2年間利用していない口座は1000円超の管理手数料がかかる!?

利用していない「預金口座」のお金ってどうなるの?

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金融庁の発表によると、10年間取引がなく放置されている預金が、毎年1200億円も発生しているそう。そのお金を社会活動に活かすため、2019年1月に「休眠預金等活用法」が施行された。さらに、この4月から、利用されていない預金口座に手数料を課す金融機関も出てきているようだ。

かつて作ったものの、利用していない口座を持っている人もいるだろう。もしその中に預金が眠っていたら、手数料として取られてしまうかもしれない。

そこで、休眠口座に関する制度とその対策を、ファイナンシャルプランナーで社会保険労務士の川部紀子さんに聞いた。

10年以上放置の預金は「社会活動」に役立てられる

「『休眠預金等活用法』は、10年以上取引のない口座の預金を国が預かり、民間公益活動に充てるというものです。民間公益活動とは、人口の減少や高齢化など、社会課題の解決のために行われる活動や支援を指します」(川部さん・以下同)

「休眠預金等」の対象になるものは、2009年1月1日以降の取引から10年以上、一度も取引がない預金。

残高が1万円以上ある預金については、金融機関が口座の名義人に通知し、名義人の所在が確認できなかった場合にのみ「休眠預金等」として扱われる。だが、残高が1万円未満の場合は、口座名義人に通知なしにすぐ「休眠預金等」になってしまうので注意が必要だ。

「1万円以上あれば、10年経ったからといって勝手に預金を使われることはなく、必ず通知が来ます。その通知が届いただけで、『休眠預金等』にはなりません。ただし、その金融機関に登録している住所やメールアドレスに通知が届くので、引っ越していたり、そのアドレスを使わなくなっていたりすると、通知が到達せず、『休眠預金等』として扱われてしまう恐れがあります」

「休眠預金等」となってしまった後も、引き出せないわけではない。ただ、金融機関の窓口に名義人本人が行かなければならず、手間も時間もかかってしまう。

2年間放置の口座に「管理手数料」が課せられる

「ことしの4月からは、利用されていない口座に『未利用口座管理手数料』を課す金融機関が出てきて、今後増えていくだろうと予測されています。ほとんどの機関は、2年間取引がなかった口座に対して、年間1320円(税込)の手数料を課し、残高から引くことを発表しています。残高が1320円以下の場合は、残高全額が徴収され、口座が解約されるようです」

「未利用口座管理手数料」がかかる場合も、通知は届くという。突然手数料が発生し、いつの間にか残高が減っているということはなさそうだ。

また、この制度の対象は、2020年4月以降に開設された口座。つまり、手数料がかかり始めるのは最短でも2022年4月からということになる。今後は、むやみに口座を作ることは避けた方がよさそうだ。

「学生時代に作った口座」は忘れてしまいがち

「『休眠預金等』になったり、『未利用口座管理手数料』がかかったりしてしまうということは、その口座の存在自体を忘れているはずなので、気にしなくていいのかもしれません。もし、使っていない口座に心当たりがあれば、探し出して記帳だけでも行いましょう」

忘れられがちな口座として、川部さんが挙げてくれたのが「お年玉口座」。子どもの頃に親が作ってくれていた口座があれば、放置せずに親に確認するなどして把握しておくべきだ。

「あと、学生時代にアルバイト先の指定で給料の振込用に作った口座や、学校関連の費用の引き落としのために作った口座は、その役目を終えると存在を忘れてしまいがちです。過去を振り返り、口座の残高を確認しましょう。引っ越している人は、通知が届かない可能性が高いので、特に注意が必要です」

使っていない口座なんてないだろう、と思っていても、忘れていることがあるかもしれない。時間が経ち「休眠預金等」となってしまう前に、振り返ってみよう。
(有竹亮介/verb)

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