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2019年4月よりVer2.0開始!

ETFマーケットメイク制度導入後の変化(制度開始後10か月間の検証)

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Stock market graph analysis

ETFマーケットメイク制度Ver1.0がスタートして10か月が経過した。制度導入以降、それまで流動性が低かった「業種別」、「高配当」、「ESG」等のETFで流動性が改善するなど一定の効果は表れ始めており、投資家の中には、ETFの魅力とその利便性を改めて認識いただけた方も一定数いるようだ。

そして本年4月から東証は次なる一手として、各アセットクラスを代表するような流動性の高い銘柄の育成を目指すことを目的に、マーケットメイクVer2.0を導入した。制度開始後、1か月間という短期間ではあるが、Ver2.0の影響も含め、4月の一日平均売買代金(立会内)が、制度開始前の2018年4-6月と比べて活況となったマーケットメイク対象銘柄の上位を見ながら検証していこう。

●2019年4月に売買代金が増加したマーケットメイク対象銘柄上位(2018年4-6月比)

%e5%9b%b32ランキングを見ると、これまで増加率上位にはあまり出てこなかった2銘柄が登場する。5位にランクインした「【1487】上場インデックスファンド米国債券(為替ヘッジあり)」と、7位にランクインした「【2511】NEXT FUNDS 外国債券・FTSE世界国債インデックス(除く日本・為替ヘッジなし)」だ。
これら2銘柄は、実はマーケットメイク制度Ver2.0対象の「外国債券」ETFである。元々、外国債券ETFは、ニーズが高い商品であったが、今回のVer2.0により、板状況が更に厚くなったことで、実売買の増加に繋がった可能性もある。
また、同じくVer2.0の対象銘柄で、「外国株」ETFの「【2521】上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり」も売買代金が大きく増加した。この銘柄は、ランキング表の比較対象期間よりも後の2018年8月に新規上場したため、表上には出てこないが、直近2019年1-3月との比較では、2,403%増と大幅に増加している。
Ver2.0が開始してまだ1ヶ月間という短期であるため、今後の動向についても、引き続き注視していきたい。

この他、4月のマーケットメイクのトピックとしては、「高配当」ETFの売買が活況であった。「高配当」ETFは、月によりバラつきがあるものの、この4月は、マーケットメイク制度Ver1.0が開始して以降、月間ベースの一日平均売買代金の最高を記録した。

●「高配当指数」を対象指標とするETFの一日平均売買代金(立会内)の変化

%e5%9b%b31「東証マネ部!」では、引き続き、マーケットメイク制度の認知度向上に努めていき、随時、効果を検証していく予定だ。

(東証マネ部!編集部)

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