数字が苦手でも大丈夫!
チャートを眺めるだけ!かんたんテクニカル分析
提供元:マネックス証券
移動平均線や一目均衡表、MACD、ボリンジャーバンド・・・これらはテクニカル分析の代表的な手法です。
トレンドの有無や相場の過熱感、今後の株価レンジなどを予測するのに便利なテクニカル分析ですが、様々な種類の手法があり、全てを極めるには相当な時間と労力がかかります。
そこで今回は、専門的な知識がなくても一目で分析できるオススメの手法をいくつかご紹介します。計算や数字が苦手という方もご安心ください。
ローソク足は情報の宝庫!
テクニカル分析を全く行わない方でも、ローソク足(チャート)はほとんどの方が見ると思います。
ローソク足は、1日の株価の動き(始値・高値・安値・終値)を1本の棒状の形で表したものです(日足の場合)。始値と終値はローソクの箱(実体)になり、高値・安値は「ヒゲ」と呼ばれる線になります。
さらに1日のうち株価が上昇して終わると実体が明るい色の陽線、株価が下落して終わると実体が暗い色の陰線になります。
ローソク足1本を見るだけで、1日のおおまかな値動きが分かるようになっています。
今回注目したいのは、実体の長さです。
実体が長いと、始値と終値に大きな差があるということになり、1日をかけて大きく上昇もしくは下落したことを表します。それは、1日の中で上昇トレンドか下落トレンドが生まれたことにもなります。
例えば、実体の長い陽線が数日続けば、上昇トレンドの予兆になります。逆に実体が短いと、1日を通して値動きが小さいということなので、トレンドがなく相場に迷いがある状態であると判断できます。
以下のチャートでも、はっきりと上昇・下落している場面のローソク足は実体が長く、同じ価格帯で揉み合っている場面のローソク足は実体が短くなっていることが分かります。
ソフトバンクグループ(9984)の日足チャート
さらに、揉み合っている場面のローソク足はヒゲが長く伸びているものが多くあります。
ヒゲが長いということは、その日につけた高値・安値が取引終了まで保てず、価格が戻ったということです。そのため、ヒゲの長さもトレンドを計る材料となります。
実体の長さと、ヒゲの有無に注目してみてください。
中長期的なトレンドは移動平均線で確認!
移動平均線も、トレンドを把握するのに便利な分析手法のひとつです。
移動平均線は、一定の期間の株価(主に終値)の平均を結んだ線です。日々の株価の平均なので、細かな値動きがならされて値動きの方向性が見やすくなるメリットがあります。
見方はローソク足よりも単純で、移動平均線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下落トレンドと判断するのが一般的です。
ここで重要になるのは、何日移動平均線を使用するかです。
以下のチャートは、5日移動平均線(緑)と75日移動平均線(オレンジ)を描画したものです。5日移動平均線は比較的短い期間の値動きを表すので、日々の値動きと近い動きになります。一方で75日移動平均線は古い価格も平均されるので、よりなだらかな線になります。
ソフトバンクグループ(9984)の日足チャート
こうして見ると、同じ期間でも、5日移動平均線では上昇・下落・もみ合いとトレンドがはっきりと分かれる一方、75日移動平均線はほぼ一直線でトレンドが出ていないことが分かります。
数ヶ月から数年という中長期的なスパンで投資をしたい、という方にとっては、5日移動平均線のような細かなトレンドはさほど重要ではなく、75日や100日移動平均線といった長期の線を見てトレンドの有無を確認するのがオススメです。
逆に、短期的なトレンドを追ったスイングトレードの場合は、5日や10日移動平均線といった短期の線でトレンドを見るのがオススメです。
このようにシンプルな見方でもたくさんの情報を与えてくれるチャート、じっくりと眺めてみてはいかがでしょうか?
(マネックス証券 マーケティング部 田中 空見子)
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