ポートフォリオを変更して現金化を急がないほうが良い理由

提供元:バンガード・インベストメンツ・ジャパン

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ポートフォリオの価値が下がっていくのを見るのはつらいことです。市場のボラティリティが高まると、どんなに規律ある投資家でも動揺することがあります。

本来であれば、資産構成を変更するのは投資目標が変わったときだけです。しかし、市場の動きが大きくなると、自分の選択に自信が持てなくなります。すでに退職されている方や、退職が近づいている方は尚更でしょう。そんなときは、バンガードが皆さまのお役に立ちます。

保有している株式や債券を市場の急落時に売却したくなったら、実行に移す前に以下の3点について考えてみてください。

1. 市場が下落しているときに、ポートフォリオを変更して資産を売却すれば、損失が「確定」します。

一旦売却してしまうと、その直後に状況が好転しても変更や取消はできません。売却した翌日に市場が反発したとしても、取引を「元に戻す」ことはできません。

すでに退職してポートフォリオが収入源になっている場合、市場の下落時に投資を引き揚げざるを得ないかもしれません。これにより損失の“一部”が確定する場合があります。しかし忘れないでいただきたいのは、毎年取り崩す資産はポートフォリオのごく一部(おそらく4%か5%)だということです。退職後の支出計画は、市場の変動に耐え得るように設計されているはずです。市場の変動は投資では避けては通れません。しかしご自身の資産構成を維持すれば、市場が反発したときにチャンスがあるでしょう。

2. 再び市場に参入するタイミングを決める必要があります。

最高値と最安値は、近いタイミングで発生することが多いため、素早く行動しなければ機会を逃す可能性があります。市場がピークに達したら売却し、底値をつけたら購入することが理想です。しかし、これは現実的ではありません。長期にわたり市場のタイミングを見計らって巧みに取引することは、経験豊富な運用者でも容易なことではないのです。

3. 市場の最も良い時期を見逃すことで、投資目標の達成が難しくなる可能性があります。

市場の最も良い時期に投資をしていたかどうかで、ポートフォリオの成否が決まることがあります。

例えば、2000年から2019年までの20年間、株式に10万ドルを投資したとしましょう。この期間の年平均リターンは6%を少し上回る程度でした。

もし、同じ20年間の途中で投資を中断し、パフォーマンスが最高だった25日間を逃していたなら、2019年末のポートフォリオは9万1,000ドルになっていたでしょう。*これは投資元本を9,000ドル下回る金額です。

しかしこの20年間、市場の上昇や下落に左右されることなく、資産構成を維持していれば、ポートフォリオは2019年には32万ドルになっていました。*これは投資元本を22万ドル上回る金額です。

この例はすでに退職されている皆さまにも当てはまります。退職後の生活は20年から30年以上続き、数年、もしくは数十年の間、ご自身のポートフォリオを取り崩していくことになります。計画に基づいて分配金を受け取り、ポートフォリオから一部の資産を引き出すことは「市場から撤退する」こととは違います。投資対象をすべて売却して退職後の支出戦略を放棄しなければ、ポートフォリオの残りの部分で、引き続き市場から恩恵を受けることができるでしょう。

購入、保有、リバランスの繰り返し

市場の動きは不安定です。しかし、上に挙げた例とその驚くべき結果を参考にしながら、ご自身の計画を忠実に実行してください。投資目標や投資後の支出計画が変わらない限り、資産構成を変えるべきではありません。(ただし、資産構成が目標から5%以上乖離した場合は、方向性を保つためにリバランスを行うことが重要です。)

*データは2000年から2019年までのS&P500指数の年平均リターンに基づいています。

上に挙げた例は仮定であり、実際の投資リターンを示すものではなく、リターンは保証されていません。

過去のパフォーマンスは将来のリターンを保証するものではありません。インデックスに直接投資することはできないため、インデックスのパフォーマンスは実際の投資パフォーマンスを正確に示すものではありません。

注記:
・すべての投資にはリスクが伴い、投資元金を割り込む可能性があります。
・いかなる資産配分、またはファンドの組合せも、投資目標の達成または一定の収入を保証するものではありません。
・分散投資は、利益を保証するものでも、損失を防止するものでもありません。

(バンガード・インベストメンツ・ジャパン)

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