「株主優待」の裏側に迫る!

毎日お得にお買い物もできる上に提携施設での割引も♪

イオンユーザーなら持っていて損はない!お得なイオンの株主優待

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イオン株主優待のご担当。左から上野さん、新小田さん、機田さん

今や個人投資家から大人気の「株主優待」。株主優待を目的に株式投資をしている人も多いのではないでしょうか。各企業の優待内容は、企業のホームページで確認できると思いますが、優待誕生の背景や開発秘話はなかなか知ることができません。

そこで、人気企業の株主優待担当者にインタビューを敢行!株主優待導入の背景や現在の優待に決まった経緯、裏話までセキララに語っていただきました。

今回は、私たちの日々の暮らしをあらゆる面からサポートしている、日本を代表する総合企業「イオン」の株主優待です。

聞き手・執筆:優待好きFP 高山 一恵

――では、本日はよろしくお願いします。早速ですが、なぜ、株主優待を導入しようと思ったのですか?

当社は小売業ですので、当社の事業を知っていただくには、実際にお店に足を運んでいただくのが一番だと思います。そこで、店舗に足を運んでいただき、当社の事業を見ていただく機会を提供するという意味合いもあり、株主優待を導入しました。導入したのは1985年で、今年で34年になります。

――34年とは歴史を感じますね。御社の優待は、投資家の間でも大変人気がありますが、イオンでお買い物をするたびにキャッシュバックがあるんですよね?

はい。当社の優待は、「イオンオーナーズカード」というもので、イオンをはじめ、当社グループの店舗でお買い物をしていただくと、保有株式数に応じてお買い上げ金額の一部をキャッシュバックさせていただいています。

キャッシュバックの返金率は4段階あり、100株以上499株未満の株主の方には3%、500株以上999株未満の株主の方には4%、1,000株以上2,999株未満の株主の方には5%、3,000株以上の株主の方には7%としています。半年ごとに最高100万円までのお買い物がご返金対象となりますので、年間最高14万円のキャッシュバックを受けることができます。半期に1度「返金引換証」をお届けしていまして、「返金引換証」をお近くの「ご優待返金取扱店舗」にお持ちいただくと、現金とお引き換えができます。

――これはイオンユーザーの方には嬉しい特典ですね!

さらに、イオンやマックスバリュ、ダイエーなどでは、毎月20日、30日はお客様感謝デーとなっていまして、この日にお買い物をしていただくと、イオンカードをお持ちのお客様はみんな5%割引を受けることができるのですが、オーナーズカードを提示していただくと、5%割引になった後の金額に対してさらにキャッシュバックを受けることができるんです。

例えば、1,000円のお買い物をしていただくと、5%割引になるので、950円になりますよね。この950円に対して、キャッシュバックされるということです。

ただし、現金もしくはWAON、イオンカードなど、オーナーズカードが有効となるお支払い方法でお支払いしていただいた場合に限ります。

――5%割引になる上に、キャッシュバックもされるって本当にお得ですね。
ところで、商品券やプリペイドカードではなくキャッシュバックにされたのは理由があるのですか?

商品券などの場合、使い切ったらそこで終わってしまう可能性がありますが、キャッシュバックにすると、使った分だけお得なので終わりがありません。ですので、継続してお客様にお店に足を運んでいただけると考えました。実際、株主の9割がお店を利用していただいているようです。

――利用率がとても高いですね。お買い物だけでなく、映画や旅行、お葬式まで優待金額で利用できるのですね。

そうです。例えば、映画については、イオンシネマでオーナーズカードをご提示いただくと、1,000円で鑑賞していただけます。それに、観賞用のポップコーンまたはドリンクを無料でご提供しています。

――映画が1,000円で鑑賞できる上にポップコーンやドリンクまで・・・。イオンユーザーの方は絶対株主になった方が良いですね(笑)。長期で保有していると優遇制度もありますよね。

株主の方から株式数や保有年数によって優遇される制度があると嬉しいというお声をたくさんいただきまして、4年前の2015年に長期保有株主優待制度を創設しました。

長期優遇制度が適用になるのは、当社の株を3年以上継続保有していただき、かつ、1,000株以上保有している株主の方になります。適用になる株主の方には、保有株式数に応じて、2,000円~10,000円の「イオンギフトカード(カードタイプの商品券)」を贈呈しています。オーナーズカードのご返金は年2回ありますが、ギフトカードの贈呈は年に1回です。

株主の方のお声を取り入れたといえば、キャッシュバックの返金率も、以前は株式数に係わらず一律の返金率でしたが、たくさん株を持っている人を優遇してほしいというご要望があり、返金率を保有株式数に応じて変更しました。

――株主の方のご要望を取り入れつつ、進化してきているんですね。オーナーズカードは、株主ご本人の分と家族カードも発行しているようですね。これも株主の方には嬉しいですよね。

当初は株主ご本人1枚のみの発行でしたが、株を持つのは旦那様でも、実際にお買い物をするのは奥様というケースは結構多いですよね。そこで、ご家族の方の分も1枚発行しようということになりました。

たまにあるのが、奥様がオーナーズカードを株主優待だと知らずに使っており、旦那様がいつの間にか株を売っていて、いつも通り買い物で使おうと思ったら使えなかったというケースです(笑)。

――それは、御社ならではですね(笑)。聞けば聞くほど、魅力的な優待だなと思いますが、優待を実施している上で苦労している点はありますか?

優待での苦労に限らないですが、サービスというものは、最初にそのサービスを受けた時は感動するけど、ある一定レベルまでいくと、感動が薄くなるものなのですよね。例えば、最初はお買い物をするとキャッシュバックがあると思って感動しても、毎月使い続ければ、それが当たり前になってしまうと思うんです。

ですので、その時代のニーズに合ったサービスを常に提供していき、お客様のご要望にお応えする形でサービスが循環していかないと、お客様が離れていってしまうと思います。ですから、常にそこを考えていかないといけないところが苦労といえば苦労なのかもしれません。

直近では、10月に消費税増税が予定されていますが、消費税が上がるんだから、キャッシュバックの返金率も上げてほしいというご要望があります。増税されても当社の利益になるわけではありませんし、全てのご要望にお応えはできませんが、いただいたご要望に対して、何かできることはないかと、当社で対応できるところについては、常に前向きに考えていきたいと思っています。

――今までお話を伺ってきても、株主の方のご要望に何かしらの形でお応えしようという姿勢が伝わってきます。では、最後に株主の皆様にメッセージをお願いします。

当社は、お客様あっての会社です。ぜひ、株主の方には、株主として、また、お客様として引き続き株主優待を通じて、当社をご利用いただければと思います。また、株主の方のご意見をお聞きして、取り入れながら成長して参りたいと思いますので、引き続き当社の株を保有していただけたら嬉しいです。
当社の株をお持ちでない方につきましては、この記事をきっかけに、当社の株をお持ちいただけると嬉しいですね。
今後も社員一同頑張りますので、応援よろしくお願いします。

――本日は貴重なお話しをいただきましてありがとうございました。

 

【株主優待のプロフィール(データは2019年8月1日時点)】
●優待商品名:
100株以上の株主の方にイオンオーナーズカード(2月末及び8月末)

保有株式数 優待内容
100~499株 3%キャッシュバック
500~999株 4%キャッシュバック
1,000~2,999株 5%キャッシュバック
3,000株以上 7%キャッシュバック

長期保有優遇制度
3年以上継続して保有かつ、1000株以上保有の株主の方に、イオンギフトカード(2月末)

保有株式数 ギフトカード金額
1,000~1,999株 2,000円
2,000~2,999株 4,000円
3,000~4,999株 6,000円
3,000株以上 10,000円

優待内容は、2018年度。

左からギフトカード、オーナーズカード

●年間予想配当金:36円(予定)
●最低投資金額:188,450円(100株単位)
●優待に必要な投資金額:188,450円(100株より)
※データは2019年8月1日時点

<合わせて読みたい!>
【絵でわかる】株主優待のもらい方

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