受けた話の内容は、ぜひ本編で。彼らの薫陶を受け、撮影を通して投資を学んだ清水さんは、ちょっと世の中に対する目線が変わったようだ。おそらくドラマを通して、視聴者にも同様の視点を提供してくれるに違いない。
「今回この作品をやらせて頂いて、ニュースとか経済のページを開くようになったし、アンテナを張れるようになりました。現段階では自分の仕事で精一杯なので、もうちょっと余裕ができたら、自分から調べてみたいなって思いますね。僕、未来を予言するのが好きなんですよ。投資って先読みじゃないですか。世の中のいろんな動向とか、人の善し悪しを見て、実際に読み通りになったときに、『フゥ!』ってテンションが上がる感覚は、きっとたまらないですよね!」
(吉州正行=取材・文、小島マサヒロ=撮影)
【プロフィール】
清水尋也
1999年東京都生まれ。 2012年にドラマ『高校入試』(フジテレビ)でデビュー。14年映画『渇き。』でいじめに遭う学生を、翌15年の映画『ソロモンの偽証』ではいじめる側を、近作ではドラマ『anone』で儚げな青年を演じるなど、変幻自在の演技力を供える若手の実力派だ。
株式やFX、不動産投資といった資産運用をコミカルに学べるドラマ作品。主人公の財前孝史を清水尋也が熱演。ヒロインの藤田美雪に早見あかり、不敵な投資部部長・神代圭介に柾木玲弥など、フレッシュな顔ぶれが揃った。そして作中には、今をときめく実在企業の社長たちもキャスティング。お金の見方が変わること間違いなしの、この夏の注目ドラマだ! テレビ東京ほか「ドラマ25」で7月13日からスタート。毎週金曜深夜0時52分~1時23分放送。初回は深夜0時57分から放送