子育ても資産形成も変えていく?モノとネットがつながる「IoT」な暮らしとは
提供元:SODATTE(大和証券)
身近な家電を進化させる「IoT」で、私たちの暮らしはこう変わる
ここ数年、「AI(人工知能)」によって仕事や社会のあり方が変わる、といった話題を目にすることも増えました。そうした変化を私たちの身近な場所で支えるのが、「IoT」と呼ばれる技術や仕組みです。
IoTとは「Internet of Things」の略で、例えば家庭にある家電や家具などさまざまな物(Things)がインターネットにつながり、情報を伝えたり受け取ったり、それらの情報をもとにコントロールされるような仕組みを指します。そしてIoTの活用によって私たちの暮らしが大きく変わりつつあるのです。
AIやIoTをはじめとする新たな技術トレンド、ロボット系家電やスマート家電の動きにも詳しい滝田勝紀さんは、IoTによって私たちの生活は格段に便利になるだろうといいます。
滝田さん:「IoTによって進化した家電が自ら考え、人の行動を予測して動くことで、これまで人が家事に使ってきた時間は当然減るでしょう。それにより生み出された時間を自分らしい生活、家族とのコミュニケーションなど、豊かな生活に充てることができます」
IoTによって子どもと一緒にいられる時間がもっと増え、子育てに少しゆとりが持てるかもしれませんね。
こうした家電や住宅設備を上手に連携させて、下図のように自宅全体を便利で快適な環境にしてくれるのが「スマートホーム」。これらのうち、一部はすでに実用化され、ほかももうすぐ実現しそうな機能がほとんどだといいます。
今から少しだけ先の世界、私たちはさまざまなIoTが配置されたスマートホームに住んで、例えば以下のように便利で快適な「IoTな暮らし」を楽しんでいるかもしれませんね。
●IoTな暮らし-朝
生体データを測るデバイスが目覚めを感知し、すぐに部屋の明るさや温度などを自動的に調整。
快適な部屋で、テレビにはいつも見ている番組が流れ、朝食を済ませた後は洗濯や片付けに時間を取られることもなく、子どもたちを連れ、鍵を持たずに外出。
●IoTな暮らし-夕方
帰宅のとき手に荷物を抱えていても、生体認証で玄関はそのままオープン。ドアが帰宅を感知し、他のスマート家電と連動して、すぐにその人が快適と感じる生活環境に調整。
夕食のレシピは今ある食材で冷蔵庫が提案してくれた中からチョイス。使った食材は自動的に注文を出してくれるから安心……。
滝田さん:「人が集まるリビングに置かれたテレビ、常に通電している冷蔵庫などはAIスピーカーやマイクなどのセンサーを備えることで、スマートホームの情報ハブとなるはず。それらに話しかければ、家中のあらゆるスマート家電をコントロールでき、さらにオンラインの各種サービスやショッピングまで使えるようになるでしょう。ちなみにAIスピーカーはスマート家電に内蔵される形で進化し、今のような個別のAIスピーカーはなくなる方向にあると私は考えています」
IoTで地域全体がつながって、環境に配慮しながら暮らしやすい社会へ
さらに滝田さんによれば、スマートホームのような便利で快適な暮らしを地域全体に拡大する「スマートシティ」への取り組みも進んでいるそう。
この動きが本格化すれば地域の人々がもっと暮らしやすく、しかも環境に配慮した生活になるよう、IoTが社会のさまざまな仕組みを上手につないで無駄をなくし、必要なサービスが必要なときに手に入るといったメリットが生まれるといいます。
滝田さん:「このような社会では私たちの行動も含め、IoTが集めたデータはAIによってビッグデータとして分析され、最適なサービスを提供するために活用されるでしょう。例えばクルマの自動運転を考えてみましょう。自動運転が普及すれば多くのクルマの動きが収集・分析され、天候や時間帯などを加味して、これから混雑しそうな道の情報としてそれぞれのクルマにフィードバックされるでしょう。そうすれば渋滞で無駄な時間とエネルギーを使わずに済む、最適なルートを自動的に選んで走るようになるはずです」
もちろん毎日同じ時間帯に同じ道を通るとは限りません。今日は帰宅前にスーパーで買い物をしたいといった日も当然あるはずです。
滝田さん:「そんなときはスーパーに立ち寄って、これとこれを買ったという情報が自宅にリアルタイムに伝わり、買った物に応じたレシピを予測してスマートホームが待っていることでしょう。帰宅までの時間も計算に入れて、オーブンを予熱状態にしておくなど家電が調理の準備までこなすようになると思いますよ」
そのほかクルマやそれに関連したサービスがIoTでスマート化することで、以下のような変化も期待できると滝田さん。
●電気自動車の普及、自動運転による無駄の少ない運転などで、クルマから排出されるCO2が減少
●都市部の駐車場の空き情報を、設置した機器を通じてリアルタイムに共有されることで、駐車場探しがスムーズに
●現在の交通量を検知し、交通状況に合わせて信号を自動的に制御することで、無理な横断などを減らして安全性を高めると同時に交通量を最適にマネージメント
滝田さん:「街灯に内蔵されたセンサーが人通りをチェックし、普段とは違う人の流れが見られたら必要な部署に異常を知らせたり、監視カメラによる監視を強化したりというように、町の安全を守ることにもIoTは活用されるでしょう。また人通りがない時間帯は自動的に街灯を消すといった省エネにも役立ちます。スマートシティは町全体のエネルギーを適切にマネージメントし、環境への負荷を減らすという目的もあるのです」
IoTによる便利な製品・サービスを、もっと進化させるには
実現が待ち遠しいスマートホームやスマートシティですが、そうした進化をただ待つだけでなく積極的に応援することはできないでしょうか。
もちろん自分でIoTを活用した商品やサービスを開発できればいいかもしれませんが、そのような知識や技術を持つ人はそう多くはないでしょう。
それならすでにIoTの開発や製造などに取り組んでいる企業を応援する、つまり投資によって資金面で手助けするというのも選択肢の一つです。
滝田さん:「IoTは今後も発展の一途をたどるでしょうし、そこに技術提供するような企業は投資先としては非常に有効なものだと思います」
とはいえIoTに関わるのは、人間の五感のように周囲の温度や明るさ、音声などの「情報を取得する」というセンシング分野、「情報を送る・蓄積する・受け取る」ためのネットワーク技術・クラウドサービス分野、「情報を分析する(AI等)」ソフトウエア開発などの分野、「機器を指示通りに動かす」マシナリー分野と多様で、それなりの専門知識がなければどの企業が有望かを判断することは難しいでしょう。
そうしたときに頼れるのが、投資のプロが十分に吟味した企業に投資する投資信託です。
中でもこれから有望と思われる分野を取り上げ、それに関連する企業に投資するものは「テーマ型投資信託」と呼ばれ、IoTをテーマとした投資信託もすでに登場しています。
これまで見てきたようにIoTによる社会の変化は待ったなしで進むと考えられ、関連企業の成長にも大きな期待が持たれています。
そうした分野に資産の一部を投資することは、IoTの発展により暮らしの便利さ・快適さを後押しすると同時に、将来に向けた資産形成にも大いに期待できる選択肢といえるかもしれません。
<著者プロフィール>
滝田 勝紀 さん
フリーランスの編集者。モノ情報誌の家電品を約10年担当。特に「AI」「IoT」をはじめ新たな技術トレンド、ロボット系家電やスマート家電に精通。父親向けのライフスタイルモノ媒体『d.365(ディードットサンロクゴ)』および『デジモノステーション』のディレクターも兼務。
取材・文:SODATTE編集部
(提供元:大和証券)
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