カード会社はサービスを競うが…
【世論調査】クレジットカードはステータス?ポイント?会社員のニーズはどっち?
官民挙げてのキャッシュレス決済の推進も進むなか、会社員の多くにとってクレジットカードは身近な存在ではないだろうか。クレジットカードは単に便利な決済手段というだけでなく、ポイントサービスなどによる実利やカードそのものが持つステータスシンボルといった側面もあるが、会社員はクレジットカードをどのような基準で選んでいるのかを調査した。
Q. クレジットカードを持つとしたらどのような基準で選択しますか?
ステータスの高いカード 7.4%
ポイント還元率が高いカード 84.9%
その他 7.7%
ポイント還元率の高さを基準とする人が8割以上を占め、ステータスを重視する人は1割にも満たないという結果となった。
男女別で見た場合も、ポイント還元率が高いカードを選ぶという人の割合は男性で84.8%、女性で85.2%とほぼ差は見られなかった。
年代別ではどうだろうか。ポイント還元率が高いカードを選ぶ人の割合は20代で82.6%、30代で85.7%、40代で84.8%、50代で90.0%であった。50代は有効回答数が10と少なかったため、年代別でも大きな違いはないと言えそうだ。
個人年収との関係を見ると、ポイント還元率で選ぶ人の割合は年収1000万円超でも88.2%と高く、高年収であってもステータスよりポイントが重視される傾向は変わらなかった。
「その他」を選んだ人がカードを選択する基準は?
「年会費永久無料」(女性、30代)
「年会費が無料は絶対条件なので」(男性、40代)
「信頼性の高い会社のものを選ぶ」(女性、30代)
「高機能なものを選ぶ」(男性、40代)
「内容を見てから」(男性、40代)
「年会費、還元率、汎用性等のバランス」(男性、40代)
「使いやすいもの」(女性、40代)
「両方持って使い分けている」(男性、40代)
「両方をある程度考慮して決めたい」(女性、40代)
「クレジットカードは持てない」(女性、40代)
「クレジットカードは不要」(男性、40代)
「その他」とした35人のうち20人が「年会費無料」を理由として挙げており、多くの会社員が、会費が無料であることをカード選択の基準としていることがうかがわれた。
年会費以外の理由では機能性やカード会社の信頼性などが挙げられていたが、各1〜2人程度でかなりの少数派となった。クレジットカードは各社が海外旅行保険や施設の優先利用などさまざまな付帯サービスを競っているが、こうしたサービスを理由として挙げる人は極めて少なかった。
全ての性別・年代・年収でクレジットカードは圧倒的にステータスよりもポイント還元率を重視して選ばれるという結果となった。会社員はクレジットカードを純粋に金銭的な実利で選ぶ傾向がとても強いと言えそうだ。
ただし、還元率が高いから、年会費が無料だからといって次々とクレジットカードを持つのはあまりおすすめできないだろう。しっかり厳選し、利用明細の確認などもきちんとすることが大事だ。
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知っておきたいクレジットカード“不正利用”時の対処法
(三田祐介)
「お金に関するアンケート」
調査方法:インターネットによる調査
調査時期:2020年5月
調査対象:全国20〜50代の会社員
有効回答数:458件