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個別株配当金とETF分配金、どちらにするか、どちらもとるか

提供元:光世証券

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3月と言えば多くの企業が決算期末を迎え、個人投資家の皆さんにとっては配当に思いを巡らす季節です。専門誌などを見比べながら、こちらの銘柄の方が配当は多い、いや、あちらの方は株主優待が良い、と品定めをされている方も多いのではないでしょうか。

ところで多くの企業は3月決算で配当を出す一方、個別株を組み入れたETFは7月に中間配当も含めた1年分の分配金を出す銘柄が多いのです。

ETFは組み入れられた銘柄の配当金をプールし7月に分配するわけですから、個別銘柄で3月期末の配当を受け取り、その後個別株は売却、ETFを購入し、ETFの分配金をもらうことで配当を2重に貰えるのではないか、と想像してしまいます。

実際には権利付き最終日翌日に、配当・分配金分だけ基準価格が下落するのでノーリスクで儲かるフリーランチは無いのですが、分配落ち分を埋めるアノマリーを考えるとなにか儲かりそうな気がしてきます。

手始めに、2018年3月1日を100として同年7月31日までの、商社5社の配当込みの株価指数及び5社の平均値、商社卸売ETF(1629)のパフォーマンス推移を図1に描きました。

2018年はETFと比較して大きくアウトパフォームしている2銘柄を選べれば正解、他3銘柄は外れという結果で、個別銘柄の選別の難しさがうかがえます。

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さて、配当・分配金を2重に受け取る話ですが、以下の3つの戦略を比較してみることにします。

A.3月1日に個別5銘柄を均等に買い、3月末にETFにスイッチし、7月末に売却する戦略
B.3月1日にETFを買い、そのまま7月末に売却する戦略
C.3月1日に個別5銘柄を均等に買い、そのまま7月末に売却する戦略

Aのスイッチ戦略が最もよければ、配当の2重取りがうまくいっていると言えるでしょう。

結果は表2にまとめてあります。2012年~2018年の7年間ではAの戦略が最も良かったのは2回のみで、ETFを買い持ちするだけのB戦略が通算5回トップになりました。

配当目当てにあっちの銘柄、次はこっちの銘柄(ETF)と右往左往せずに、ETFだけ買っておくのがベストな戦略という結果です。当分析には手数料など考慮しておりませんので売買回数が増えるA戦略を実践するとさらに不利になり、インデックスへの長期投資が有利という昨今の時流に沿う結果となりました。

東証には現在、TOPIX-17業種(東証33業種を17種にまとめたもの)のETFが各2銘柄ずつ上場しています。
日本取引所グループ 銘柄一覧(業種別)

これまでは個別銘柄の配当に注目しがちでしたが、これからは7月分配金ETFに注目し、パフォーマンスのよさそうなセクターを当てに行く投資もよさそうです。


表1. 配当実績(ETFは7月分配金、個別株は3月期末配当のみ)

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表2. 戦略別パフォーマンス(各年3月月初を100とした時の7月末のパフォーマンス)

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(提供元:光世証券)

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