「投資のヒント」

2020年の各資産収益率、株式/為替市場の振り返り~新型コロナの動向と米国新大統領の政策に注目~

提供元:三井住友トラスト・アセットマネジメント

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2020年の金融市場は、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)に振り回される1年に

新型コロナウイルスの感染は、中国湖北省・武漢市で発生した後、昨年2月以降、欧米で急速に拡大しました。金融市場ではリスク回避機運が高まり、3月には内外株式が急落、一時米ドルが全面高となりました。

4月以降、各国で金融・財政政策が発動されたこと、封じ込め策により感染が一先ず収束したことから、株式市場は反発に転じました。その後、コロナ感染が収束と拡大を繰り返す中、徐々にワクチンの開発が進み、先行きの世界経済は正常化に向かうとの期待が高まりました。11月に2020年最大の政治イベントであった米大統領選挙が終了すると、未曾有の金融緩和で膨れ上がった資金がリスク資産市場への流入を一段と強めました。

年間では、企業業績の改善期待や欧米長期金利の大幅な低下を背景に内外の株式先進国債券の収益率がプラスとなりました。一方、新興国債券の収益率は通貨安の影響でマイナスとなりました。内外のREITは、コロナ禍を背景に商業施設の業績悪化やオフィス需要の減少・賃料の下落などの懸念が高まり、大幅なマイナス収益率となりました。国内債券は2003年以来、17年ぶりのマイナスとなりました。

2020年の株式市場について

2020年の株式市場は、コロナ禍でも先行きの成長力の高さが評価され、かつ在宅勤務や巣ごもり消費による需要の恩恵を受けたネット関連や半導体銘柄が大幅に上昇しました。一方、世界的な経済活動停滞への懸念から原油先物価格が急落し、エネルギー関連の銘柄が大幅安となりました。また、コロナ禍が続く中、製造業が順調に回復した一方、対面での活動の比率が高いサービス業は低迷が続きました。

こうした中、米国(S&P500指数)はGAFAなど巨大IT企業がけん引する形で最も上昇した一方、エネルギー産業の比率が高い英国やロシアは下落しました。日本(日経平均株価)はファーストリテイリング、ソフトバンクG、エムスリー、東京エレクトロンなど一部の値がさ株(株価水準の高い株)の上昇がけん引しました。

*GAFA:Google(Alphabet)、Apple、Facebook、Amazon

新興国では資源国のブラジル、インドネシアが低迷した一方、原油安の恩恵に加えコロナ感染に一服感の出たインドが上昇しました。

2020年の為替市場について

主要通貨は、対円でまちまちの動きとなりました。

2020年は各国が未曾有の金融緩和に踏み切った結果、各国間の金利差が大幅に縮小しました。為替市場では「金利差」に着目した売買と比べて、貿易や投資など「実需」に基づく売買の影響が強まったと見られます。対円では、経常収支の黒字国通貨であるユーロ、豪ドル、中国・人民元が上昇した一方、赤字国通貨の英ポンドや米ドルが下落しました。ブラジル・レアルは財政悪化に加えて政治的な混乱も嫌気され、大幅下落となりました。

米ドル/円はコロナ禍前の1-2月は110円前後で推移していたものの、年末にかけて103円台まで円高・米ドル安となりました。従来はリスク回避局面で円買いが強まるケースが多かったものの、コロナ禍では米ドル、円ともに買われる中で、やや円高・米ドル安に振れる場面が目立ちました。

2021年の経済・市場動向は?

2021年は新型コロナの動向、米国の新政権の政策動向が注目されます。

●コロナ・ワクチンの普及によって、世界経済の正常化や企業業績の急回復が実現するのか?

昨年12月に米欧で接種が始まったコロナ・ワクチンは、2021年4-6月期には先進国を中心に普及が進むと期待されています。1-3月期において、国ごとの供給体制や接種の機運が進捗するのか、また効果や副反応の有無が確認されるのか注目されます。一方で、当面は感染拡大と経済活動の制限が「トレード・オフ」である状況が続くと見られ、各国での金融・財政両面での支援継続が必要となりそうです。

●米バイデン新政権は、株式市場が好感する政策を打ち出せるのか?

バイデン大統領が掲げる巨額のインフラ投資や富裕層・大企業に対する増税、巨大IT企業や金融機関への規制強化が実現されるのかが注目されます。また、前政権とは大きく異なる方針が表明されている通商政策や移民政策、環境政策の行方も市場の関心が高そうです。

●世界経済の正常化と未曾有の金融緩和は、両立するのか?

コロナ・ワクチンの普及が進んでも、経済の立て直しには時間がかかる可能性が高いことから、当面は各国における超低金利政策や量的金融緩和が続くものと考えられます。

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