ひと月5000円以上の節約も夢じゃない!?
いますぐできる「通信費」削減のための改善テク
「節約のためには、まず通信費を見直すべき」という定説があるが、何を見直し、どこを改善するといいのだろうか。
今回は、ファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、携帯電話の利用方法で見直すべきポイントと、節約につながる改善点を教えてもらった。
まずチェックすべきは契約しているデータ容量
最近は、一定額のプランがほとんどのため、見直すべきポイントはあまりなさそうだが、風呂内さんは「使用しているキャリアのサイト内にあるマイページから、契約内容や利用明細を確認しましょう」と話す。
「まず確認するべき点は、ひと月にどのくらいのデータ容量を消費しているか。スマートフォンを利用している方であれば、データ容量ごとのプランで契約している場合がほとんどなので、実際に使っている容量とマッチしているかが重要なポイントです」(風呂内さん・以下同)
例えば、5GBのプランで契約していながら、ひと月に2GBしか消費していないのであれば、2GBのプランに変更して料金を下がた方がいいわけだ。逆に、毎月5GBでは足りず、容量を買い足しているのであれば、20GBのプランに変えた方が、料金は安くなる可能性が高い。
ひと月に消費したデータ容量は、通常、明細などに記載されている。マイページの中で探してみよう。
「もう1つ見直すべきは、オプションです。契約や機種変更の際につけたものの、使用していないオプションが眠っている場合があります。これも明細などに記載されているので、不要なオプションを見つけたらすぐに解約しましょう」
不要なオプションでも、ものによっては2カ月間加入などの決まりが設けられている場合がある。その際には忘れずに解約できるよう、契約期間が終わるタイミングをスケジュールやリマインドなどに記しておくといい。
格安SIMで大幅削減しやすい人の3大特徴
さらにもう一つ、大幅に通信費を削減する方法がある。それは、大手キャリアから格安SIMへの乗り換えだ。
「格安SIMに乗り換えると、料金が毎月5000円程度下がるケースもあります。ただし、あらゆる人が快適に使えるというわけではありません。格安SIMにフィットする人の条件は、大きく3つ考えられます」
●最新機種にこだわらない人
「機種へのこだわりがなく、長く使っている機種や中古スマホでもいいという人であれば、格安SIMはフィットします」
常に最新機種を使用したい人は、大手キャリアの方が有利とのこと。大手キャリアで契約したまま購入すれば、割引などの特典がつくが、格安SIMでは機種購入への特典がないからだ。
●自宅や職場でWi-Fi環境が整っている人
「格安SIMのスマホは、大手キャリアと比べると通信が不安定です。ただ、スマホですので、当然Wi-Fiとつなげます。普段生活する場所でWi-Fi環境が整っていれば、問題なく使えるでしょう」
まったくWi-Fi環境が整っていない場合、夕方から夜にかけてなど、通信が混み合う時間帯につながりにくくなる可能性がある。
●通話をあまりしない人
「格安SIMの場合、データ容量ごとにプランが決まっているものの、通話は別という場合も多いです。仕事などで頻繁に通話する人の場合、かえって料金が高くなるケースがあるので、注意が必要です」
ほとんど通話をしない子どもには、格安SIMがぴったりといえるそう。「LINE Out」「楽天でんわ」といった通話アプリを別途使用している人も、通話料は生じないため、格安SIMでも不具合はない。
毎月かかる通信費は、1000円抑えるだけでも年間1万2000円の節約となる。すぐにでも明細を開いて、スマホの使い方と料金やオプションが見合っているか、確信してみよう。
(有竹亮介/verb)
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風呂内亜矢
1級ファイナンシャル・プランニング技能士。みんなで作る良い行政サービス協会主任研究員。大手電機メーカー系SIerに勤め、26歳の時に貯金80万円しか持たずに自宅用マンションを購入。物件価格以外にも費用がかかることを知り、お金の勉強と貯金を開始。2013年にファイナンシャルプランナーとして独立。著書に『ほったらかしでもなぜか貯まる!』など多数。