東証上場米国株式ETFの活用
米国株式ETFのベンチマークの特性を考える
提供元:UBS ETF
投資リターンの高い米国株式投資
UBS ETFは2015年3月に世界の先進国、先進国地域を投資対象とする株式ETFを10銘柄、東京証券取引所(東証)に上場させていますが、その中で上場来及び年初来で米国株式ETFが最も高いトータルリターンを示しています。また、日本株式指数であるTOPIXに対しても米国株式ETFは同期間のトータルリターンでアウトパフォームしています。(2020年11月24日時点。尚、過去の実績は将来のパフォーマンスを保証していません)。
2020年に入り米国株式ETFが新たに5銘柄(為替ヘッジ付ETFを含む)、東証に上場しており、東証上場の米国株式ETFは全体で13銘柄(為替ヘッジ付ETFを含む)となっています(出所:東証ホームページより。2020年12月3日時点)。日本の投資家の間で米国株式への投資ニーズの高まりを反映した結果と考えられます。
主要米国株式コア指数の投資パフォーマンス
現在、東証に上場する13銘柄の米国株式ETFですが、MSCI USA指数、S&P 500指数、NYダウ指数及びナスダック100指数をベンチマークとしています。これら4指数の投資パフォーマンスを比較すると、直近3年及び年初来でナスダック100指数が最も良い投資パフォーマンスを示しています。次に、MSCI USA指数が良い投資パフォーマンスを示し、S&P 500指数、NYダウ指数と続きます。
直近3年と年初来の4指数の年換算のトータルリターンの比較では、ナスダック100指数が25.67%(直近3年)から46.11%(年初来)、MSCI USA指数が13.83%(直近3年)から18.24%(年初来)、S&P 500指数が13.01%(直近3年)から15.44%(年初来)と足元、投資パフォーマンスが良くなっています。一方、NYダウ指数は9.49%(直近3年)から7.02%(年初来)と投資パフォーマンスが悪くなっています(尚、過去の実績は将来の投資パフォーマンスを保証していません)。
主要米国株式コア指数のセクター別アロケーション比較
MSCI USA指数とS&P 500指数はセクターの比率が分散され、類似したセクター別アロケーションとなっています。ナスダック100指数はテクノロジー・セクターの比率が高く、NYダウ指数はヘルスケア・セクター及び工業セクターの比率が高くなっています。
主要米国株式コア指数のデータ比較
MSCI USA指数が最も保有銘柄数が多く、指数ベースで分散効果が期待されます。次にS&P 500指数の保有銘柄数が多く、ナスダック100指数、NYダウ指数と続いています。ナスダック100指数とNYダウ指数は保有上位10銘柄が指数全体の保有比率の過半数を占めています。保有上位10銘柄の比較においては、NYダウ指数は他3指数と比較すると、マイクロソフト及びビザ A以外は異なる銘柄構成となっています(他3指数は多くのIT銘柄が保有上位10銘柄を構成しています)。
また、保有上位10銘柄の銘柄構成が類似しているMSCI USA指数とS&P 500指数の比較においては、S&P 500指数が保有上位の7番目にバークシャー・ハサウェイ Bを1.48%保有していますが、MSCI USA指数は保有上位10銘柄にバークシャー・ハサウェイ Bは含まれていません(同2020年10月末時点でMSCI USA指数はバークシャー・ハサウェイ Bを0.96%保有しており、S&P 500指数より0.52%保有比率が低くなっています)。
加えて、MSCI USA指数がテスラを構成銘柄としているのに対し、S&P 500指数はテスラを構成銘柄としていません(2020年10月末時点。S&Pダウ・ジョーンズは2020年12月21日にテスラをS&P 500指数の構成銘柄に採用することを発表しています)。
ボラテリティーの高い状況が続く2020年の米国株式市場
2020年、米国株式市場では過去数年見受けられなかったボラティリティーの高い状況が続いています。2020年2月から3月にかけての「コロナショック」の影響で世界の経済、金融市場が混乱し、2020年11月には米国大統領選挙が実施され、先行きに対する不透明感が払しょくされない状況が続いていることが背景にあると考えられます。2020年に入り、米国株式市場は過去数年とは違う状況下にあると考えられます。
主要米国株式コア指数の投資パフォーマンスが2020年に入り変化
2019年末まではNYダウ指数がMSCI USA指数やS&P 500指数をアウトパフォームし、MSCI USA指数とS&P 500指数のパフォーマンスに大差はありませんでした。2020年に入り、コロナショックや米国大統領選挙によるボラティリティーの高止まり、そして足元、欧米で急拡大するESG投資などの要因により、主要米国株式コア指数の投資パフォーマンス動向に変化が見受けられるようになっています。
投資リターンの観点で見逃せないのが米国株式投資ですが、東証には13銘柄の米国株式ETFが上場していますので、東証に上場している米国株式ETFのベンチマークの特性を理解し、変化する米国株式市場の動向を捉えながら、東証上場の米国株式ETFのご活用を是非、ご検討ください。
(1)MSCI USA指数をベンチマークとする東証上場ETF
・1393 UBS ETF 米国株(MSCI米国)
(2)S&P 500指数をベンチマークとする東証上場ETF
・1547 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)
・1557 SPDR® S&P500® ETF
・2558 MAXIS米国株式(S&P500)上場投信
・1655 iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF
・2521 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり
・2563 iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり)
(3)NYダウ指数をベンチマークとする東証上場ETF
・1679 Simple-X NYダウ・ジョーンズ・インデックス上場投信
・1546 NEXT FUNDS ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価連動型上場投信
・2562 上場インデックスファンド米国株式(ダウ平均)為替ヘッジあり
(4)ナスダック100指数をベンチマークとする東証上場ETF
・1545 NEXT FUNDS NASDAQ-100®連動型上場投信
・2568 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジなし
・2569 上場インデックスファンド米国株式(NASDAQ100)為替ヘッジあり
(提供元:UBS ETF)