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少額・分散投資に最適!ETFがさらに利用しやすくなった「マーケットメイク制度」をおさらい!

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Stock market graph analysis

11月に入り、「日経平均株価、29年ぶりの高値」や「NYダウ、史上最高値を更新」という報道をきっかけに、資産形成に関心を持つ人も増えているかもしれない。

しかし、いざ投資をしようと思ったときに、何の商品から始めれば良いか悩む人も多いだろう。そんな投資未経験者、あるいは投資初心者には、少額から分散投資ができる、投資信託やETF(上場投資信託)から始めるのも良いかもしれない。

投資と聞いて最初に個別株投資を思い浮かべる人が多いかもしれないが、個別株は銘柄選びに苦労するうえに、購入金額が10万円以上かかるケースも多い。しかし、投資信託やETFであれば、例えばニュースでよく耳にする日本の代表的な指数である、TOPIXや日経平均株価指数に含まれる銘柄を丸ごと2~3万円程度で買うことができる。ちなみに、日経平均株価指数に含まれる225銘柄をすべて個別株投資で買おうとすると、数億円もかかるのだ。投資信託やETFがいかに手軽な商品かがわかるだろう。

投資信託とETFの違いはいくつかあるが、ETFの特徴として、取引所に上場していて、株式と同様、リアルタイムで価格が変動し、自分の好きな価格で指値注文することも可能な点が挙げられる。また、信託報酬と呼ばれる保有コストが、投資信託と比べて一般的に低い傾向にあるのも特徴だ。こうした利便性の良さから、ETFは、欧米では個人投資家にも広く利用されるポピュラーな金融商品の一つとなっており、日本でもプロの投資家である機関投資家の多くが利用している。近年では、こうした利便性が個人の間でも徐々に認識され、その利用も増加傾向にある。

●ETF、投資信託、株式の特徴

そんなETFについて、東証は更なる利便性向上に向けて継続的に取組んでおり、特にこの2~3年で格段に利用しやすくなったことを皆さまはご存じだろうか?キーワードは、本サイトでも度々取り上げてきた「東証ETFマーケットメイク制度」である。では実際にどのように利用しやすくなったのか、資産形成に関心が高まりつつあるこの機会に改めて確認してみよう。

東証がETFマーケットメイク制度を導入したのは2018年7月。その問題意識は、ETFをいつでも取引しやすい状況に、という考え方だ。実は以前は、銘柄によっては流動性が低く、リアルタイム取引ができると言いながらも、買いたいと思った時に買いにくい、売りたいと思ったときに売りにくい状況になっている銘柄が多く存在した(下図の左側のイメージ)。これへの対応として、東証は本制度を導入するに至ったが、その仕組みは、マーケットメイカーと呼ばれる専門業者に入ってもらい、買い注文と売り注文を出してもらうことで、投資家がいつでも取引しやすい状況にしたわけだ(下図の右側のイメージ)。

マーケットメイク制度の対象銘柄は拡大し、現在(2020年11月23日時点)では、全体の半数を超える135銘柄をカバーしている(対象銘柄はこちらを参照)。

さらに、2019年4月には、東証はETF市場のさらなる活性化を狙い、各アセットクラスを代表するETFを育成することを目指して、ETFマーケットメイク制度Ver2.0を導入し、特定の銘柄に対して追加的に流動性を向上させ、より大きな金額注文にも対応できるよう改善している。(対象銘柄はこちらを参照)。

これら一連の取り組みにより、元々個人の投資家からニーズが強かった「高配当」「外国株式」「外国債券」「REIT(不動産投資信託)」などのETFについて、以前と比べて利用しやすくなったという好意的な意見が多く寄せられている。

実際にどんなETFがあるのか調べてみたい、と関心を持っていただいた方には、ETF全銘柄を網羅的に調べられる、「ETF・ETN銘柄検索機能」を活用してほしい。これを使えば、「国内株ETF」「外国株ETF」「不動産ETF」「商品ETF」など種類別に絞りこむこともできるし、「分配金利回りが高い順」「最低買付金額が低い順」「運用コスト(信託報酬)が低い順」「年間騰落率が高い順」といった条件で並び替えて、自分の希望に合った銘柄を探し当てることもできる。

今後もETFの利便性向上に向けて、東証は様々な取組みを継続していく。資産形成への関心が高まる中で、投資の選択肢の一つとして、ETFという商品も認識いただければ幸いだ。

(東証マネ部!編集部)

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