【日経記事でマネートレーニング 】株式場況を読む~専門用語の理解~

提供元:日本経済新聞社

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10月4日はトウ(10)シ(4)--投資の日にちなんで新しいコラムを連載します。このコーナーでは日経電子版の記事を読むことで資産形成力のアップを目指します。実際のニュースやコラムを引用し、初心者には難しく思えるような用語をかみくだき、疑問点を解消していきます。金融・経済ニュースをどれだけ読みこなせることは投資のリテラシーそのものです。日々の情報にリアルタイムで動ける実践力を養いましょう。

1回目はマーケット報道の定番記事、株式概況の読み方です。

マーケットは4つの時間的節目

株式相場は一般的に1日4回の節目があります。

(1)午前の取引開始=前場寄り付き

(2)午前の取引終了=前引け

(3)午後の取引開始=後場寄り付き

(4)午後(1日)の取引終了=大引け

東京株式市場の取引スタートは、前日の欧州や米国などでの出来事やマーケットの動きをぎゅっと凝縮して反映することになるわけで、寄付水準はとても大切です。

ではサンプル記事をみてみましょう。一部を割愛して10行弱に絞り込みました。

クセのある用語が多いですね。短い記事なのに、専門的と思われることばはざっと9個もでてきました。古くは江戸時代のコメ先物取引までさかのぼる世界ですから、独特の用語が発達したんでしょう。

1日1分、「経済の鏡」を眺めると景況感がわかってくる

ではひとつひとつつぶしていきましょう。できるだけシンプルな説明にとどめました。

①寄り付き=よりつき。取引開始時点だが、実際には開始直後の値動きを示す

②続伸=ぞくしん。2日続けて上がること。2日続けて下がるのは続落(ぞくらく)

③前場=ぜんば。午前の相場・取引。午後は後場(ごば)という

④東京株式市場=東京証券取引所などを総称した呼び方。現実の場所があるわけではない。

⑤日経平均株価=日本を代表する225社で構成する株価

⑥米市場=ニューヨーク証券取引所などを総称した呼び方。現実の場所があるわけではない

⑦ナスダック総合株価指数=IT関連銘柄などで構成される米国株の指標の1つ

⑧9月末の配当権利付き最終売買日=配当や優待特典など株主としての権利を得るには特定の日に株式を保有していないといけない。9月末はその特定日の1つに当たる。ただ手続きの都合、実際の買い(注文)は数日前に終えておく必要がある。

⑨配当再投資に絡んだ先物買い=実際に現金配当をもらうのは数か月先になるので、それまでの株式資産のへこみを埋めるための法人投資家の運用戦略

少し初心者向けに咀嚼して記事を書き直してみました。かえって読みにくさもでてきますが、どうでしょうか。

日経電子版では現物株の主要な概況だけで1日10本以上も配信しています。

株式は経済の鏡――。「経済の鏡」を1日1本1分間、眺めるだけでも日本の景況感がなんとなくわかるようになってきます。

(日本経済新聞社 コンテンツプロデューサー 田中彰一)

用語解説

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