7月2日、制度開始!
【ESG・業種別・高配当】ETFマーケットメイク制度導入後の変化(制度開始後4か月間の検証)
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ETFマーケットメイク制度がスタートして4か月が経過。対象銘柄の大部分で注文提示状況(スプレッド)が改善し、「業種別指数(TOPIX-17シリーズ)」、「高配当指数」等を対象指標とするETFで、売買代金の増加が確認できているが、今回は新たな特徴として、ESG関連のETFで、売買代金が増加する傾向が表れ始めていることを紹介する。
ESGとは…?
ESGとは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)のことであり、こうした要素を考慮した投資(ESG投資)が近年、急速に広まってきている。2015年には、経済・社会・環境を巡るグローバルな課題に関する17の目標である「持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」が国連において採択されたが、SDGsの掲げるサステナブルな社会を実現するという観点からもESG投資への期待が高まってきている。
こうしたESG関連の指数に連動するETFが東証には複数上場しており、本日はそのうち4銘柄をピックアップし、月間の一日平均売買代金(立会内)推移を確認した。いずれの銘柄も、マーケットメイク制度開始以降、流動性が改善して、売買代金が増加していることが見てとれた。
●【2518】NEXT FUNDS MSCI日本株女性活躍指数(セレクト)連動型上場投信
●【1653】ダイワ上場投信-MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数
●【1654】ダイワ上場投信- FTSE Blossom Japan Index
「業種別(TOPIX-17シリーズ)」及び「高配当指数」ETFの売買代金推移は…?
これまで継続的に確認してきた「業種別指数(TOPIX-17シリーズ)」ETFのマーケットメイク対象22銘柄の売買代金は、10月も好調に推移したようだ。
●「業種別指数(TOPIX-17シリーズ)」を対象指標とするETFの一日平均売買代金(立会内)の変化
また、世界的に低金利環境が続いていることを背景に、高配当銘柄への注目度がひときわ高まっており、ETFを用いて手軽に高配当銘柄へ投資できる「高配当指数」ETFの売買代金も、7月以降、増加傾向だ。
●「高配当指数」を対象指標とするETFの一日平均売買代金(立会内)の変化
10月に売買代金が伸びたETFは…?
今回は、直近10月の一日平均売買代金(立会内)が、制度開始前4-6月と比べて活況となった銘柄の上位を紹介する。下表を見て分かるとおり、「ESG」、「業種別」、「高配当」の3つのキーワードに関連するETFが上位を占める結果に。売買代金は様々な要因で変動するため、ここで紹介する銘柄全ての売買代金増加要因が、マーケットメイク制度の影響とは限らない点は留意してほしい。
●10月に売買代金が増加したマーケットメイク対象銘柄上位(4-6月比)
今後も「東証マネ部!」では、マーケットメイク制度の認知度向上に努めていき、随時、効果を検証していく予定だ。
(東証マネ部!編集部)