子育てにまつわるお金の話

妊娠・出産に集中できる!「かかるお金」と申請して「もらえるお金」

提供元:たあんと

TAGS.

main065

妊娠・出産にかかる費用は、一般的に健康保険が使えず、全額自己負担となってしまいます。しかしご安心あれ! 保険の適用にはならなくても、健康保険からの手厚いサポートや、市区町村などに申請するだけでもらえるお金がたくさんあるんです。

高額になりがちな妊娠・出産費用をしっかりカバーしてくれる「もらえるお金」。どんなものがあるか、チェックしてみましょう!

妊娠がわかったらもらえるお金

【かかるお金】妊婦健診の費用:約15万~20万円程度
【もらえるお金】妊婦健診をカバーしてくれる「補助券」:10万円前後

img065_01

妊娠がわかったら、来るべき出産のために、妊婦さんと赤ちゃんの健康状態を定期的にチェックする「妊婦健診」を受ける必要があります。厚生労働省は妊婦健診の標準的な回数を14回としています。病院によって健診の内容や回数は異なりますが、1回あたり5000~1万5000円程度かかることが多く、妊婦健診にかかる総額は15万円から20万円程度が目安となります。

この妊婦健診については、多くの自治体が14回分の補助券を発行しており、費用の一部を負担してくれます。自治体によっては、14回を上回る回数の健診を受けられる場合もあります。この補助券で費用負担をカバーできることを考えると、実質的な自己負担額は5~10万円程度となるケースが多いです。

妊婦健診を受ける際は、自治体の窓口で母子健康手帳とともに、妊婦健診の補助券を受け取る手続きをとりましょう。

出産にともなう入院費用平均50万円をまかなえる、もらえるお金

【かかるお金】分娩および入院費用:約50万円程度
【もらえるお金】出産をカバーしてくれる「出産育児一時金」:42万円

出産にかかる費用は全国平均で約50万円。東京都の平均額を見ると約60万円もかかります(公益社団法人国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」)。入院するエリアや病院によってその金額にはばらつきがありますが、いずれにしても、かかる費用は高額です。

そんな出産の際、強い味方になるのが、健康保険から支給される「出産育児一時金」です。国民健康保険または勤務先の健康保険に加入していれば、出産した子ども1人に対して42万円の支給があります。

img065_02

入院が長引いた…そんな時にもらえるお金

【かかるお金】1カ月の医療費の自己負担額(高額療養費制度):1カ月で9万円程度
【もらえるお金】妊娠中の女性が働けなかった場合にもらえる「傷病手当金」:給与の3分の2程度

img065_03

もし妊娠している女性がケガや病気で、連続する3日間を含む4日以上働けなかった場合、健康保険から「傷病手当金」として、給与のおよそ3分の2を受け取れます(国民健康保険を除く)。

また、入院が長引いた場合でも健康保険がカバーしてくれます。1カ月の医療費の自己負担額も収入に応じて上限額が設定されていて(高額療養費制度)、一般的に1カ月で9万円程度の負担で済みます。

妊娠・出産の入院だけに限りませんが、健康保険でいざという時の支出を抑えたり補えたりできる制度が多くあるのです。

産休・育休を取ったら生活がままならない…収入減をカバーするもらえるお金

【もらえるお金】産休を取得した場合にもらえる「出産手当金」:給与のおよそ3分の2程度
【もらえるお金】休取得期間にもらえる「育児休業給付金」:育児休業してから6カ月までは給与のおよそ67%、6カ月以降はおよそ50%

img065_04

健康保険では、出産予定日以前の産前42日間と出産翌日から56日間、産休を取得した場合、給与のおよそ3分の2にあたる「出産手当金」を受け取ることができます(国民健康保険を除く)。

また、会社員などの場合、雇用保険から育休期間中に「育児休業給付金」を受け取れます。育児休業給付金の支給率は、育児休業してから6カ月までは給与のおよそ67%、6カ月以降はおよそ50%となります。

夫婦それぞれの育休取得期間は1年が最長ですが、夫と妻が期間をずらして育休を取得する場合、子どもが1歳2カ月まで育休できる「パパ・ママ育休プラス制度」だけでなく、育児休業給付金も受け取ることができます。保育園に入園できないなど、やむを得ない事由がある場合、子どもが2歳になるまで、2回延長を行うことも可能です。

出産したママを手厚く応援!自治体独自の「もらえるお金」も魅力的

img065_05

上記のような健康保険や雇用保険のほかに、自治体が独自で出産時に「もらえるお金」を用意しているケースも数多くあります。

例えば、東京都港区では、実際にかかった出産・入院費用(上限60万円)から、出産育児一時金の42万円などを差し引いた額を支給してくれる「出産費用の助成」という制度があります。東京都渋谷区では、出産育児一時金とは別に、子ども1人の出産につき10万円を限度に「ハッピーマザー出産助成金」が支給されます。また、東京都江戸川区では、児童手当とは別に、ゼロ歳児のいる家庭に対し、毎月1万3000円が支給される「乳児養育手当」を実施しています。

こういった自治体の制度は年度ごとに見直しがあるため、年度が替わったタイミングや、他の市区町村へ引っ越しをした時などは、お住まいの自治体に制度内容の確認をしてみるとよいでしょう。

知らないと損!申請するだけでもらえるお金は他にもたくさんある

img065_06

いかがでしたか? 中には「全然知らなかった……」という制度もあったのではないでしょうか。このように「申請するだけでもらえるお金」というのは、知らないと損することが多いものです。実はそんな制度が、今回ご紹介したもの以外にもたくさん存在します。

ほじょナビ」(運営:一般社団法人みんなで作る良い行政サービス協会)では、東京23区内のあなたやご家族の方の条件に合った、自治体や公共機関に申請すればもらえるお金、戻ってくるお金、その他の行政のサービス情報を詳しくご覧になれますので、ぜひ試してみてください。

著者:風呂内亜矢(ファイナンシャルプランナー)

(提供元:たあんと)

"※必須" indicates required fields

設問1※必須
現在、株式等(投信、ETF、REIT等も含む)に投資経験はありますか?
設問2※必須
この記事は参考になりましたか?
記事のご感想や今後読みたい記事のご要望などをお寄せください。
(200文字以内)

This site is protected by reCAPTCHA and the GooglePrivacy Policy and Terms of Service apply.

注目キーワード