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「コロナ失業」にあったらどうする?やるべき3つのこと

提供元:Mocha(モカ)

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新型コロナウイルスの感染の影響で、小売業、飲食業、サービス業などの企業で事業の縮小や倒産が深刻な問題となっています。そこで、もしコロナが原因で失業トラブルに巻き込まれてしまった場合の失業保険や国民年金、健康保険の手続き・注意点についてまとめました。

急なコロナ失業の場合は手続きがたくさん!

失業となればいろいろな手続きが必要になります。事前に計画して、次の会社にすぐ転職するのであれば、就職先の企業が手続きを代行してくれるため、自分でするべきことはほとんどありません。しかし、コロナ失業は予想外の失業です。もしかしたら、次の就職まで期間があいてしまうことになるかもしれません。

失業したときは、自分で「失業保険」「国民健康保険」「国民年金」の3つの手続きをすることになります。準備がなければ「何から手を付けて良いかわからない!」と感じることもあるかもしれませんが、いざというときに何をすればよいかを押さえておけば、不安に襲われることはありません。失業期間の生活を支えるためにも、きちんと手続きをしましょう。

「コロナ失業」にあったらやるべきこと1:失業保険の手続き

失業保険とは、会社都合で失業した場合、自己都合で退職した場合のそれぞれにおいて、雇用保険に加入していれば、一定の期間お金を受け取ることができる制度です。

コロナ失業は会社都合の退職となります。万が一、会社から退職理由を自己都合にして欲しいと言われた場合は、会社都合にしてもらうよう相談しましょう。なぜなら、会社都合と自己都合とでは失業保険を受け取るタイミングが3か月早くなるためです。

コロナ失業にあってしまったら、「失業保険」を受け取るため、お住まいの住所を管轄するハローワーク(職業安定所)で手続きを行いましょう。

失業保険の「受給するための条件」は、次のとおりです。

(1) 雇用保険に加入している期間
コロナ失業の場合は、解雇・倒産などによる会社都合退職になるので、退職日以前の1年間で雇用保険の加入期間が通算6か月以上あることが必要です。

(2) 就職する意思がある
失業保険は「次に就職する意思がある」ことが受給の条件です。失業期間中に求職活動をしたという実績が必要になります。

●失業保険を受け取るための手続き

失業保険の手続きをするためには、勤務している会社から在職中の給与や離職理由が記載されている「雇用保険被保険者離職者票-1、2」という書類をもらう必要があります。一般的な会社では、人事部が作成し、退職後1週間から10日ほどで自宅に届きます。

その後、失業保険の申請をするため、お住まいの住所を管轄するハローワークに出向くことになります。その際に持参するものは以下のとおりです。

【持ち物】
・雇用保険被保険者離職者票-1、2
・雇用保険被保険者証(雇用保険の加入手続きをした際に受け取っている細いカードです。紛失した場合は、ハローワークの担当者へその旨を伝えれば大丈夫です)
・写真(たて3㎝×よこ2.5㎝の正面上半身のもの)2枚
・個人番号確認書類、身元確認書類(マイナンバーカード(写真つき)があればこの1枚のみで可。マイナンバーカードがない場合は、通知カードまたは、個人番号の記載のある住民票の写しを提出することになります。その際、本人の顔を確認するため、運転免許証またはパスポート、写真付き住民基本台帳カードのうちどれか1種類が必要となります)
・本人名義の普通預金通帳(インターネット銀行や外資系銀行の口座への振り込みは、各ハローワークで取り扱いが異なります。事前に確認が必要です)
・印鑑(認印として使います。シャチハタ印は不可)

実際に、会社都合で失業給付金を受給するまでの流れは以下のとおりです。

【受給までの流れ】
1.  ハローワークで求職の申し込み
ここで、上記の書類一式を提出します。
2.  7日間の待機期間
3.  雇用保険受給説明会に出席
4.  1~3週間後にある第1回失業認定日に出席

ここで失業状態であることが認定されると、約1週間後に初めて給付金が支給されます。その後は、4週間に1度の失業認定日に出席し、失業状態であることが認定されれば、約1週間後に給付金が振り込まれることになります。

突然コロナ失業にあったとしても、失業給付金が受給できれば、落ち着いて次の就職先を探すことができます。手続きに必要なものをしっかり確認しておきましょう。

「コロナ失業」にあったらやるべきこと2:国民健康保険の加入手続き

会社を退職したら、会社で加入していた健康保険を脱退することになり、健康保険証を返却します。そのため、退職日の翌日から14日以内に国民健康保険に加入する必要があります。

もし、国民健康保険の手続きをしなかったら、ケガや病気になっても病院に提出する健康保険証がないため、治療費は、いったん全額自己負担となってしまいます。コロナウイルスの感染が不安な時期でもあるため、なるべく早く手続きを行い、保険証を確保するようにしましょう。

手続きの窓口は、住所を管轄する役所・役場の健康保険課です。手続きには以下のものを準備しましょう。

【持ち物】
・職場の健康保険を脱退したことがわかる証明書(退職証明書、またはハローワークに提出する雇用保険被保険者離職者票-1など離職した日を確認できるもの)
・マイナンバー(個人番号)が確認できるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)
・本人確認ができるもの(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
・保険料の引き落とし口座のわかるもの
・銀行届出印
・印鑑(認印として使います。シャチハタ印は不可)

印鑑は窓口で手続きする際、申請書類に押印するためや、書類内容に訂正があるときの訂正印として使います。銀行届出印を代用することもできます。もし、銀行届出印を別の目的で使いたくない場合は2本ご準備いただいた方がよいでしょう。

実際の国民健康保険料は、前年の給与所得をもとに計算されます。もし、突然のコロナ失業であれば、大幅な収入減少も考えられます。そうなれば、保険料の支払いを負担に感じることもあるでしょう。そんなときは「国保保険料の軽減措置」を受け負担を軽くすることができます。詳細については、お住いの市区町村の健康保険課に問い合わせてみると良いでしょう。

「コロナ失業」にあったらやるべきこと3:国民年金への加入手続き

会社を退職したら、健康保険と同じく厚生年金も脱退することになります。新たに国民年金に加入するため、退職日の翌日から14日以内に手続きを行う必要があります。手続きする窓口は、住所を管轄する役所・役場の国民年金担当課となります。手続きには、以下のものを準備しましょう。

【持ち物】
・職場の健康保険を脱退したことがわかる証明書(退職証明書、またはハローワークに提出する雇用保険被保険者離職者票-1など離職した日を確認できるもの)
・基礎年金番号を確認するための年金手帳やねんきん定期便
・本人確認ができるもの(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど)
・保険料の引き落とし口座のわかるもの
・銀行届出印
・印鑑(認印として使います。シャチハタ印は不可)
印鑑2本のご案内をしていますが、国民健康保険の手続きと同じく、銀行届出印だけでもお手続きは可能です。

国民年金への加入手続きは、健康保険の手続きとほぼ同じ要領で行うことができます。ちなみに、国民年金保険料は、加入者一律、1万6540円(2020年4月~2021年3月まで)です。

もし、国民年金の手続きが遅れてしまっても、罰則はとくにありませんが、遅れた分の年金保険料は後に、さかのぼって請求されることになります。後になれば、支払う金額も多くなり、支払いが困難になってくることも考えられます。国民年金の支払いは国民の義務でもあるため、速やかに手続きを行いましょう。

とはいえ、突然のコロナ失業であれば、国民年金保険料を納めたくても納められない場合もあります。そんなときは、国民健康保険と同様に「国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度」を利用しましょう。未納のままにせず、お住まいの市区町村の国民年金課に相談されることをおすすめします。

コロナの影響で会社が倒産し給与が支払われなかったら

もしも会社が倒産し、給与が未払いとなり、退職を余儀なくされたらどうしますか?そんな最悪な場合になっても、「未払賃金立替払制度」で未払い分を取り戻すことができます。

この制度は、ボーナス以外の給与や退職金が2万円以上未払いになったとき、未払給与の8割を限度として「独立行政法人労働者健康福祉機構」が立替払いをしてくれる制度です。相談窓口は、会社の住所を管轄する労働基準監督署となります。詳しくは厚生労働省のウェブサイトをご確認ください。

まとめ

今のところ大丈夫そうな会社でも、コロナウイルスの感染拡大が長期化すれば、コロナ失業が現実となることもありえます。どんなことが起こったとしても、安定した生活を維持するための情報を押さえておいて、落ち着いて行動するようにしましょう。

 

[執筆:ファイナンシャルプランナー 舟本美子]

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