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欧州で急拡大するパッシブESG投資
提供元:UBS ETF
ESG投資で先行する欧州
欧州は世界の中でも早い段階からESG投資が行われてきました。そして近年、日本でもESG投資が拡大しはじめています。
欧州でパッシブESGファンドの資産残高が拡大
近年、多種多様なESG指数の開発が進み、投資家が望むESGパッシブ投資の選択余地が拡大したことによって、低コストであるパッシブESGファンド(ETFを含む)の資産残高が、欧州を中心に拡大しています。
欧州では伝統的にネガティブ・スクリーニングのESG投資が主流
最も残高の多いESG投資戦略はネガティブ・スクリーニングです。現在、ネガティブ・スクリーニングを特徴としたESG指数に連動するパッシブESGファンドやESG ETFといった金融商品が提供されています。
MSCI SRI 5% イシュアー・キャップド指数
ネガティブ・スクリーニングに基づいた指数の一つとして、MSCI SRI 5% イシュアー・キャップド指数という指数があります。
時価総額加重型指数(親指数)を起点とし、特定のビジネスに一定の関与のある企業を投資対象から除外し、ESG評価の高い企業の指数の保有ウエイトを引き上げます(同指数は保有銘柄に対し、5%の上限ルールを適用)。
除外される「特定のビジネス」は、アルコール、ギャンブル、タバコ、原子力発電、通常兵器、原子力兵器、非人道的兵器、民間銃器、アダルト・エンターテイメント、遺伝子組み換え食品(GMO)、燃料炭と定義されています。
MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数の投資パフォーマンス
ESG投資が浸透している、先進国の株式を対象とした指数(MSCI先進国指数)とMSCI SRI 5% イシュアー・キャップド指数の比較可能な最長期間のパフォーマンスを比較すると、MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数がMSCI先進国指数をアウトパフォームしています(過去の実績は将来のパフォーマンスを保証していません)。
MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数の保有銘柄とファンダメンタルズ・データ
MSCI先進国指数の保有銘柄数は1,634ですが、MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数の保有銘柄数は396と、約1/4に減少します(2018年11月末時点)。また、各保有銘柄のウエイトもESG評価に応じて変わります。保有銘柄数と保有銘柄のウエイトの相違が両指数間のパフォーマンスの差異としてあらわれます。
また、MSCI先進国指数の保有上位10銘柄はFAANGをはじめとする米国企業で構成されていますが、MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数には、必要なESGの評価基準を満たしていないためFAANG各社は含まれていません(2018年11月末時点)。
ファンダメンタルズの観点では、MSCI 先進国 SRI 5% イシュアー・キャップド指数のPERやPBRはMSCI 先進国指数よりバリュエーションが高く、配当利回りも高くなっています。
ESG投資は日本でも拡大する機運が高まっています。ESG投資を通じて持続可能な社会の発展に寄与するだけではなく、中長期的に良好なリスク調整後のリターンの獲得も狙うことができる投資手法です。
現在、低コストのパッシブESG投資の選択肢が増えておりますので、中長期的な資産形成の投資手法として、是非、ご検討ください。
(提供元:UBS ETF)