NYダウは米優良企業の宝庫
米国を代表する株価指数、NYダウとは?
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NYダウとは?
NYダウとは米国のS&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が算出を行っている指数であり、正式名称は「ダウ・ジョーンズ工業株価平均(Dow Jones Industrial Average)」といいます。工業株価平均という名称ではあるものの、工業に限らず、運輸および公益事業以外のすべての業種が組み入れ対象です。
1896年5月26日に算出が12銘柄で開始されたNYダウは、約120年の歴史があることに加えて、知名度の高い米国の株価指数であり、アップルやマクドナルド、ウォルト・ディズニーといった米国を代表する大型の優良企業30社で構成されています。採用銘柄は主として、評判が高く、持続的な成長を達成していることに加え、多くの投資家が高い関心を示す銘柄に限られます。
また、NYダウは構成銘柄の見直しが必要に応じて行われます。2020年8月に見直しが実施された際には、クラウド大手のセールスフォース・ドットコムとバイオ医薬大手のアムジェン、航空機エンジン・自動車部品大手のハネウェル・インターナショナルが採用されました。一方、石油メジャーのエクソン・モービル、製薬大手のファイザー、航空・防衛大手のレイセオン・テクノロジーズが除外されました。なお、1928年から構成銘柄だったエクソン・モービルが除外されたことで、1932年に組み入れられたプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が最古の銘柄となりました。
NYダウの投資戦略とは?
NYダウ構成銘柄から投資する企業を選ぶ際、配当支払月に注目した投資戦略や「ダウの犬」投資戦略を参考にできます。
配当支払月に注目した投資戦略は、「米国では四半期に一度配当を支払う企業が多い」という特徴を利用しています。例えば、配当を支払うタイミングの異なる複数のNYダウ構成銘柄を3銘柄以上組み合わせることで、毎月の配当受け取りをねらったポートフォリオの作成が可能となります。
一方、「ダウの犬(Dogs of the Dow)」投資戦略とは、NYダウ構成銘柄のうち、配当利回りが高い10銘柄に投資し、年に一度ポートフォリオを見直す戦略です。「Dogs(犬)」には「負け犬」という意味もあり、配当利回りの高い銘柄には、それまでの株価パフォーマンスが低調な銘柄が多いことが同戦略の名前の由来となっています。
ただ、「負け犬」といってもNYダウ構成銘柄は大型の優良企業であることから、株価が低迷した場合でも、その後遅れを取り戻し、結果として良好なパフォーマンスにつながる可能性もあることから、好配当と値上がり益の両面をねらう戦略といえます。なお、投資した銘柄がNYダウ構成銘柄から除外された場合でも、この戦略ではすべての銘柄を1年間保有します。また、配当金は配当を出したその銘柄に再投資します。その後、ポートフォリオの見直しを行います。
投資手法としてのETF
「銘柄がいろいろあってどれを選べばよいかわからない」という場合は、東京証券取引所に上場している上場投資信託(ETF)、Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信(1679)や、NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信(1546)、上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり(2562)などを活用することで、少額からNYダウに連動する投資が可能になります。
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