お金のことに積極的になろう

親世代のお金の常識・非常識。昔の常識は通用しない

提供元:Mocha(モカ)

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経済の先行きは不透明ではありますが、人生100年時代を乗り切らなくてはならない事実は変わりません。そのためには、お金の常識を身に着け、将来の資金を準備することが必要不可欠です。

しかし、昔と今ではお金の常識がずいぶん変わってきました。親からお金の常識を学んだという方は、もしかすると「親世代のお金の常識」にとらわれていて、今のお金の常識についていけていないかもしれません。

そこで今回は、親世代のお金の常識と今のお金の常識を比較してチェックしたいと思います。

親世代のお金の常識

親世代や祖父母世代のお金の常識といえば、次のようなものでした。

(1)預金:なるべく節約して、お金を増やすために銀行や郵便局に預金すること
(2)保険:養老保険や学資保険など、保障+貯蓄機能の商品で効率よくお金を貯める
(3)住宅ローン:頭金は1000万円必要。固定金利で借り、なるべく早く返済するべき
(4)投資:株などの投資は危険だから一般の人は手を出してはだめ
(5)自動車ローン:なるべく一括購入。早く自分の名義にすること
(6)支払い:現金払いが一番。クレジットなどは借金なのでなるべく使わない
(7)年金:保険料さえ払っていれば老後は安泰

昔は、経済成長が活発でした。会社に勤めていれば年功序列で勝手に給料が上がり、預金をすれば年数%の高い金利がつきました。ほっといても知らない間にお金が増えたのです。今となってはうらやましい限りです。そのうえ、平均寿命も今より短かったため、老後の資金の準備も少なくてすみました。

しかし、お金を増やす金利が高い分、お金を借り入れする場合の金利も高くつきました。そのため、住宅や自動車を購入するときは、なるべく借金はしないというのが大原則でした。貯めてから買うのが当たり前だったのです。

もちろん、これらは当時には合っていた考え方で、決して間違っているわけではありません。これらを実行してきたおかげで現在の老後生活が守られているのも事実です。

今のお金の常識

では、今のお金の常識はどのようになっているのでしょう。

(1)預金:預金ではお金は増えない。銀行口座は引き落としや送金のために持っているだけ
(2)保険:保障+貯蓄機能の保険は元本割れリスクがあるため、掛け捨て保障を重視
(3)住宅ローン:金利が低いため、頭金をそれほど貯めずに長期間のローンが組める
(4)投資:国を挙げてiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)やNISA(ニーサ・少額投資非課税制度)などの制度を設け、個人も参入しやすい投資を推奨
(5)自動車ローン:毎月の車にかける予算を決めて、残価設定ローン
(6)支払い:現金払いはポイントも特典もなく一番損。クレジットカード・デビットカード・電子マネーなどを活用
(7)年金:払っていても、もらう時期が遅くなったり金額が少なくなったりするかもしれない

これらは、今のお金の常識になりつつあります。金利が低い分、住宅や自動車を購入するときは、ローンが組みやすいのは今ならではですね。ローンの形もさまざまです。

しかし、終身雇用などとっくの昔に崩壊していますし、給料も上がっていきません。預金の金利は0.001%などと本当に少ないため、お金は増えていきません。若い世代にとっては、預金でお金が増えるなんて見当もつかないことでしょう。

また、平均寿命が延びたのはいいことですが、老後資金の準備も必要になっています。ですから、投資などの資産運用が当たり前に必要となってきているのです。iDeCoやNISAといった税制優遇のある制度が生まれたのも、そのためです。

もっとお金の事に積極的になろう

親世代のお金の常識と今のお金の常識を比較すると、180度と言っていいほど変化しています。つまり、今のお金の常識は親世代にとっては非常識、親世代のお金の常識は若者にとっては非常識といっても過言ではありません。

とはいえ、これからの時代を生きる以上は、今のお金の常識を知らないと、老後にしわ寄せがきて生活が苦しくなること間違いありません。

お金の常識は、自ら学ぶ姿勢がなければ身に付きません。そもそも昔は、お金の話を人さまにするのは恥ずかしいとされてきました。お金の事を親子間で話すのもタブーでした。しかし、今はファイナンシャルプランナーにお金の相談ができたり、マネーセミナーなど外部でお金の常識を学んだりできます。

親世代とお金の常識が違う以上、積極的にお金の常識を学ぶ姿勢がとても大切なのです。

まとめ

お金の常識は、時代とともに変わっていくものです。今のお金の常識を身につけ、生かしていくことで、お金のことで困らない「お金の常識人」になれるでしょう。ぜひお金のことをもっと積極的に学んでいただければと思います。

 

[執筆:ファイナンシャルプランナー 廣木智代]

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